|
○大畠委員 民主党の大畠章宏でございます。
ただいま岩國委員の方から、大局の観点から御質問がございました。私は、どちらかというと地域の、世間の目といいますか、世間の実態の声をベースとして何点か質問をさせていただきたいと考えているところであります。
それで、質問に入る前に、きょう十名の大臣の皆さんに御出席を賜りました。まず質問に入る前に、どんな気持ちで大臣をされているのか一度聞いてほしいという世間の声がございますので、質問をさせていただきます。
実は、ある方から私は一冊の手帳をいただきまして、その手帳の一番最初に、一年限りの居住ならば穀物を植えるがよい、十年住むと決まったら木を植えるがよい、百年を考えるなら徳を植えるがよいという司馬遷の文言があるんです。今、小泉政権下で大臣をされておられますが、どういう気持ちで大臣をされているのか、この三つの例え話の中では何を一番重点として大臣をされておるのか、お一人ずつ簡単にお答えいただければと思います。
○谷垣国務大臣 課題がいろいろありますので、一つだけ言えと言われてもなかなか難しゅうございますが、私の所管でいいますと、やはり財政は非常に悪い状況でございますから、二十一世紀持続可能な、これで安心だと言えるものに一歩でも近づけたい、毎日こういう気持ちで仕事をしております。
○麻生国務大臣 それはたしか司馬遷だったですかな、記憶はあるところですけれども、大畠先生、総務大臣を担当しておりますと、目先と長いのとめちゃくちゃ全部一緒になっておりまして、これだけをやっておりますと言うと、おまえ、ほかの仕事をしておらぬのじゃないかということになりますので、みんな考えていると言わざるを得ぬのが、多分優等生の答えなんだとは思いますけれども。
やはり総務省というのは、直接国民に接触する部分の最も幅の広い役所でありますので、そういった意味では、私どもといたしましては、国全体の形が中央集権から地域主権に移っていくという大きな時代の中にあって、三位一体とか町村合併というのを主に進めておりますところの部分からいきますと、やはりこの国の形という、司馬遷じゃなくて司馬遼太郎という人の例を引かせていただければ、この国の形というものを考えて、日本を取り巻いている環境が、少なくとも脱近代工業化社会になり、冷戦後になり、インフレがデフレになり、少子高齢化するなど、今まで過去にないものになってきた今の現状に合わせて、この国のシステム、構造というものをどうやって変えていくかというのが一番の問題で、それでいきますと、やはり百年というのはちょっと文部省にお任せするといたしましても、私どもとしては、そこの中間ぐらいのところのこの国の形をどう考えるかというのは、最も頭を使うというところだと思っております。
○島村国務大臣 私が今担当している農林水産大臣、当然のことに、毎年毎年の穀物のいわば安定供給というのが課題でありますから、これは慮外に置けません。
また同時に、担当していつも思うことですが、やはり林業、これに対して、今非常に皆さん窮地に陥っていますが、これを健全化することは、例えば、都市の生活者のみならず水産業を営む方まで最近は山に入って手入れを手伝うように、自然の相関関係というのは極めて大きいわけですから、これまた慮外に置けません。
ただ、私はかつて文部大臣を経験したときからずっと言っているんですけれども、戦後教育の誤りは何か。今、いろいろな悲惨な社会事件等が起きますけれども、これらの基本は、すべて徳のいわば欠如にあると思っています。国家においても、世界の平和においても、やはり徳の教育というものが一番大事だ。これがあってこそ日本の国の本当の意味ができますし、俗に言う篤農家の篤はまさに人間の徳にも通じるものだ、こう考えております。
○中川国務大臣 大畠議員の御質問は、ある意味では非常に基本的な、大事なことでございます。
質問通告をいただいておりませんけれども、私は経済産業大臣として、つくづく経済政策は最後は人づくりということを感じております。そういう意味で、明治の日本経済をつくってきた渋沢栄一翁の言葉に、金を残すは下、会社を残すは中、人を残すが上なりという言葉を、私は、今まさに日本経済発展のために一番重要なことだと思っております。
○大畠委員 全員の方から基本的な考え方をお聞きしたいと思いましたが、非常に長くなりそうでありますので、おおよそ四人の方にお話をいただきました。
なぜ私がこの話を最初に切り出したかというと、私は、地域に行って、月曜日に予算委員会で質問をするというときにいろいろ話を聞くと、小泉総理の施政方針演説の中に、一番最後のところにこんなくだりがあるんですね、構造改革を進めてきた結果、ようやく日本社会には、新しい時代に挑戦する意欲と、やればできるという自信が芽生えてきたように思います。このところが私はどうしてもひっかかったんです。なぜか。それは、どうも地域社会の実態と違うんじゃないかという違和感を持ったんですね。
実は、私はこの話を質問するときに、いろいろと地域の話を聞いてきました。もちろん、警察あるいは消防の話を聞いてきましたが、一つ、新聞に出たか出ないかわかりませんが、山の中で若い青年が自殺をしておった、どうも世をはかなんだようだという話がありました。同時に、最近の新聞の事例を見ますと、集団自殺あるいはまた子供さんを巻き込んだ殺人事件、または、サラリーマンの方々が通勤途上でよくダイヤが狂いまして、いわゆる鉄道事故ですね、鉄道自殺。
さらには、最近の若者で意欲のない若者が増加している。いわゆるニートと呼ばれる、職探しもしない、無職無業の若者がふえている。それから、フリーターと称する方々が三百万人と言われているんですが、そういう実態を見ると、どこからこんなことが言えるのか。
いわゆる、やればできるという自信が芽生えてきたように思いますと言うんであれば、自殺者は減り、若者だって職業を求めようという動きができ、山中で世をはかなんで亡くなるとか、この間も焼死事件がありましたね。病弱な家族を抱えて、一人だけ一生懸命頑張ったんだけれども、頑張り切れなくてどうやら自殺をしたようだ、一家そろって自殺をして火をつけたようだ。社会現象と小泉総理の認識が全く別なんですよ。
だから私は、各大臣にどんなお気持ちで今大臣をされているんですかと。もしも殿が御乱心されているのならば、体を張って、命をかけて殿をいさめるのが皆さんの、大臣の仕事じゃないかと思ったんです。でも、どうも総理大臣が右に行くと言うとみんなで右に行きましょう、左に行きましょうと言うと左に行きましょう。一体、国民のこの生活の現状をどういうふうにとらえて大臣をされているのか、それをお伺いしたかったんです。
私はこの中で、先ほど大臣からもお話がございましたが、要するに、何か戦後、確かに日本は食い物がなく、着るものもなかった。食べるものを何とか得ようというので経済政策にずっと取り組んできました。いつの間にか人間の、日本人の徳という心、考えようという心、そんなものがどこか行っちゃって、みんなばらばらになり始めている、これが今の日本の現状じゃないかと思うんです。いつから日本人は、寄らば大樹の陰なんという、そういう日本人に成り下がっちゃったんでしょうか。
