議事録

   

第162回国会 予算委員会第四分科会 第1号
平成17年2月25日(金曜日)

 

 

○渡海主査 これにて谷川弥一君の質疑は終了いたしました。
 次に、大畠章宏君。
○大畠分科員 おはようございます。
 今、谷川委員から、非常に今日の社会現象を憂いながら、どうやったら日本の子供たちが次代を担う力を養うことができるかという趣旨の御発言がございました。何かいいことはないのかというお話がございましたが、私の地元で、先ほど谷川先生のお話を聞いていて思い出したのは、高萩市のあるJRバスの所長さんがおはよう運動というのをやっているんですね。すれ違う人みんなにおはようと言おう。電車で来ている方なんですが、すれ違う人みんなにおはようと言う、子供たちにも近所の人にも。それが大変今広がり始めていまして、何かおはよう運動なんという看板まで近所にあるんですが、とにかく、一人一人の心構えでいい社会にしようといううねりを上げなければならないという感じがいたします。
 そこで、きょうは時間をいただきましたので、何点か質問させていただきますが、ちょっと順番を少し変えながらさせていただきたいと思いますが、まず最初に、教育の現場から幾つか声が上がってきています。
 一つは、高校生など青少年の薬物、麻薬が非常に今地域の方にも入り始めている。そこで、エイズについても教育が必要なんだけれども、薬物についても、例えばテレビのコマーシャルといいますか宣伝等で呼びかけるということもやらないといけない時代になったんじゃないかということが一つ。
 それから二つ目には、携帯電話の普及によって地域に公衆電話がなくなってきちゃったんですね。しかし、緊急の場合にはやはり公衆電話、地震災害のときに携帯電話はほとんど通じなくなるケースがありますので、そういう意味では、緊急時に備えて公衆電話を通学路に最低幾つ、この距離ごとに置こうという、もうかるとかもうからない、あるいは収益があるとかないにかかわらず、ある程度通学路には公衆電話を置いていただけませんかという声が来ています。
 それから三つ目には、災害時に学校の耐震性は大丈夫なのか。体育館等々がよく利用されるわけでありますが、その耐震性の点検が必要じゃないかということで、点検と対策についてはどうなんでしょうかという声。
 それから四つ目に、団塊世代の教員が一斉に退職し始めます。そして、それを補充するために若い先生方を採用するという話があるんですが、学校内でのいわゆるバランス、ベテランの先生がいなくなって若い先生だけという状況が生まれてしまうのではないか、そういうところに対して、男女の比率ですとか、ベテランの先生と若い人の組み合わせはどうなんだろうか。
 あるいはまた、新しく採用された先生がすぐ担任につくと非常にストレスになっちゃって、中には登校拒否、学校の先生が登校拒否をしてしまうというケースも見られるということで、これも深刻な問題です。欧米では、新しく採用した先生は一年くらい、補助教員ではないんですけれども、ベテランの先生とペアを組んで一年ぐらい修行を積んだ後担任させるとか、そういう工夫をしているというんですが、こういう幾つかの課題に対して、文部科学省としてはどういう見解あるいは対応をとろうとしているのかということをお伺いしたいということがありますので、最初にそのことについてお伺いしたい。
○素川政府参考人 最初に、薬物乱用防止対策、またエイズ対策につきましてお答え申し上げます。
 まず、薬物乱用につきましては、先生御指摘のように、特に中高校生の覚せい剤事犯、特に合成麻薬事犯というものについて深刻な状況にあるということでございまして、これに対しましては、政府全体で、薬物乱用防止新五カ年戦略というのが平成十五年に策定されました。その中では、特に中高校生を中心といたしました薬物乱用、危険性の啓発を継続して、その根絶を目指すということが盛り込まれているわけでございます。
 私どもといたしましては、薬物乱用防止教室ということを、これは警察職員とか麻薬取締官のOBの方などの協力も得ながら行うわけでございますけれども、そういうものを各学校に行っていただくとか、特に小中高校生につきましては、薬物乱用の健康への影響等を解説したパンフレットの配付、こういうことをする中で効果的な対応をとっていくように努力してまいりたいと思っているところでございます。
 それから、エイズ教育に関しましても、これも二十歳代を中心に深刻な状況にあるということで、その予防対策が非常に重要な課題になっているわけでございます。
 そのような状況を踏まえまして、文部科学省においては、中学校の一年生、高校一年生全員に、入学したときにエイズ教育教材の作成、配付ということを毎年行っておるところでございます。そういうことを通じまして啓発を行ってまいりたいと考えております。
