|
○佐藤委員長 次に、大畠章宏君。
○大畠委員 民主党の大畠章宏でございます。
一年ぶりに内閣委員会で質問をさせていただきますが、相変わらずこの問題がこの内閣委員会で大変大きな課題として論議されていることに対して、私は大変残念であります。
ここにファイルが二冊ありますが、民主党の警察不正経理疑惑調査・警察改革推進本部というものをつくりましてやってきたんです。私は一年前に内閣委員会をやめるときに、これは多分、国家公安委員長の村田さんが一生懸命頑張って、もうこんな論議をする必要もないから処分しようかなと思ったんですが、万が一のことを考えてとっておいたら、またこれを使わなきゃならない。非常に残念なんですね。
きょう、私は五時半ごろ目が覚めてしまいました。一年ぶりに内閣委員会でこの問題を質問しなきゃいかぬ。そして、六時に宿舎を出て、周りを軽くジョギングして汗を流して、さっぱりして、きょう委員会に参りました。
実は、前の日曜日、二十三日は、私の地元の陸上自衛隊の勝田駐屯地の五十四周年記念式典がありまして、自衛隊の隊員の皆さんがどんな日常生活をしているのかの一端を見せてもらいました。
六時に起床ラッパなんですね。長官は何時に起きておられるかわかりませんが、六時には起床ラッパが鳴って、自衛隊隊員は起きなきゃならないんですね。十分にはもう食事です。そういうことで、夜は十時ですか、消灯のラッパで寝る。
まさに日本の平和あるいは日本の国民の生命財産を守るために全力で活動している自衛隊隊員の皆さんの日常活動の一部を見せていただいたんですが、なぜ彼らがそういう気持ちで六時に起き、夜十時に消灯し休むか、その緊張感を持っておられるか。まさにプライドなんですね。プライドを持っているから、日本の国を守るんだというそのプライドがあるから、そういう日常活動に耐えられているわけですね。
私も、大学時代、体育会系剣道部に入りまして、夕方からは剣道の世界に没頭してまいりました。昼間は工学部で勉強をして、夕方からは剣道、そういうものの中で、一時は、警察の世界に私も入ろうかな、そんな思いもしたんです。とても魅力のある職業なんですね。
ここに九州地域の警察官募集のパンフレットがあるんですが、すごいキャッチコピーといいますか、「プライドを持つ、そんな生き方がある 警察官募集!」まさにこれで、二十四万の警察官が多分こういう気持ちで頑張っているんだと思うんですね。「プライドを持つ、そんな生き方がある」、それでみんな来ているんだと思うんです。
それで、今回私も、北海道から端を発してずっといろいろな話を聞かせていただきましたが、こうやってそういう気持ちを持って警察官になったんだけれども、何かおかしいんじゃないかなということで、今全国の警察官は本当に頑張っていただいていますし、国際比較を見ても、日本は一人頭五百二十人、イギリスが三百三十七人、アメリカが三百五十三人、ドイツが三百十二人、非常に人数が少ない中で懸命に地域の治安を守ろうとして頑張っているんですね。しかしながら、相変わらずこういう問題が何かもやもやした形で推移していることに対して、非常に私は憤りを感じているんです。
きょうは国家公安委員長もおられます、それからいろいろな関係者の皆さんもおられますが、私は全国の警察官の方に申し上げたいんです。もしも皆さんが、今この国会で論議しているような事案が各所であるのであれば、そういうのはもうやめようよと。私も剣道をやっていますからわかりますが、心に曇りがあったのでは面を打ち込めないんです。やはりきちっとして、どこにも一点の曇りがないという形だから切り込めるんですよ。もやもやがあったらどうしてもだめ。
だから、私は全国の警察官の皆さんにも、また幹部の皆さんにも申し上げたいけれども、もしもそんな事案があるんだったら、一個一個ふたをすることをやめて、ふたをあけて一気に解決しよう。そうじゃないと、後藤田さんも、もう亡くなってしまいましたけれども、警察刷新会議の中で発言されていますね。今警察官一人一人に責任を自覚させなくては組織が滅びてしまうということで、警察庁長官の経験がある後藤田さんがこの刷新会議の最後に締めくくったということなんですよね。
だから、私は、この際、こうやって論議して、いつもそうなんです、問題ありません、問題ありません、国家公安委員長も、各地の公安委員会がきちっとやっているものと承知しておりますと、そういうことだからなかなか進まない。