私は、外交問題でも経済問題でもずっと見ていますが、どこかに日本人の気持ちを持って、日本人の徳を持ってやっているという外交方針や経済方針あるいは国内の方針が見えない。だから私は、冒頭にそういうことを申し上げたんです。
もう一つ、実は質問に入らせていただきますが、後ろに中井委員がおられますが、私どもは、警察不正経理疑惑調査・警察改革推進本部というのを立ち上げました。これは、実は残念なことなんです。
皆さんも御存じのとおり、警察の内部で不正経理があるんじゃないか。北海道では既に明らかになりまして、警察本部長も謝りました。そして過日、警察庁に私たちは申し入れに行きまして、こういうことがないように実態をすべて明らかにしなさい、警察庁として明らかにすべきじゃないかというので、これは国家公安委員長の村田大臣と警察庁長官に申し入れました。そのときに警察庁長官が何と言ったか。これは北海道独自の問題であって、独特の問題で、ほかではありませんと。では、あなた、北海道以外にもこういう問題が起こったときにどうするんですかと言ったら、もちろん責任をとってやめますよと。
そういう話をしながら、実は、私は新聞を見てびっくりしたんですね。一月二十日です。一月二十日、現職の警察官が実名で告発をした。愛媛県警ですね。この問題で、ああ、やはりあったんだな、そう思ったら、二十四日、人事異動発令。これは完全に報復人事じゃないですか。
私は、この問題を非常に重要視しておりまして、愛媛県警も私、調査に行きましたけれども、こういうことをやっていたんじゃ、いつまでたったって国民からの信頼は得られない。この問題について、まず国家公安委員長として、この愛媛県警の実名告発、それから四日後の人事異動の経緯について報告をお願いします。
〔委員長退席、渡海委員長代理着席〕
○村田国務大臣 それでは、大畠委員が御指摘になりました、愛媛県警におきまして内部告発をした警察官の人事異動の経緯について御報告を申し上げたいと思います。
本年一月の二十日でございましたけれども、愛媛県警の警察官が記者会見を行いまして、その中で、一九七三年から九五年までに勤務した警察署全署で、上司から領収書の偽造を指示されて、自分としては拒否した、そういうことが記者会見で警察官から述べられたということが報じられておりまして、現在引き続き、何回か本人から確認をしているそうでございますが、愛媛県警において事実関係について確認中ということでございます。
会見した警察官でございますが、愛媛県警におきまして地域課鉄道警察隊に配置されておりましたが、会見後の本人や周囲の状況から、けん銃を携帯して多数の市民の中で権限行使を行う勤務に懸念が生じた、つまり、鉄道警察隊というところに本人は所属しておったわけでございまして、そういう意味でけん銃を携帯している、こういう状態でございましたので、万が一にでも事故やトラブルがあってはならないとの愛媛県警の本部の地域課長の判断によりまして、一月二十七日に同じ課内の通信指令室勤務に配置がえをしたものでございまして、愛媛県公安委員会もその判断を了としている、そういう報告を警察庁から受けたところでございます。
○大畠委員 警察官がけん銃を所持しているのは当たり前でありますが、この二十日の会見内容が余りにも強烈なために、何となく人事異動で、こんなことを二度とやったらほかのところだって、全国にも二十三万ですか警察官がいるんですが、こういう内部告発をやったら人事異動するぞ、そういう見せしめのための人事ではないかと私は受けとめたんです。余りにも、二十日にこういうことをやって二十四日に人事異動というのは、それも人事異動も一人だけですよ。こんな、明らかに何か、いや、そうじゃない、そうじゃないと言うけれども、李下に冠を正さず、まさに疑われるようなことをやること自体がおかしい。
中身はどういうことかというと、後日、中井本部長が本格的にこの問題について取り上げると思いますが、三十八年間の警察生活の中で見たこと、聞いたこと、そして自分の体験に基づく真実を話しますということで、二十日に記者会見をしたわけですね。そして、捜査費の支払いはすべて架空、協力者に支払われた事実はない。昼夜を問わず一生懸命頑張っている警察官、このままでは良識ある警察官がつぶれてしまう。涙をハンカチでぬぐいながら事実を告発したという話でありますが、その四日後に、あんたはけん銃をつけていると危ないから人事異動だといったって、だれもそうですかということにはならないですよ。
これは警察庁としても、私たちとしても、重大な関心を持っておりますし、この問題について単にこれだけでは済まないよということだけを申し上げさせていただきたいと考えています。
それから、前回の予算委員会の質問時に、全国的に一斉に経理関係の調査をやるということを聞いておりますし、小泉総理からも、これは北海道だけの事案ではない、全国的にこのようなことがあるんではないかという答弁もいただいているところでありますが、現在、国家公安委員会としてこの警察の不正経理疑惑問題についてどのような調査を行っているのか、現状報告を重ねてお願いします。
〔渡海委員長代理退席、委員長着席〕
○村田国務大臣 委員もおっしゃったように、先ほどの御質問の愛媛県警のことでございますが、私も、そういう問題が出た後に異動命令をするというのは李下に冠を正したことになるので、それはふさわしくないというふうには私自身思っておりましたが、警察庁を通じまして、愛媛県公安委員会の公安委員長も記者会見で、こうした鉄道警察隊としての勤務というのは、本人の言動等、周囲の状況から考えて、もはや適当ではないということで異動させたものというふうに報告を受けておりまして、私も、そういう意味で、私のそうした疑いが晴れたということを申し述べさせていただきたいと思います。
続きまして、警察庁においてでございますが、昨年に会計の監査に関する国家公安委員会規則というものを定めまして、改めて全国の警察に対して会計経理、予算執行の適正化、あるいはそうした予算の執行についての認識をもっともっと正しいものを持つようにということを指示したところでございますけれども、なおかつ、その会計規則に基づきまして、現在、監査の充実強化を図りながら、すべての都道府県警察を対象に、文書保存されているのが平成十年度以降でございますので、平成十年度の予算執行までさかのぼりまして監査を実施しているということでございます。
内部監査の結果でございますが、警察庁からいずれ国家公安委員会にも報告されることになっておりまして、その際、国家公安委員会としても市民の目線から改めて点検をしていきたい、こういうことで、警察に対します国家公安委員会としての管理機能を十分に実施していきたい、こういうふうに考えております。