 それから、コンピューターのネットワークによりますエイズ教育情報の提供、これは主には教職員向けにつくられたものでございますけれども、こういうものも一般の方も活用することも可能であるというふうに考えておりますので、広い面では、そういった情報通信機能を活用した広報になるのではないかと考えております。
 いずれにいたしましても、エイズなどに関する正しい知識の理解、望ましい行動をとれるようなことをねらいとした対策というものは非常に重要であろうと考えているところでございます。
○萩原政府参考人 学校の耐震化についてお答えいたします。
 公立小学校の耐震化につきましては、毎年調査をしておりますが、最近の一番新しい平成十六年四月に文部科学省が行いました調査によりますと、耐震性が確認されている建物が半数に満たない、むしろ耐震性が確認されていないのが多いということでございます。耐震化への取り組みがまだ十分に進められているとは言えない状況でございます。
 このため、文部科学省といたしましては、国の財政が極めて厳しい状況にある中で、耐震化への取り組みが十分進められるように、耐震化関連予算の確保に最大限努力をしているところでございます。
 さらに、現在、より効率的に耐震化を推進していくための方策につきまして、有識者にお集まりいただきまして、検討していただいているところでございます。
 文部科学省といたしましては、今後とも耐震補強等を積極的に支援して、安全、安心な学校づくりの実現に向けて努力していきたいと考えております。
○素川政府参考人 先生から、通学路の公衆電話の設置のお話がございました。
 学校の安全対策という意味におきましては、登下校中も含めて、その安全管理の徹底を図るということが重要であろうと考えております。私どもにおきましては、教師用の安全教育の資料でございますとか、平成十四年に策定いたしました危機管理マニュアルにおきまして、通学安全マップの作成とか通学路の安全点検など、登下校時における安全確保について指導してまいっているところでございます。
 先生からお話がありました、緊急時に児童生徒が連絡をとる体制といたしましては、公衆電話の活用というのも一つの大きな方法であろうと思いますが、私どもといたしましても、先ほど申しましたように、通学安全マップの作成などを通じて、近くの交番でありますとか、いわゆる子供一一〇番の家、こういったことを子供たちに周知する、そして緊急時に児童生徒が避難し、連絡をとることができるようにしておくことが重要であると考えております。このような指導を今後とも充実してまいりたいと考えております。
○銭谷政府参考人 私の方から二点御説明をさせていただきます。
 まず第一点は、団塊世代の教員が大量に退職した後、学校における教員構成のバランスの問題でございます。
 先生お話ございましたように、現在の教員の年齢構成は、四十代、五十代の教員が六割を超えるという状況がございまして、今後大量の退職者が見込まれるわけでございます。その後の、それに伴います教員の構成については、やはり年齢や経験の面でバランスのとれた構成になることが望ましいと思います。任命権者でございます都道府県の教育委員会におきまして、適切な採用や退職の管理ということが必要になってくると思います。
 ですから、例えば採用に当たりましても、年齢制限の緩和とか、あるいは社会人の特別選抜とか、あるいは面接などを中心とした人物重視の採用とか、こういったようなことで、本当に社会的な経験のある方を教職に迎えるような、そういう工夫もこれから必要になってくるかなと思います。
 文部科学省といたしましても、中長期的な視野から退職者数等を分析、把握して計画的な教員採用人事を行うよう指導しているところでございます。
 それからもう一点でございますが、新規採用の教員は一年くらい担任を持たないで、研修を積んでから担任になるようにしたらどうかという御提案でございますが、非常に人的な余裕があれば、本当にそれは先生にとっても学校にとってもいいことかなとは思うわけでございますけれども、なかなか今それほどの人的余裕もない部分もございます。
 ただ、新採の先生につきましては、初任者研修ということを今一年間行っているわけでございますので、実際の子供たちの教育活動に携わりながら、学校で、あるいは教育センター等において研修を受けるということでございますので、指導の先生方と二人三脚と言うと変でございますけれども、力を合わせながら経験を積んで、いい先生になっていただけるように、私どもも初任者研修の充実に努めてまいりたいというふうに思っております。