私の出身地の、皆さんも御承知の梶山静六先生も、自治大臣、国家公安委員長をされていましたが、もしも御存命だったらこんな問題を三年間も引っ張りませんよ。きちっとしよう、警察官がきちっとしなかったらだれが国民を守るんだ、そういうことで私は動いたと思うんですね。
だから、本当は村田国家公安委員長にも引き続いて次の内閣でもやってもらって、この問題に決着をつけるということで臨んでもらいたいと思うんですが、国家公安委員長としてこの問題に対してどう取り組んできて、今どういう感じを持っておるのか。全く問題がない、不正経理もない、地域の公安委員会もしっかりやっているし、警察官もしっかりやっているし、何にも問題ないという認識なのか、それとも何かおかしいなという認識を持っておられるのか。まず冒頭に、国家公安委員長の御所見といいますか、考えをいただきたいと思います。
○村田国務大臣 天下の、この国の治安を先頭に立って守らなければいけない警察が、私も就任以来この問題で勉強を何回もし、答弁に立たなければいけないという事態、これは本業と外れていますから、大変情けなく思いながら何回もこの場に立っているわけでございます。
その意味で、私もとにかく今回限りとしたいという気持ちでいつも答弁に立っているわけでございまして、愛媛県の公安委員長に対しましても、いつまでもぱらぱら出てくるような調査はやってくれるなということを、たしか三月の十日だったと思いますが、申し上げて、きちっとした調査を責任を持ってやってくれということをお願いしたわけでございます。
また、国家公安委員長としましても、とにかく全国押しなべて、警察庁が先頭に立って調査をしっかりやる、体制も人数も増強して全国の警察のこうした問題についての調査をやるということでやってきたわけでございまして、今もって私もこうした答弁に立つというのは、どうか大畠委員も、本当に情けない気持ちで答弁しているんだということは御理解をいただいて、警察官が使命感あるといいますか、名誉にかけて、後ろ指を指されないような勤務の体制に早く戻したいという気持ちは私も同じでございます。
○大畠委員 今お話がありましたが、やはりプライドを持って、国民のため、市民のために正義を守ろうという、その気概ある職場の環境を、警察官一人一人が、本当に先ほどの純粋な気持ちでみんな警察官は入っていますから、その方々が思う存分、心から正義感にあふれる活動ができるようにするのが私は国家公安委員長の仕事だと思うんですが、ここまで引きずってしまったのは非常に残念ですね。
そこで、今お話がありました愛媛県警の話でありますが、ここに二つの調査報告書というものをいただきました。一つは愛媛県警察本部の調査結果報告書ですね。それからもう一つが六月十日付で警察庁から愛媛県警の、六月三十日付と六月十日付、二つの調査報告書をいただきました。このことについて少し具体的にお尋ねしたいと思います。
まず、きょうは、委員の皆さんもなかなかこの調査報告書、目を通しておられないと思うんです。先ほども何で民主党ばかりみんなたくさん質問するんだなんという御意見もありましたが、これだけ非常に大事な問題なんですね。ですから、私たちも取り組んでいるわけであります。
例えば、この愛媛県警察本部の報告によりますと、監査委員から指摘があった。「捜査員三人が、それぞれ別個に作成した支払伝票において、捜査協力者に対し六件のコーヒーセットを交付しているが、捜査員が物品を購入した業者は贈答用コーヒーセットを扱っていないことなどが判明した。」これで事情聴取したんだけれども、理解を得られる答えはなかった。そこで、この警察の内部で調べた結果、不適正な予算執行と認められる。
二つ目、これも前に申し上げたかもしれませんが、激励慰労費の執行において、清酒十本、ビール五ケースを購入したとする領収書が添付されていたが、購入店舗で確認したところ、購入物品は、缶ビール二箱、清酒三本、ビール券四十枚と判明し、その領収書と異なるということがわかったので、おかしいのではないかということに対しても、警察本部が調べたところ、不適正な予算執行と認められた。