○大畠委員 今の御答弁の中で、会計監査の新しい方針に基づいてというお話がございましたが、これについて、書類で委員会に提出していただきますよう、理事会でお諮りいただきたいと思います。
○甘利委員長 理事会協議事項とします。
○大畠委員 今お話をいただきましたが、私もこういう分厚い本が我が事務所にあと二冊ほどありまして、随分書類が多くて困るんですが、私は、早くこの書類なんか全部捨てたい感じですよ。しかし、なかなか捨てられない。なぜか。次々、次々と起こってくるからですよ。
これは、公安委員長、私もいろいろ法律を調べさせていただきましたが、国家公安委員長しか警察には入れないんだ、中に。全部、捜査上の秘密、捜査上の秘密。私も、持ってきてもいいんですが、二冊ほど経理の書類を見せていただきましたが、全部墨塗り。よくあれだけ、時間を使って書類をつくったなと思うんですが、見たって全部墨塗りなんですから。戦前じゃあるまいし、ああいう書類をつくって出してくること自体がおかしい。公安委員長、ぜひこれは徹底して、せっかく公安委員長になったんですから、国民のための国家公安委員長。要するに、警察のための国家公安委員長じゃだめなんですよ。かつての、だれとは言いませんが、そういう国家公安委員長だったら、多分ばさっとやっていますよね。ちょっと今はお亡くなりになっていますから残念なんですが、非常に私は残念でなりません。
この問題、いずれにしてもまた、先ほど言いましたように、本部長が後ろに控えておりますから、この問題を取り上げることを宣言して、質問を続けさせていただきます。
それから、地域の声なんですが、警察官も非常に忙しい。私も調べてまいりました。皆さん、警察官がどういう勤務されているのかというのをなかなか知る機会がないでしょうから。二十四時間勤務、非番、日直、二十四時間勤務、非番、休み、二十四時間勤務。非常に大変です、これは。
それで、今回予算で三千五百ふやしていただきましたが、こんな声があるんです。週五日制になっていますが、できれば土曜日の半ドン制を復活させてくれませんか、これだけで人員が一割ふえるのと同じ効果が出るんですと。週四十時間勤務を四十四時間勤務にしてもらったら、いわゆる一割ふえるんですよ。ローテーションを組んでいますから、そういう意味では、非常に現場は効果が上がって助かるんですが、そういうことを考えていただけませんでしょうかという質問があったんですが、国家公安委員長、こういう問題についてどう考えておられるでしょうか。
○村田国務大臣 今おっしゃるように、犯罪が大変ふえる中で、私ども、財政状況大変厳しい中で地方警察官の増員をお願いしてまいりまして、十七年度も三千五百人の定員増を予算上認めていただいているわけでございます。そういう中で、依然としてまだまだ足りないということで、総務大臣には、なお今後、この三千五百人を含めまして、一万人増員計画というものもこれからの話として御了解をいただいている、こういうふうに考えております。
ただ、今委員がおっしゃるように、警察官の勤務というのは非常に不規則で、突発事故が起きたときにはすぐ出かけなきゃいけない。そういう中で、ただでさえ大変負担の重い勤務状態になっているものですから、今のそうした週五日制の中でローテーションを組んでやりくりしているわけでございますが、それを週一日……(大畠委員「土曜日半日」と呼ぶ)半日減らしてといっても……(大畠委員「ふやして」と呼ぶ)ふやしてといっても、今の過重な状況にさらに負担を加えるという状況になりますので、本当に苦しい中でありますけれども、人員をふやしていただくというのが私どもとしては適当ではないかというふうに思います。
今の警察官の本当に過重な労働状況を考えたときには、私どもとしては、人員を今後ともふやしていただきたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○大畠委員 これは一つの現場の声ですが、どっちみちやっているんですよ。残業をして何かやっても、なかなかお金が出ない、でも、残業をやって残業代をもらえないから云々という気持ちではやっていませんと。非常に警察官らしい話を聞いてきましたが、ちょっとした仕組みを変えてもらっただけでローテーションが随分スムーズになるんです。これは警察だけじゃなくて消防からもそういう声が出ていますが、やはり私は一考に値するんじゃないかと考えております。
それから、あと現場の声として、捕まえても留置場がいっぱいで収容し切れない。茨城県内でもあちこちに留置場ありますが、あっちの留置場があいているから、じゃ持っていきましょう、向こうの方からもあいていませんかというので、遠くの方から護送車で連れてくる、それだけでも大変だ。我々も一生懸命頑張って犯罪者を捕まえるけれども、留置場が足らないという現状に対して、これはちょうど予算委員会ですからいいんでしょうけれども、もっと国の中央は現場を考えてもらいたいという話が出ています。
それから、軽い犯罪の場合には、もうやるなよということで諭して帰すんだけれども、また帰ってきてしまう。いわゆる再犯ですね。社会全体が、前科一犯になるとなかなか受け入れてくれない、そして結局また戻ってきてしまう。そういう犯罪者が、軽微な犯罪者が非常にふえている。ここのところも何とかしていただけませんか、私たちも一生懸命努めますがということで、こういう話。
それから、やはり町の中の小さなモラル違反をきちっと抑えることによって犯罪を防ぐことができる。いわゆる、犯罪を犯したら捕まえるだけじゃなくて、犯罪者を出さない社会をつくってもらいたいという要望がやはり現場の警察官からも来ているんですね。ニューヨーク警察は落書きをなくしたというわけですね。町の中の落書きをなくしたら犯罪が減ったというんです。ですから、日本でも、ただ単に犯罪者が出たら捕まえて、捕まえたって入れるところがないんですから、これ。だから、さっきの話じゃないけれども、小泉総理がやればできるという意欲が出てきたなんと言っているけれども、地域社会はどうもそうじゃないですね。どうもおかしい社会がずっと続いていますよ。
だから私は、もう一回ここら辺、国家公安委員長だけの責任じゃないかもしれませんが、こういう犯罪者を未然に防ぐという動きがどうも見えないので、再度、国家公安委員長。
○村田国務大臣 留置場が非常にいっぱいであるということは御指摘のとおりでございまして、過剰収容対策、これについても、平成十五年の十二月に、犯罪に強い社会の実現のための行動計画というのを定めたわけでございますが、警察庁の緊急治安対策プログラム、これはその行動計画の前につくった警察庁のプログラムでございますけれども、そこでも取り上げられておりまして、留置場の整備とかあるいは拘置所への早期移監を進めなきゃいけないということで、いろいろな工夫はこれまでもしてきているところであります。