○大畠分科員 まとめて御質問しましたので大変恐縮でございました。それも、きのう遅くといいますか、けさ早くのときもありましたから、大変恐縮でしたが、現場の方でも、とにかく第一線でやっているわけでありまして、さまざまな声が上がってきていますので、文部省としてもそういう声を真摯に受けとめて、ぜひ対応していただきたいと思うし、テレビのコマーシャルというのは非常に有効なんですね。ですから、いろいろ今パンフレットを見せていただきましたけれども、工夫はされていますが、より進んだ効果を与えるのはテレビのコマーシャルなんで、ここら辺、NHKを使っていただいて、NHKは多分コマーシャルはただでやれるわけでありますから、そういう意味では大いに活用していただいてもいいのかなと思います。
 それから、公衆電話についてはNTTに少し交渉して、携帯電話も便利は便利なんですが、そうすると、小学校の低学年からみんな持つような話になってきますので、そういう意味では、公衆電話の設置というものをある程度、通学区域には最低限何基置くという、そういう基準も必要ではないかと思いますので、そこら辺も御検討をお願いしたいと思う。
 先生の余裕がないから、なかなか一年間云々というのは難しいんだと言うんですが、子供たちにとっては最初に出会う教師なんですね。ですから、その先生が準備不足のまま突入してしまうと、子供たちも非常に大きな影響を受けますね。先生も大変なんですね。ですから、そこは余裕があるとかないとかというよりも、そういうシステムに文部省内でしてしまう。
 小泉総理は、米百俵と言いましたね。米百俵を節約して何に使うかといって、アメリカにお金をやってしまってはだめなんですよ。教育に使わなければだめなんです。ですから、もしも米百俵を言うんであれば、小泉政権の中山大臣は、米百俵はおれに渡せということを言う権利があるんですよ、大臣。そして、少しゆとりを持って、新人の先生方には一年間研修しなさい、それから担任になりなさい、これが大事なんだと私は思うんですね。ここら辺、再度、ぜひ検討を内部でしていただきたいと思うんです。
 それから、大臣はゆとり教育の見直しということを主張されておられるわけであります。これも一つの時代的な流れとして理解できないことはないんですが、後ほどこの問題については論議させていただきますけれども、今日本の教育で欠けているのは、子供たちには体験教育だと私は思うんですね。知識はあるんですよ。学習塾に行って、一足す一は二を習うとか、知識を得る方法はたくさんあるんです。インターネットを通じて学ぶ。でも、結局体験不足、経験不足。
 私のところにもあるファクスが来ていましたけれども、ゲームとかなんかでやるバーチャルリアリティーにすごく慣れてしまって、人間は死んだ後生き返りますかという問いに、何か二割とか三割ぐらい、生き返るというアンケート結果があるんでしょう。そういうのも全部、知識だけの社会、あるいはコンピューターのバーチャルリアリティーの中で過ごしてしまっているから、結局現実がわからない。そういう意味では、体験教育の充実というのは非常に大事だと私は思うんです。
 私もボーイスカウトの育成会長をさせていただいていますが、小学校の四年、五年、六年、中学校の一、二年、中学校一年生だけでも結構ですが、こういう子供の時代に、電気もガスも水道もない、一週間ぐらい山の中で過ごす。腹が減ったら、コンビニに行けなくて、自分でお米を炊いておにぎりをつくって食べる。こういう経験をすることは、学力を上げることも大事だけれども、人間としての正しいこと、悪いこと、それから感性、人間関係、そういうものを学ぶには非常にいいと思うんですね。ぜひここら辺は、ボーイスカウト、ガールスカウトのお父さん、お母さん、あるいは学生さんもいるので、夏休みあたりは、そういうことが今欠けているんじゃないかという声が一つはございます。
 それからもう一つ、コンビニなんですが、今コンビニが深夜の学生たちのたまり場になり始めている。茨城県では、そこで殺人事件まで起こっているわけですよ。なぜ全部のコンビニが二十四時間営業しなければならないのか。それはトラックの運転手さんのためだという話もあるから、沿道筋とかなんかというのはあけておくとしても、自治体が許認可制にして、ではここはいいですよ、ここは必要ないじゃないですか、そういうことにして、子供たちの環境を整えるべきではないかという御意見がありますが、この二つについてお伺いします。
○中山国務大臣 大畠委員とは経済産業委員会でいろいろとお世話になりましたけれども、この文教委員会でいろいろな議論ができるのは大変ハッピーなことだと思っております。
 最初、話を聞いておりまして、おはようの声かけ運動、私は大賛成で、大臣になってすぐそのことを提案したんですけれども、返ってきた言葉が、そんなことをするとさらわれちゃう可能性があるというので、おはよう運動もなかなか実施できないような状況にあるということですね。