三点目も、捜査協力者に対する手土産としてウイスキーを購入したとする領収書が添付されていたが、購入店舗で確認したところ、当該領収書は、別の日にウーロン茶二本、缶ビール二箱、ジュース一本を購入し、これを四枚の領収書に分割して受け取っていることの一枚であることが判明した。残りの三枚の領収書の一枚は、実際の購入日に別の捜査員が日本酒を購入し捜査協力者へ交付したとして用い、他の一枚は別の日にさらに別の捜査員が手土産を交付したとしているが、残りの一枚は、確認できなかった。これについても、不適正な予算執行と認められる。
「早朝の火災現場見分及び深夜の火災現場捜査の二件に関して、それぞれ補食費として捜査諸雑費から昼食代を支出しているものと認められるが、早朝・深夜の補食のみを認めている捜査報償費の制約から逸脱している。」これも、不適正な執行と認められる。
金券ショップもあるんですね、たくさんですね。いわゆる領収書が出されているんだけれども、実際とは違う、確認できなかったという領収書が随分散見されるということなんですね。
そこで、私もこれを見てびっくりしたわけですが、この場合には、いわゆるにせ領収書を警察内部で作成したということをこの調査報告書は示しているのかどうか、官房長にお伺いしたいと思います。
○安藤政府参考人 今御指摘の報告書につきましては、るる御説明されたとおりでありますが、これは、調査の結果、十三事案につきまして解明をいたしまして、五事案十四件については、捜査報償費として本来執行し得ない使途に執行しており、不適正な予算執行と認められた。
また、五事案八件につきましては、本来執行し得る使途に執行しておりますけれども、執行実態と異なる内容を記した支払い証拠書が作成されていることが認められた。
残りの三事案十三件につきましては、調査の結果、適正に執行されていたことが認められたということでございます。
その御指摘の中で、領収書が不適正に使用されたということで、まことに残念なことだと思っております。
○大畠委員 もう一度はっきり聞きますが、警察署内部でにせ領収書をつくったということですね。
○安藤政府参考人 お答えいたします。
警察の内部でにせ領収書をつくったということではなくて、物品を購入する先から領収書を得ておるわけですが、それが執行実態と異なるということで不適正な指摘がされたということです。
○大畠委員 それはおかしいでしょう。だって、捜査協力者に対して六件のコーヒーセットを交付しているが、捜査員が物品を購入した業者は贈答用コーヒーセットを扱っていないんですよ。領収書が添付されているんだけれども、その業者は、その領収書の支払い伝票に入っているコーヒーセットというのは扱っていないというんだから。扱っていない業者の領収書が、何でその表紙にコーヒーセットと入っているんですか。それはすなわち、内部でにせの領収書といいますか、請求書といいますか、それをつくったということでしょう。そうじゃないですか。
○安藤政府参考人 先ほど申し上げましたように、実際これは愛媛県の監査委員が各店舗に確認をしてその指摘をされたということ、これが三月でありましたが、それに基づいて六月に県警の調査結果が出たということであります。店舗で購入した領収書を、もちろん細分化したりそういうことはありますけれども、いずれにしても、それを警察内部で領収書をつくったということじゃなくて、それをもとに警察内部で支払い精算書というものをつくったときに、その執行実態と合わない支払い精算書を作成した、こういうことだと思います。
○大畠委員 そうすると、結論から言えば、警察は何にも不正はしていない、この出金関係では。
でも、私がわからないのは、ここの一番最初に書いてあるものとか、ウイスキーもそうなんだけれども、実際、例えばこの一番前ですよね。贈答用コーヒーセットを扱っていない業者から六件のコーヒーセットを購入したと支払い伝票を書いているんだけれども、事実とは違うということですよね。何でこんなことが警察内部で堂々とまかり通るんですか、支払い請求書かどうかわかりませんけれども。
私も会社員生活やっていますが、こんなことは、民間企業では到底考えられませんよ、実態と違う形で請求書が出ているんだから。これはよしとしますか。
○安藤政府参考人 先ほどから申し上げておりますが、もちろんこれは全く不適正な捜査費用の執行ということで認定をして、報告書に書いてあるわけであります。