収容基準人員でございますが、平成十六年度予算等によりまして、約一千二百七十人分の増強が措置されておりますけれども、平成十七年度政府予算案に盛り込まれている留置場の整備によりまして、新規に約七百四十人分増強される見込みであるということを御報告し、今後とも留置場の整備に努力してまいりたいということを考えております。
それから、再犯するときでございます。この問題については、やはり雇用問題等々総合的に関係各省が連携をとって努力していかなければいけないと私ども考えているところでございます。
それから、小さい犯罪からと、ニューヨークの例をお出しになって今御指摘がございました。私どももそのところは同じように考えておりまして、特に、少年犯罪を減らしていくということがまず大事であるというふうに考えておりまして、警察庁としても、少年非行の問題あるいは暴走族対策とか、そういうところにかなりの力を入れて対策を練っているということが一つ。
それからもう一つは、地域の助けをかりなきゃいけない。地域がみんなで犯罪に強い地域をつくる、自分たちで立ち上がろうということをやっていただかなきゃいけないということで、私ども、地域の皆さん方にも防犯活動に御協力を願っているということでございます。
平成十七年度概算要求のケースでも、全国百地区を選定しまして、各地区ごとに公民館とか消防団の拠点なんかを利用しまして、地域住民、ボランティア団体が管理運営する自主防犯活動の拠点であります地域安全安心ステーションというものを整備していく、こういうモデル事業を考えておりまして、こうしたことを踏まえて地域も防犯活動に協力していただくような体制をとっていきたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○大畠委員 あと、地域の方に最近何かよくわからないような犯罪がふえ始めました。凶悪な犯罪。その背景にはどうも外国人の犯罪組織があるんじゃないかというので、私たちも危惧しているところであります。
日本の国に外国人の犯罪者を入れない、チェックして入れない、入った場合には出さないで徹底して捕まえてしまう、そういうことが当然必要なんですが、日本のパスポート、随分偽造パスポートが出回っている。それも、この間ドイツですか、去年の中間ぐらいに捕まったのは、日本の国に三十回ぐらい出入りしていたというのがなぜかドイツで捕まりましたが、日本の国が、外国人の犯罪者にとっては自由に出入りできるという、そんな国になっているということ自体が国民としては驚きなんです。もちろん、パスポートのIC化、それから指紋ですとか顔写真とかアメリカも始まりました。何かそういうものでとにかく動き始めたというんですが、外国人犯罪者を日本に入れないためのパスポートの改良。
さらには、振り込め詐欺というのも、原因としてプリペイドカードの電話だったら、それをもう使用禁止にするという流れができ始めましたし、また、私も、金融口座がネットで販売される、それが犯罪に使われるという話も聞きまして、これもびっくりしたわけですが、これについては去年から手を打って、その使用を禁止しようという動きがあったんです。
ここら辺について、国家公安委員長としてどういう考えでこの犯罪に取り組むおつもりか、お伺いしたいと思います。
○村田国務大臣 犯罪だけではなくてテロ対策としても、我々は、水際対策あるいは入ってきてからの追跡、そういうことで、水際対策としては、先般、来年になると思いますが、外国人に対して入国時に指紋をとる、こういう措置を行うように準備をする、それから、旅館業者等に協力を求めて、今まではホテルでせっかく名前とか住所を書いてもらってもそのまま警察のところに情報が来るというような体制になっておりませんでしたので、それを法律等も充実してもらいまして、そうした水際、あるいは入ってからのいろいろな情報、外国人に対しての情報を集めて万全を期すという体制をやってまいりました。
私としても、私もかねてから考えてきたわけでございますが、水際だけではなくて、入ってからの住所、あるいは職業のときにその雇い主に外国人のビザを確認してもらうとか、常時の体制というのがもう少し研究されていいのではないかというふうに考えておりまして、警察庁の方にもそういう案を示して研究するようにと言っているところでございます。
それから、外国人犯罪、都会が中心でありましたけれども、地方にも拡散しておりまして、だんだん大きな問題になっているところでありますし、外国人犯罪の中でも特に中国人犯罪が四割を占めるということでありますので、一月の初めに私は中国へ行きまして、中国の公安部長、周永康部長と面談をしまして、直接、日本における外国人犯罪の中で四割が中国人の犯罪なんだ、一般の普通の中国人に対して大変不名誉なことだという指摘をしてまいりました。相手側から反論があるかと思いましたら、周部長の方は極めて率直に、我々もそういう問題意識を持っている、人事交流あるいは情報交換をしていきましょう、そういうものをなくしていこう、そういうことで合意が成り立ちました。それで、中国人犯罪の中で一番問題が多い福建省へ参りまして、同様のことを言って私は帰ってきたところでございます。
したがいまして、外国人犯罪については、引き続き、テロ対策と相まって、いろいろ我々のインフラ整備に努めていきたい、こういうふうに考えております。
それから、あと金融問題につきましては、やはり預金口座がかかわる犯罪というのは、被害額が非常に大きくなるわけです。したがいまして、我々も、何とか振り込め詐欺等につきまして対策を講じなければいけない。
きのうあたりからNHKの放送でもフィッシングという詐欺の事件も報道されておりますが、そうした非常に最先端を行く犯罪が出てきておりまして、私の持論でございますが、預金者との関係でも、初め、銀行のキャッシュカードというのはその銀行の本店、支店のATMでしか使われないことを想定されている、それが今度は他行で使われるようになる、それが今度はコンビニで使われるようになる、それから今度はデビットカードで使われるようになるということで、その使用環境がどんどん広がって、リスクが拡大しているという状況にかんがみれば、金融機関もこれまでのような対策では足りないだろうということでありまして、私も、着任以来、全銀協等を呼びまして指摘をしているところでございます。
ただ、そういう世界に冠たるサービスなんですが、防犯の方をガードを強くしますと便利が今度は悪くなるというトレードオフの関係がありまして、そういうことも踏まえながら、業界でもこうした対策をどんどん練っていってもらいたいというふうに考えております。
○大畠委員 先ほどのパスポートの話については、日本人だけやっても意味がありませんから、全世界のパスポートがIC化されるように、国際会議等もあるんでしょうから、それは強く要請して、そういう不審人物が各国とも出入りできないように、そういう共通化しようというのは、ぜひ国家公安委員長から申し入れていただくことが必要ではないかと思いますね。はい、わかりました。