 先生、アメリカなどでは、ハーイとか言ってあいさつしますよね。あれは、私は何も敵意がありませんよということを示すと同時に、やはりそれだけ向こうは、どういう人かわからぬからということも踏まえてまずそうやっているわけで、そういったお互いの関係ももちろんわかるという意味でも、私はおはよう運動というのはいい運動だと思うので、ちょっと内部で検討させていきたい、このように考えていることが一つでございます。
 それから、自然体験、これは本当にそうでございまして、我々の若いころというのは、小さいころは自然があったんですよ。自然の中で生きてきたんですけれども、今の世の中、特に都会の方は、親たち、学校がそういう体験をつくってやらないとなかなかできない。きのうも私、中央区の阪本小学校へ行ってきたんですけれども、夏の林間学校だとか海水浴とかそういうことをやはりさせているんですね。ですから、自然体験というのは大事だということ。これはまた、実際、調査によりましても、自然体験をすると学習意欲が高まる、そういうふうな結果も出ているんですよ。
 それで、私この前、ルバングから帰ってこられた小野田寛郎中尉、立派な人ですね、あの人が、ブラジルで牧場をつくった後、今度は日本にまた来られて、自然塾という塾をやっている。その本を読ませていただきました。「君たち、どうする?」まさに大畠先生言われたように、山の中にほっぽり出すんですね。そしていろいろなこともやらせる。これは本当に、子供たちがたくましく育っていくその過程を見事に書いた本で、文科省にも読めと言っているんですけれども。
 ああいうふうなのが大事だなということで、しかしこれは学校だけじゃできないので、やはり保護者も日ごろ、小さいころから子供たちをそういうところへ連れていってそういう体験をさせる、これは絶対に必要なことだ、こう思うんですよ。
 それから、死んだら生き返るという話ですね。この前の、長崎県の調査が出たんですけれども、あれ、小学校よりも中学生の方がそう思っている。これは私、調査がからかわれているんじゃないかと。今の中学生は結構賢いですから、そんなばかなことを聞くものじゃないといって、逆に生き返るのところに丸をつけたのもいるんじゃないかと思うぐらい、よくわからないんですけれども。
 しかし、この前北海道で、死んだ人が生き返りましたね、自殺未遂の人が。ああいうのがあると、死んだ人が生き返るということになるので、なかなか一概に言えないんですけれども、そういったことで、実体験といいますか、子供たちにとっては周りの人たちが亡くなってお葬式なんというのはないわけです。
 だから、そういう意味で、なかなか昔と違って、今の子供たちの現状を見て教育というのはやらなきゃいかぬなということをつくづく考えておりますので、ぜひ、そういう意味ではおっしゃるとおりだということで、そういった方向で進めていかなきゃいかぬし、また進めているということを御理解いただきたいと思います。
 コンビニは、これは文科省の所管じゃないので、私の方から答えるわけにいかないんですけれども、一般の人にとっては非常に便利だということもあって、これを時間を区切れとかなんとかということはなかなか難しいと思うんですけれども、おっしゃるように、地域によってはなくていいじゃないかと。むしろ、子供たちのたまり場になって問題だとか、いろいろなことがあるでしょうから。
 これはやはり市町村の問題だと思うので、学校ごとにといいますか、あるいは教育委員会の方で検討していただいて、ここはちょっと自主的に規制してもらえないかとか、そういったことは地域で相談していただくという形の方がいいのかなと思いますが、実際、非常に便利なものであると同時に、そういったいろいろな弊害もあるんだということも認識しておかなきゃいかぬなと思っております。
○大畠分科員 コンビニ問題は経済産業委員会でもこの間やってきまして、経済産業大臣も検討したいと。そういう弊害が出てきていることは事実だから、必要性があればいいけれども、必要性がないところは、何でもかんでも二十四時間営業というのは日本の風土に私は基本的に合わないと思う。暗くなったら寝るというのが、大体、もともとは日本の風土だったんだ。ところが、それがだんだん、暗くなっても寝ない、明るくなったら寝るという人が、もちろんそれは職業ではいろいろあるんですが、子供たちまでそうなってしまったのでは、私はいろいろ問題があるんじゃないかということで申し上げさせていただきました。
 それから、ぜひ、大臣も賛意を示されておると思いますが、ボーイスカウトとかガールスカウト連盟の方も大いに協力しますと言っていますので、ぜひ大臣の時代に、そういうものを織り込んだ形のプログラムというものを、夏休み、学校の先生は子供たちがいないのに出てこいというのでみんな出てきているんだけれども、何かあれも私はおかしいと思うんですね。だから、そういうプログラムを組んでやるというのも大変私は重要だと思いますので、再度御検討をお願いしたいと考えます。