もちろん、報告書に、委員お読みになったと思いますけれども、暴走族対策のため、関係する捜査協力者を警察署に頻繁に呼び出している、その際、これは捜査協力者であるのでそういう費用かなと思いながら、全く不適正なんですが、同じ課員の親睦会費から支出したコーヒーサーバーのコーヒーを提供しておいて、そういう捜査協力者もいるので、ついでに捜査諸雑費を使おうというどんぶりみたいな感じがありますけれども、これは御案内のとおり、もう全く不適正な執行だということで認識しております。
○大畠委員 とにかく幾つかこれを見ると、支払い伝票と実際が違うということが各所に見られたというオンパレードですね。私は、愛媛県警本部、よくこれだけ出したなと思うんですが、大体こういうのは氷山の一角といって、一部が出てくるんですが、これがすべてと言うかもしれないけれども、非常にそういうものが蔓延していたという証拠なんだと思うんですね。
そこでもう一つお伺いしたいんですが、この六月十日付、警察庁の調査結果の中で、私も、これもびっくりしたんですが、会計課で保管していた通帳は、給料の端数額を貯金するための署員の承諾を得て預かっていた通帳であるというんだけれども、こんな個人通帳を警察署で預かっているんですか。このちょうど三ページ目ですね、六月十日の調査結果報告書の愛媛県警本部の資料の三ページ目の一番下。
○安藤政府参考人 通帳の保管というのは、これは御案内だと思いますが、平成九年に、国費の旅費につきましては、銀行口座というか、個人の通帳に振り込まれるということで……(発言する者あり)国費の旅費につきましては、個人口座に振り込まれるという制度が始まったわけでありまして、そういう流れの中で、旅費についての適正な経理というのがより一層進んだわけでありますが、ここで指摘をされている八幡浜警察署で、こういう会計課で保管していた通帳というのがあったということは、非常に今我々もびっくりしているわけでありますが、調査の結果、これは給料の端数額を貯金するために署員の承諾を得て預かっていたということが調査結果でございます。
○大畠委員 これも一般常識からするとさっぱりわからない。給料ですよ、給料の端数を、預金させるからといって、みんな警察署内部で通帳を預かっておいて、そこに預金しているから。何でこんなことをやる必要があるんですか。三百円とか、二百円か九百円かわかりませんが、端数というのは千円単位かわかりませんが、そういうことをやろうという発想自体が常識から逸脱している。
というのは、個人のものですよ、個人のものを、あんた、端数を渡してくれと言ったら、署長から言ったら、そうですかとなっちゃうけれども、それは、署員だってみんな、基本的には嫌なはずですよ。これは私の給料です、何でそんなの一々警察署の中で通帳をつくって預金しなきゃならないんですかと。
こういうところにも、非常に不可解な現象が散見されるんですが、もしも今はないというんだったら、ないと言ってください。全国の警察官に、私は、これ、多分皆さん聞いていると思うので、そういう通帳、警察署内で個人の通帳は一切預かっておりませんということを断言できるのなら、あるいはカード、銀行カードというのは時々集中して預かっているという、個人の銀行カードも、郵便貯金のカードも、それから通帳も、一切署で管理することはありませんということが言えるのかどうか。
○安藤政府参考人 まず、八幡浜の件でありますが、これは、当時、平成十年十月まで、給料が口座振り込みじゃなかったわけであります。そういうことでございますので、端数が出るということで、そういうシステムといいますか慣行があったということで、他の警察署でも行われていたと認められるというふうに承知をしております。
それで、今、後段で委員御指摘のように、預金通帳といいますか、通帳を警察の中で預かっているかということでありますが、これは、先ほど他の委員の方からの指摘にありました、京都府警で旅費を、もちろん個人に支払いした上で、課員が同意のもとに一部共益費として使っていた、これも一切やめた、たしかことしの春ですか、当時、昨年でしたか、やめたということであります。私、全部を調査していませんが、もうそういうのはほとんどないというふうに確信しております。
○大畠委員 そんな、ほとんどないなんてだめですよ。一般の民間企業だって、個人の通帳なんか預かっていないよ。それからカードだって預かっていないよ。それは印鑑ぐらいは一般の民間企業でもあるけれども、しかし、少なくたって、預金通帳とか何かをみんな集めておくなんということはありません。だから、そんなあいまいな言葉では困るんです、二十四万の警察官に、皆さんの通帳は、警察庁として、全国の警察本部も一切預かりませんからということを断言してもらわないと。