次に、消防行政についてお伺いしたいと思うんです。
消防署も地域住民にとっては大変重要な役割をしておるんですが、三十年、四十年たった消防署がありまして、はしご車の大型のものを買うと車庫に入らないといって改造したり、あるいは予算がないのでこんな感じなんですということなんですが、新潟の地震問題あるいはスマトラ沖の地震問題を考えても、救いに行く消防署がつぶれちゃったり傾いちゃったりしたんじゃ何にもなりません。
この問題は、前回も御指摘を申し上げて、全部チェックをして老朽化については漸次取りかえていきますというお話もございましたが、この消防署の耐震対策というものについてはどういう形で今進んでおられるのか、お伺いしたいと思います。
○麻生国務大臣 今大畠先生、過日も御指摘をいただきましたが、過日のあの中越大地震のときには、消防署が倒壊したために救急車や消防車が出られなかったというケースは幸いにしてなかったんですが、阪神・淡路大震災のときにはいろいろ支障が出たことはもう御存じのとおりであります。
したがいまして、過日の御質問もありましたのでチェックをいたしておりますが、全国、平成十五年度末現在、昨年の三月現在で、いわゆる耐震補強がきちんとでき上がっておる消防本部というのは六八%、残り三二%はまだ完璧ではないというところだと存じます。
それも問題なんですが、さらに、避難をする予定になっております体育館とか学校とか、そういった避難をする予定として一応町なり市なりで考えておる建物の耐震補強の方が、実は四九・五%しかない、五割を切っておるという状態でありまして、ここのところがいわゆる防災拠点施設と言われるところ、そういったもので全体で平均で見ますと、全部入れまして五一・六ということになっておりますので、こういったところにつきましては、起債を認めるやら交付税やらいろいろな形で今後優先的に支援を用意していかねばならぬと思っております。
何となく機材の方に目が行くんですけれども、倉庫がぼちょっといったら終わりですから、そういった意味では、御指摘の点は大事なところだと思っております。
○大畠委員 私も、休日ですが消防署に行きましたら、緊急通報がありまして、電話が入って時刻がぱっと出て、一分後にはもう救急車がスタートしていましたね。実によくやっていただいております。
ただ、消防関係でも、ローテーションを組んでいるんですが、みんな大変なんですね。大変なので、できれば、確かに週二日制の時代ではあるんですが、世の中には週いつも二日休んでいる人ばかりじゃなくて、庶民の中には、日曜日一日休めるかどうか、あるいは月曜日の定休日休めるかどうか、それで必死になって働いている市民がたくさんいますので、そういう意味では、できれば半ドン制でも入れてくれた方がローテーションは組みやすくなるという現地の声もあるので、ぜひ、消防、警察も含めて、再度、どうやったら現場が一番やりやすいのかという観点から考えていただければな、これは要望しておきます。
次に、やはり地域の方で声があるのは、年金問題なんですね。大畠さん、年金問題を絶対聞いてよね、こういうふうに言われているわけでありまして、何回も言ってはなんでありますが、小泉さんが、構造改革を進めてきた結果、ようやく日本社会に新しい時代に挑戦するという意欲と、やればできるという自信が芽生えてきたと言うけれども、そんなのはどこの国の話だという話は聞いているんですよ。年金問題だっていいかげんじゃないかと。
そこで年金問題。我が党でも専門の方々が聞いておりますが、今回の改正で年金改正すれば百年間もつんですよとおっしゃっておられましたけれども、要するに、掛金を上げて給付を減らすというのが何で改革なんだ、こういう指摘もございます。こんなのは改革でも何でもないじゃないか、単なるつじつま合わせにすぎず、改革の名に値しないんじゃないかというのが近所隣のお年寄りの声でしたね。
担当大臣として、この二つの指摘はどういうふうにお受けとめになりますか。
○尾辻国務大臣 お話しのように、年金というのは持続可能なものにしなきゃいけない、これがもう大原則でございます。そこで、昨年の年金の改正も、持続可能なためにということで行ったところであります。その中身については、もう申し上げることもないと思いますので、今さら申し上げはいたしません。
ただ、持続可能なために、持続可能ということをいいましたら、どうしても給付と負担の関係をバランスをとらなきゃいけない。少子高齢化が進んでいきますと、この給付とのバランスの関係はどうしても、今お話しになったような、給付を抑え、個々の負担を大きくお願いする、これしかないものですから、大きく言うとそういうお願いをしたところでございます。
○大畠委員 そういう答え、担当大臣もかわられましたから、そういうことなんだと思いますが、しかし世間では、やはり何かこう頭の中がもやっとしていて、小泉さんはもう年金は終わって今度は郵政事業の民営化だと言っているんだけれども、国民の頭の中には、その不安の中の中核に年金があることは事実なんです。
ですから大臣も、新潟の地震対策でも随分いろいろ御活躍されたのは聞いておりますが、ぜひこの問題、国民の疑問には全く答えていないよ、とても百年もつなんというのはだれも余り信用していないし。
それで私は、NHKが不信を買って受信料未払いが非常にふえたというんですが、この国民のいわゆる年金に対する信頼感の指標が、年金の納入率というか未納率というか、そこら辺にあらわれているんじゃないかと思うんですが、最近の年金の未納率というのはどういう推移か、わかりましたら教えてください。
○尾辻国務大臣 収納率の数字、今出させておりますから、すぐお答えをいたしますので、しばらくお待ちいただきたいと思います。
その前に、NHKの受信料不払いとの関係でお話しになりました。要するに、社会保険庁に対する不信がこういうことを招いているんだろうというお話だろうと思います。率直に私もそのように思います。
そこで、社会保険庁を今後どうするかということでございますが、これは何回も申し上げましたけれども、先日の有識者会議、社会保険庁をどうするかということを議論していただく有識者会議において、現行の社会保険庁の存続を前提としないこと、そして、国民の信頼を回復するためにはどのような組織とすべきかという観点を重視することを基本的な視点として、新しい組織のグランドデザインを三月中にまとめること、こういうふうに、まずは大きな方針をお決めいただいたところでございますから、私は、その方針を一〇〇%尊重させていただきたい、こういうふうに考えておるところでございます。
収納率を申し上げます。平成十四年度で六二・八%、平成十五年度で六三・四%でございます。
○大畠委員 とにかく四割ぐらいの方がやはり、いろいろな理由があると思うんですが、どうも私はこの年金問題、引きずっておりますね。