 それから、幼稚園と保育園の一元化問題についてお伺いしたいと思うんですが、幼稚園と保育園の一元化は特区として一部認可され、実施が始まっていますけれども、今後の展開はどういう形になるのか。幼稚園と保育園のそれぞれのいいところがあるんですが、子供たちのことをまず第一に考えてほしいというんですが、流れとしては、私は、厚生労働省だとかあるいは文部科学省だというまさに見えない壁があってなかなかうまくいかなかったんですが、これからはそういうことをやる時期ではないかと思います。
 それから、保育士の資格を持つ方が、平成十七年あたりから、検定試験を通過すれば幼稚園の教諭の資格も得られるという動きもあると聞いています。保育所における教育的レベルアップのためかなと思うんですが、受験者について、年齢層、受験者をどういうものを考えているのか聞いていただけませんかという声もありますので、この二つをお伺いします。
○銭谷政府参考人 幼稚園に係る特区の問題でございますけれども、現在、幼稚園において幼稚園児と保育所の子供たちの合同活動を行う特例など、幼稚園と保育所の連携に係る構造改革特区が三十四件認定をされております。こういうところでは、今、就学前の教育・保育を一体的に実施するようになっているわけでございます。
 元来、幼稚園と保育所は異なる目的、役割を持つ施設でございますけれども、両施設とも就学前の幼児を対象としており、それぞれの特性を生かしながら地域や保護者の多様なニーズにこたえていくということが今後必要になってくると思っております。
 そこで、現在検討しておりますのは、就学前の教育・保育を一体としてとらえた一貫した総合施設というものについて、平成十七年度に試行事業の実施をするなど予定をいたしているところでございます。この点については、厚生労働省と文部科学省が協力しながら、この総合施設の実現のために現在準備を進めているところでございます。
 それから、保育士の資格を持つ方が幼稚園教諭資格を取れるようにするということで、これはある面では幼稚園と保育所の連携を一層促進するということにもなるわけでございますので、平成十七年度から、保育士の資格所有者の方が幼稚園教諭の免許状を取得できる方策として、幼稚園教員資格認定試験というものを実施することとして、現在準備を進めているわけでございます。
 お尋ねの受験者数でございますけれども、これは昨年、認可保育所に対して行ったアンケートの調査結果などを参考にして考えますと、三年以上の児童福祉施設での経験を有する方がおおむね三万人程度見込まれております。ただ、その方が皆さん受験するというわけでもないと思いますので、おおむね二十代後半から三十代ぐらいの方が中心かなと思いますけれども、かなりの数の認定試験受験者が見込まれるというふうに私ども思っております。
○大畠分科員 いろいろと現場の方でも心構えをしながら努力しているようでありますから、ぜひ、私自身、次に質問する中山義活代議士もそうですが、政治は現場主義で行こうと。もちろん心に夢を持ちながら、やはり現場のことをしっかりと踏まえてやらないといけないのではないかという感じがしますので、ぜひ現場の声を聞きながらお願いしたいと思います。
 それで、大臣には、あと残り一分となってしまいましたが、ゆとり教育の見直し問題について、非常に踏み込んだ御発言をされております。私自身も、何か違うふうになってきているなという感じがするんですね。週休二日制にしようというので二日制にした。そうしたら、やり過ぎじゃないかということで、また言われた。でも、どうも腰が定まっていない感じがするんですよ。
 私は、もちろん見直しするなら見直しするで、これまでの変遷というものを十分分析していただいて、検証して、どうするか。単に、国際的な学力調査をやったら成績がおっこっちゃっているから、ではもうちょっと勉強させようというだけでは、私はいけないんじゃないか。
 要するに、子供たちを取り巻く環境も非常に複雑になっています。今、結婚した人の二組に一組が、半分ぐらいは離婚しているというでしょう。その離婚された方の家庭がまたいろいろあるというお話も聞いていますし、社会的に複雑な傾向がありますから、ぜひ、そこら辺は十分現実を踏まえて検討していただきたいということを、時間が来ましたので要望だけお願いしまして、私の質問を終わります。
○渡海主査 これにて大畠章宏君の質疑は終了いたしました。

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