○安藤政府参考人 失礼しました、言葉がちょっと正確じゃなくて。
ないものと確信しております。また、万が一そういうことはないと思いますが、さらに徹底をしたいと思います。このところ、適正経理についてはより厳格にやっております。
○大畠委員 国家公安委員長、この件については公安委員長から通達を出してください。あるいは警察の内部でもいいんですが、個人の通帳、それから個人の預金引き出しのためのカード等は、県警本部も各警察署も一切取り扱わない、そういうことにするということ、公安委員長、それぐらいやってもらわないと、十一月一日までなんということを考えていたら困りますからね。それをちょっと話してください。
○村田国務大臣 通達を出すまでもないと思いますが、そういうことは一切ないと思いますし、あったら直ちに是正させたいと思います。
○大畠委員 公安委員長、どういう形で調査されますか。一切ないと思います、あったら是正させますと言いましたが、どういう形でそれを徹底させますか。
○村田国務大臣 今ここにも官房長おりますから、官房長も今私の答弁を聞いているわけでございますから、そういう意味で、警察庁において適正に処理される、こういうふうに思っております。
○大畠委員 では、官房長、実際に、今国家公安委員長がおっしゃったんですから、ないものと確信していますが、あったら是正させる。もう一回、どうやって通帳とかカードは一切預からないということを徹底させますか、その具体的な手法について。
○安藤政府参考人 お答えします。
私、先ほども申し上げたのは、これまでの私の認識ではそういうふうに確信しておりますということでありますが、今後、委員のそういう御指摘もありますが、私の立場で、具体的な手法については、より有効な方法といいますか、それを考えてきちっとチェックしたいと思います。
○大畠委員 そうすると、どういう方法か今思案中だけれども、そういうことがないだろうね、あった場合には対策するようにと。これは国家公安委員長の発言ですからね。万が一あった場合には、それは適切な処理をして解消させますというんですから、それをもう一回官房長として明確に御答弁いただきたいと思います。
○安藤政府参考人 先ほど申し上げたとおり、間違いなくそういう措置をとりたい、とって、絶無というものを期したい、こういうふうに思っております。
○大畠委員 次に、先ほど、ちょっと冒頭に後藤田先生のお名前をお出しさせていただきましたけれども、警察刷新に関する緊急提言というのがあるんですね。これは平成十二年、私も大変この内容については深く敬意を表します。
そこで、この内容を見ますと、これはもちろん村田さん御存じのとおり、雪見酒事件があって、警察内部が緩んでいるんじゃないか、初動について、警察の地域のトップが緩んでいるんじゃないかということでスタートしたものでありますし、私も新潟の地震のときに参りましたら、警察官の方が一生懸命頑張っていただいていまして、先生、雪見酒事件で非常に私たちは汚名を着たけれども、一生懸命現場の警官も頑張っていますからということをおっしゃっていましたが、やはり彼らの心の中にもこれはひっかかっているんですね。
それで、その警察刷新会議というのが始まって、後藤田先生、元警察庁長官が入って、いろいろ論議もしました。
この中に大体問題点は入っているんですね。いわゆる閉鎖性の危惧、警察というところは、ともすると閉鎖性の中ですから、どうしてもそういうところが起こるということ、それをどうやって正していくかということ、刷新の方向性等が出ているわけですが、その四ページ目のところに、「犯罪捜査等の個別の警察活動に支障を及ぼすおそれがないと認められる旅費及び会議費に関する会計支出文書については、原則として開示する。」こういう文言があるんですね。
この提言に対して警察庁はどういう措置をとられたか、お伺いしたいと思います。