民主党はもう明確に一つの方針を打ち出しているわけでありまして、三つの観点、年金を一元化しないとだめではないか、目的消費税というものを導入すべきではないか、そのために税制問題の原点である納税者番号制度を導入すべきだろうという三点を提言しているわけでありまして、ここら辺に対する政府の明確な答弁が今までのところなかなかないというのが実態だろうと思うんですが、ぜひ、そういうことも含めて、国民の信頼にこたえるために、大臣にはさらに努力をしていただきたいということを要請しておきたいと思います。
それで、あと二十分ぐらいになってきましたので、何点か質問をしたいことがあるんですが、ちょっと飛ばしながら、今、切実な問題の中に金融問題がございます。中小企業対策ということでありますが。
私は、最近、町の中を歩いていまして、確かに空き店舗がふえているんですね。空き店舗にどういうものが入っているのかというと、学習塾、それからサラリーマン金融といいますかサラ金、それからコンビニ、こういうものが入るんですが、何か、あるビルは、一階がA社のサラ金、二階がB社のサラ金、三階がC社のサラ金、四階がD社のサラ金と、サラ金ばかりのビルが出てきちゃっていまして、何でこんなにサラ金だけがはやる社会になっちゃったんだろうと。
それをいろいろ聞くと、正規の金融機関では借りられないから、サラ金から運転資金とかなんか借りる必要があるんだと。どうもそういう方々が大分ふえている。そこで一〇%とか二〇%とかという金利を払って一週間ぐらいやるというような、ぐるぐる回している。その結果として、A社かB社かわかりませんが、あるサラ金のトップの方はいわゆる所得番付第三位とか、何か私は、この金融、どこかおかしいんじゃないかと。
私が思うには、金融大臣が、いろいろと金融庁が、あそこには貸しちゃだめだ、ここには貸しちゃだめだ、担保が切れているからここはだめですよ、不良債権ですと。そうすると、正規の金融機関が貸せなくなっちゃう、そうするとそのお店は困ってしまってそういうところに駆け込んでいるんじゃないか。それが回り回って、結局一つのビル、一階から四階まで全部サラ金のビルとか、ああいうものがはびこり始めている。それを今度は何か食い物にしようというので、暴力団系の方々がそういう業界にも入り始めているというんですが、不正常な金融状況にますますなっているんじゃないかと私は思うんですよ。
ここら辺をどういうふうに考えておられるか、お伺いしたいと思います。
○伊藤国務大臣 お答えをさせていただきたいと思います。
大畠委員とは、私も中小企業政策、一緒にいろいろな問題について仕事をさせていただきましたので、過度な担保でありますとか保証でありますとか、そうした問題が大変悲惨な状況を生み出している、私も身近でそういうことを感じておりますし、そうした問題を解決して、本当に中小企業を初めとして円滑な金融というものを実現していかなければいけない、そういう問題意識の中で金融行政をさせていただいているところでございます。
今、委員からは端的なお話がございました。金融庁が何か指導をして、その指導があるからお金が貸せないんだ、こういうお話がございます。
私は、この金融行政を担ってみて、中小金融機関からまた別の話があるんですね。それはどういうことかというと、今の中小企業や零細企業の実情からすると、後ろ向きの運転資金で、そうしたところにお金を貸せば回収ができないからお金を貸せないんだ、こういう話があります。
金融庁を挟んで、そしてお互いに言い合っていてもこの問題は解決できないわけであって、その中で非常に重要なことは、やはり金融機関が目ききの能力というものを上げていくことが非常に重要であります。財務諸表といった数字を見るだけではなくて、経営者のやる気でありますとか、あるいは企業の技術力、販売力あるいは将来性、そうした定性的なものも含めて評価をして、総合的に融資ができる、そうした機能というものをしっかり結びつけていかなければいけないというふうに思っているところでございます。
私どもも、そうした認識の中で、金融機関に対しては、過度に担保や保証に依存しない融資を進めてほしい、こういう要請を繰り返し続けさせていただいているところでございますし、また、リレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラムにおいても、中小企業の再生と地域経済の活性化を通じて不良債権問題を解決していこうということで、地域の金融機関もさまざまな努力を続けられておりますので、こうした努力というものを後押ししながら、中小企業を初めとした金融の円滑化というものを図っていきたいと考えております。
○中川国務大臣 今の大畠委員の御質問は、困っている、また頑張っている中小企業に対してどういうふうに金融支援をするかという話と、それから、いわゆる個人ローン、個人消費、サラ金等の話が、とりあえず、伊藤大臣にお願いしたのは多分個人消費金融の話でございまして、私の方はあくまでも中小企業金融でございます。
まさに今、日本がこれから本当に経済がよくなっていくためには、日本全国の中小企業が頑張ってもらう。そのためには、有担保あるいはまた保証、こういうものをできるだけスリムにして、そして、資本金も一円からでも企業を立ち上げることができる、あるいは、苦しんでいる中小企業に対しては中小企業再生支援協議会等々がみんなで知恵を出し合ってやっていくということ等々、あるいは民間ファンド、あるいは今度御審議いただくことになっております有限事業責任、いわゆるLLP等々のいろいろな制度を御審議いただいて、中小企業のスピード、柔軟性を生かしていただけるようにして、頑張っていくようにしていきたいということを経済産業省として考えているというところでございます。
○大畠委員 今、お二人の大臣からお話がございましたが、最近の経済の流れの中で、大手資本が中規模、小規模を買収して大きくなる、あるいは敵対している関係が資本を買収してぼんと大きくなってしまうという傾向が非常に強まってきておりますが、こういうことをずっと繰り返すと、結局、地方都市の中小企業なんというのはなくなっちゃうんですよ。全部寡占状態になってくる。
何か世の中の流れがおかしいなと思う。私は、さっき子供たちの教育を云々という話があるけれども、小泉さんのあのメッセージが何か、私は地方にいて、世の中が落ちつかない原因じゃないかと思う。強い者がいいんだ、強い者がいいんだ、やればできる。負けた人はどうするんですか。仕事がない。
これは、警察署の話を聞きましたよ。結局、大畠さん、すべてお金なんだ、お金になっちゃったと。お金を得るために犯罪をする、仕事がないから犯罪を犯す。何か世の中、強い人ばかりに光が当たっちゃって、世の中の片隅で一生懸命何とか真っ当に生きようかなと思う人がやりづらくなっちゃう。そして、ちょっとした犯罪を犯して、それが結局は捕まって前科になる、そして社会の中でなかなか受け入れられない。では、もう食うためには何でもやれというので、いろいろな犯罪組織の中に入ってしまう。私は、やみの世界が今どんどん広がっているような感じがするんですよ。
ですから、この中小企業問題は問題としながらも、中小企業でも、私自身は、連帯保証人制度なんかなくしてしまえと言っているんですよ。それはなぜかというと、私、現実に身近な人が自殺しているんです。それも、その人だけじゃなくてお父さんも自殺しているんです。お父さんの下に二人子供がいた。みんな働いていたんだけれども、その弟さんが借金をして、連帯保証人がいなきゃだめだというので、お父さんとそのお兄さんが連帯保証人になった。そして、その弟さんが事業に失敗した。取り立てがお父さんのところに向かった。お父さんも悩んで悩んで、いろいろ返したけれども返し切れない。おととし自殺しましたよ。お父さんが自殺したら、今度はお兄さんのところに取り立て業が入っていった。お兄さんも本当に職場でもまじめに働いている人なんだけれども、四十歳、工場の中で首つり自殺をしたんです。
私は、こんな連帯保証人制度をこのままほっておいて、金融機関だけは何か守られて、そして借りた人だけが徹底して無限責任を負うような、こんな社会はおかしいんじゃないかと思うんだ。だから、私は少なくとも、日本という国は、借金する人がその自己責任でやるというのはいいですよ。連帯保証人制度がなければ金を貸さないという仕組み自体に、私は日本の金融制度の問題点があるんだと思う。連帯保証人制度は、まずなくすべきだ、こんなのは。
それから、政府系の金融機関も、個人保証がなければだめだ、だめだというけれども、政府系金融機関の原資は何ですか。税金でしょう。税金で貸すときに、さっき目ききの話がありましたが、政府系金融機関でさえ、目ききの能力がなくなっちゃったんだ。担保がなければだめだ、個人保証がなければだめだ、そして最後は、信用保証協会の判こをもらってこい。こんな、だれも責任をとらないような金融の仕組みの中で、中小企業も、そしてまた何かやろうという若者も意欲を失い始めているという仕組みができているんですよ。
再度、この問題、連帯保証人制度と政府系の個人保証の問題についてお伺いしたいと思います。
○中川国務大臣 私、御趣旨は全くそのとおりだと思います。(発言する者あり)いや、やっております、ここ数年の間に、少しずつでありますけれども。
例えば有担保原則あるいは保証、そして個人保証、無限責任ですね、今おっしゃられたように、本当に最後はもう首をくくらなきゃいけないというような状況になっている。それを少しずつ変えてきて、そして、無担保で一定限度やりますとか、あるいはまた担保もなし保証もなしとか、そしてまたこれを、有担保の債権を今度民間で、ファンドに回して、そしてファンドが要するに債権を買う、そしてそのお金でもってみんなでリスクを分け合うというような制度も含めまして、これからどんどんそういう制度にしていく。
もう一つ大事なのは、今大畠議員もおっしゃったように、やはり民が主役で、民の中のハイリスク・ハイリターンのファンドがある意味ではこれから主役になって、銀行のような有担保原則のところが二番目にあって、最後のところを政府なり公的な金融機関なり地方なりがやっていく。そういう整理をしていかないと、これから本当に中小企業の育成、あるいは困ったところに対してスピードを持って対応していくときに、官が前に出ざるを得ない状況に今はなっておりますけれども、最終的には、民が自由な立場でリスクとスピード感を持ってやっていく、それを金融機関、そして官が後から後押ししていくという制度が本来の姿ではないかというふうに私は思っております。
○伊藤国務大臣 今委員が御指摘のとおり、連帯保証がなければ融資ができない、これは本来の金融機関の姿ではないというふうに思います。私自身も、経営者の方々がお互いに連帯保証し合って、そして命を絶つ、そういう事例も身近で見てきておりますし、私自身も連帯保証したこともありますから、その悲惨さということは十分よくわかっているつもりであります。
こうした状況から脱していくためにも、先ほど来お話をさせていただいているように、いわゆる金融機関の融資をしていくに当たっての審査能力、目ききの能力というものを向上していかなければいけないというふうに思っております。特に、リレーションシップバンキングの機能強化、地域密着型金融機能というものを強化していくというのは、これは、地域に密着をして、地域に根差して、中小企業との長年の継続関係の中から得られる貴重な情報というものを活用すれば、早目早目に債務者たる企業の、不良債権になる前の段階で経営改善の指導はできるはずでありますし、また、いろいろな資金ニーズに対して的確に対応することによって、収益の構造をつくり上げていくことができるわけであります。
したがって、こうしたアクションプログラムに基づいて、各金融機関においては、その融資の体制を強化していくために、業態別に融資の審査体制をつくるという努力をされておられたり、あるいは、目ききの能力を上げるための各種の研修を実施するということもしてきております。また、地域銀行においては、経営改善支援においては今までそれに取り組んだ約二割、七千社以上が業況が改善をして、そして債務者区分が上位遷移をする、こういう地道な成果も出てきたところであります。
こうした努力を通じて、過度に担保や保証に依存しないようなそういう融資ができるように、金融機関としての努力を私どもとして促していきたいというふうに思っております。
ただ、これを行政として一律に廃止するということについては、これは利用者のニーズの中でも、信用補完をしていくためにやはり連帯保証というものが必要だ、そういうこともあるわけであって、その中で一番重要なことは、やはりしっかり説明をして、そして顧客の側がそれを十分理解した上でそうした契約を結ぶということが非常に重要であります。だからこそ、私どもとして、そうした顧客が十分理解できるような説明体制というものがしっかりとれているかどうか、そのことを厳正に監督していきたいと考えております。
○大畠委員 伊藤大臣、伊藤大臣というよりも代議士も、事実を十分理解しながら発言していたと思うんですが、今の発言は、やらないというお話じゃないですか。わかるけれどもやらない。要するに、伊藤大臣は今、伊藤代議士という単なる一代議士じゃなくて大臣なんですよ。大臣が決断すればできるんですよ。官僚が何と言おうと、我が日本国は連帯保証制度は廃止すると言えばいいじゃないですか。何で言えないんですか、それだけ理解しながら。
だとしたら、先ほど私が冒頭にお伺いしましたが、大臣というのは本当に、今の決断だけで何人もの命を救えるんですよ。自殺者が今三万五千人と言われていますね。そのうちの大体一万人ぐらいが経済問題、お金の問題で自殺していると言われているんですよ。その自殺者を救うことができるかどうかがあなたの決断にかかっているんじゃないですか。状況が状況でわかりますが民間の決断もありますので、まあそこら辺は云々というのは、結局やらないということじゃないですか。私は非常に残念です。