○村田国務大臣 都道府県警察におきまして、例えば監査委員によります監査がある、こういうケースの場合に、今御指摘がありましたように、監査委員に対する警察の説明責任を果たすために、捜査員に対する聞き取りにつきましては特段の支障がない限り応ずる、それから、捜査協力者の氏名等については、特段の支障がない限りすべての内容を提示することとして、捜査に支障が生ずるため特に秘匿を要する場合には対応策を個別に検討する、こういうことでございます。
そういう意味で、警察の監査委員に対する説明責任をかつてよりも十全に果たしていく、こういう努力をするように指示をしている、こういうことでございますし、領収書を提出するような場合において、捜査協力者が絶対出さないというようなケースもやはりあるわけでございまして、そういう場合には、捜査費を支払ったことをきちっと報告書に書いて上司の判断を仰ぐ、こういうことを徹底しているということでございます。
ただし、これまでもこの委員会でも御指摘がございましたように、捜査の秘密上、今私も申しましたけれども、捜査の協力者に対しての配慮というものもございまして、十全にいかないというところは、御指摘がございますけれども、これは、今私が申し上げましたような条件がない限り説明責任を果たしていくということが必要ではないかというふうに考えております。
○大畠委員 そこで、先ほどちょっといろいろお話を伺いましたけれども、にせ領収書を書いたわけじゃないんだというんだけれども、いろいろゴム印が見つかったりなんかしていますよね、北海道も。
私は、これはぜひ全警察官の方にも理解していただくために質問するんですが、警察庁として、にせ領収書、いわゆる実態と違うような領収書をつくるという行為は犯罪に当たるかどうか、警察庁と法務省の方から、両方からお伺いしたいと思います。
○縄田政府参考人 個別の事案が特定の犯罪に当たるかどうかというお尋ねであります。
これにつきましては、従来答弁を差し控えさせていただいておりますが、一般論で申し上げれば、委員御案内のとおり、警察といたしましては、刑事事件として取り上げるべきものがあれば厳正に対処をしてまいりたい、こういうふうに思っております。
○大林政府参考人 犯罪の成否は収集された証拠に基づき判断されるべき事柄であり、法務当局としてはお答えいたしかねることを御理解いただきたいと思います。
なお、私文書偽造罪について一般論として申し上げれば、私文書偽造罪は、行使の目的で、他人の権利、義務または事実証明に関する文書もしくは図画を偽造した場合に成立するものと承知しております。
○大畠委員 もう一回警察庁にお伺いしたいんですが、今お話が出たけれども、にせ領収書を書くという行為、一般通念、社会通念では、にせ領収書を書くなんということはないんです。絶対ないんですよ。
それをもう一回、特定の事案じゃなくても、警察庁として、ゴム印を使った例、これは犯罪行為に入っているんでしょうけれども、にせ領収書を書くという行為は、全国の二十四万の警察官、だれもやっていないということを言い切れますか。そして、少なくたって、その行為自体は犯罪なんだということを警察庁から発信してもらいたいんだ。それをもう一度。
それから、法務省の方は、今何か話がありましたが、いわゆる実態に伴わないようなにせの領収書を書くという行為は、法的にはどういう行為なんですか。
その二つを両者にお伺いしたいと思います。
○縄田政府参考人 にせ領収書ということでございますけれども、どのような状況でどのように作成されたか、先ほども申し上げましたけれども、具体的な事実に即して判断すべきものだろうと思います。繰り返しになりますけれども、刑事事件として取り上げるべきものがあれば適切に対処をしてまいるということでございます。
○大林政府参考人 繰り返しになって恐縮でございますが、犯罪の成否は収集された証拠に基づき判断されるべき事柄であり、法務当局としてはお答えいたしかねることを御理解いただきたいと思います。
○大畠委員 何か、何言っているかわかりますか、あなた。私が聞いたことに対して答えてほしいんだけれども、法務当局としては思考を停止しているということですか。
にせの領収書を書く。日本国民が、一市民でもいいんだけれども、にせの領収書を書くという行動は、法務省は、時にはいいということですか、今の話は。状況によって判断しますということは、そういうことですか。日本の法務省がそんなメッセージを出したんじゃ、日本じゅうでみんなにせ領収書を書き始めますよ。会社の中だってそうだし、見つからなきゃいいと。私は、今の解釈がどうもわからない。