伊藤さん、私は前から知っていますから、経済産業委員会でも非常に鋭い意見を述べて、ああ、いい政治家がいるなと思っておったんですが、それだけ理解しながらなぜ決断しないんですか。私は、非常にそれは残念ですね。
では、大臣というよりも代議士の心も含めてもう一回、大臣、何か御意見ありますか。
○伊藤国務大臣 重ねての答弁で恐縮でございますけれども、私は、中小企業政策もやらせていただいて、金融行政も担当させていただいて、そして中小企業の金融の円滑化ということを考えた場合に、連帯保証のいろいろな問題点がありますが、一方で、信用を補完するという債務者にとってもメリットがあるわけであります。これを完全に断ってしまうことは、中小企業に対する金融の円滑化を阻害することにもなりかねませんので、私は、そういうことも踏まえて、先ほどの答弁をさせていただいたということであります。
ただ、委員から繰り返しお話をされていることについては十分認識をしておりますから、だからこそ、地域金融の方々に地域に密着した金融機能を強化してもらいたい、そのための御努力を続けていただいているところでございますので、そうした取り組みを促進していくために、金融行政としてもさらに努力をしていきたいというふうに思っております。(発言する者あり)
○大畠委員 ちょっと残念な話でありますが、今、周りからもお話がありましたように、連帯保証人制度というのは世界にそんなに類がないんですよ。日本独自ぐらいなんですね。これはやはりどうしても、金融が絶対に損しないように、要するに借り手と貸し手というのはどういうことかというと、お客さんと売る人がいれば、これは対等なはずなんだけれども、お金の場合にはどうしても貸し手が主導権を握っちゃうんですね。
貸し手が絶対に損しないような仕組みというので、日本にこういう独特な仕組みができてしまったので、やはり私は、金融は貸す方もリスクがある、借りる方だって、それはこれから挑戦しようというんだからリスクがありますよ。しかし、それを貸し手だけが一〇〇%、絶対に取りっぱぐれのないようにしようというだけでは、若い人に希望を持って歩めという話にはならないんじゃないか、私はそういうふうに思いますので、それを指摘して、またぜひ考え方を改めて、大臣の期間中に連帯保証人制度が廃止されるように努力していただきたいことを要請しておきたいと思います。
それから、あと、時間が少なくなってきましたので細かな質問でありますが、これは市町村、自治体からのお話なんですが、ペイオフ解禁に関して、自治体がどこにお金を預けたらいいのか非常に困っている。したがって、公共団体、自治体等の預金に関しては全額保護を求める声があるというのは、これは事実なんですね。
それから、信用金庫とか信用組合が地域の金融機関として頑張っていますが、組合員以外の者の預金などの受け入れについては預金全体の二〇%を超えてはならないという規定が信用金庫のみ適用されているんだけれども、これを撤廃していただきたいという意見。
それからもう一つ、不良債権比率の公表に関してでありますが、金融機関を評価する際に一番わかりやすい指標は、確かに自己資本比率と不良債権比率です。平成十四年に決定した金融再生プログラムでは二〇〇五年三月までに四%台に圧縮するように求められています。地域の商店街とかかわりを持ちながら仕事をしている地域金融機関は、不良債権比率が高くてもそれに見合う引当金を積んでいる場合には、すなわち間接償却を行っている場合には金融機関の健全性が担保できているはずですが、このことが先ほどの自己資本比率と不良債権比率だけではあらわせません。したがって、一般市民にわかるような不良債権比率にかわる金融機関の健全性を示す指標を新たにつくってほしい、こういう意見もあるんですが、このことについてお伺いしたいと思います。
○伊藤国務大臣 三点まとめて御質問がございました。できるだけ簡潔にお答えを申し上げたいと思います。
まず、公金とペイオフの問題でありますけれども、ペイオフにつきましては、まず、平成十四年四月に定期性預金について一部解禁されたところでありますが、それに先立ち、公金について総務省の研究会において検討され、そして対応策がとられ、自治体に周知されているものと承知をいたしているところでございます。
ことしの四月にペイオフ解禁拡大を予定どおり実施させていただきたいと考えておりますが、その際、決済機能の安定確保策として、無利息、要求払い、決済サービスを提供できるとの三つの要件を満たす預金を全額保護する決済用預金の制度が設けられ、これを活用すれば全額保護されることとなっているわけであります。
これらの公金にかかわる対応策を踏まえて、各地方公共団体において、それぞれの事情に応じてペイオフ解禁拡大への対応策が講じられることが可能になっているものと考えております。
また、信用組合の員外預金規制の撤廃についてお尋ねがございました。
信用組合については、中小企業等協同組合法に基づき信用事業を行う協同組織であります。組合員の相互扶助を目的として設立された金融機関であるわけでありますが、このような信用組合の協同組織性にかんがみますと、信用組合の事業を利用できる者は基本的にはその組合員に限られるべきものであります。
したがって、信用組合の員外預金や、あるいは員外貸し出しの規制というものを撤廃することについては、これは信用組合の協同組織性というものを否定することにもなりかねませんので、やはり困難なものであると考えているところでございます。
そして不良債権比率、これは、地域の金融機関についてはその実態に合わせて新たな指標を設けたらどうかという御指摘でございました。しかし、不良債権比率は、全金融機関の財務の健全性をはかる重要な指標の一つでもありますし、また、不良債権問題を正常化していくに当たって、適切なディスクロージャーが強く求められているところであります。
こうしたことを踏まえますと、業態によりその定義を変えることは、開示される不良債権比率をわかりにくくすることになりますので、そしてそのことが、ひいては信頼性というものを損ないかねないことになってしまいますので、そうした対応はやはり適当ではないと考えているところでございます。
○大畠委員 時間が参りましたので終わりますが、ほかにも質問しようと思ったのですが、ほかの大臣の皆さんには大変申しわけございません。
最後に、いろいろ申し上げさせていただきましたが、やはり、やればできるという自信が芽生えてきたというけれども、地域の実態はそうではないということだけを申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。 |