法務省の大林刑事局長さん、もう一回、自分自身に答えるつもりで言ってみてくださいよ。自分にわかるように、大林さん自身で理解できるように、もう一回答弁してください。
○大林政府参考人 私、先ほど私文書偽造罪についてその構成要件的なことを申し上げました。
委員の御指摘は、外形的なものとしてそういう犯罪の成否の問題になるであろうということは、私もそう思います。ただし、今申し上げていることは、では具体的にそのような罪が成立するかどうかということは、やはり具体的な証拠関係によりますので、私の方で一般的に具体的な問題としてお答えすることはいたしかねる、そういう趣旨でございます。
○大畠委員 そうすると、私文書偽造という意味では罪になるということですね。
○大林政府参考人 お尋ねの、おっしゃっている領収書、これもいろいろな形の領収書がございます。ですから、これは法的な文書の性質として言われるならば、私文書という形態に入るであろう。
ただ、それが偽造罪として成立するかどうかという問題については、さまざまなケースが考えられますので、それは一応おっしゃられている意味において偽造罪の問擬される余地はあるだろう、ただし、それは、先ほど申し上げたように、収集された証拠に基づいて判断されることでしょう、そういうことでございます。
○大畠委員 もう一回警察庁に聞きますが、実態に伴わないようなにせの領収書は書くなということを指令してくださいよ。こんなのは一般の民間企業では当たり前だ。それも言えないのか。
状況に応じて判断しますというので、それだとすれば、何か、やっていることを認めているような話なんだけれども、どうなんですか、それは。
○縄田政府参考人 必要ないものは当然書くべきではありませんし、そのように対応されておるものだろうと思います。
先ほどいろいろ御指摘の幾つかの県で、そういうことがございました件につきましては、適切に対処されるものと思っています。
○大畠委員 公安委員長、これはこんな内閣委員会で話す話じゃないんだ、本当は。にせの領収書なんて書いちゃいけないことは子供だってわかるんだよ、子供だって。何で大人社会で、こういう愛媛県警で不適正な執行がありましたなんということ、常識を逸脱しているとしか思えない、こんなのは。それで後藤田さんが一生懸命やっているわけですよ。警察は閉鎖性になってしまう、これは捜査上の秘密、捜査上の秘密というと何にもわからなくなっちゃう。
そこで、時間がなくなってきたんだけれども、私がなぜ重い思いをしてこの四冊のファイルを持ってきたか。これは委員長にも見てもらいたい。
これは、警察庁から預かった旅費の書類。ちょっと見てみてください。
実は、これは旅費の書類なんですね。旅費についてはこうしていますよという、これは静岡とか愛媛とか北海道から、警察庁が一生懸命出してくれましたが、真っ黒です。これは旅費ですよ。
先ほど、警察刷新会議の提案の中で「犯罪捜査等の個別の警察活動に支障を及ぼすおそれがないと認められる旅費及び会議費に関する会計支出文書については、原則として開示する。」原則として公開すると書いてあるけれども、この旅費の出張命令書が全部真っ黒です。あるのは何かというと、先ほどは、国会議員の選挙違反事件についての旅費だけは一行だけ黒く塗られていないでどこかに入っていましたね、愛媛だったかな。
だけれども、何か私はこれが、要するに、刷新会議で言われる「旅費及び会議費に関する会計支出文書については、原則として開示する。」と書いているのにもかかわらず、こういうことでよしとしていること自体が問題なんです。
私もいろいろ会社で出張しましたけれども、全部秘密の出張だけというのはおかしいと思うよ、これはどう考えたって。これはキングファイル四冊、厚いのをもらいましたが、ほとんどが黒塗りだ、全部秘密捜査だ。
私は、もう時間がなくなってきましたが、最後に申し上げたいことは、後藤田さんがおっしゃっているように、このままでは組織が滅びてしまう、だから明らかにするところは明らかにしろというので、この文書、交通費等々、会議費は原則公開にしよう、こういう提案をしたにもかかわらず、相変わらず非公開だ。これは全部秘密です、警察の秘密捜査ですからだめです。
だけれども、これはおかしいと思いませんか、ページをめくったってめくったってみんな真っ黒なんだから。これは全部秘密よ。後ろを向いて質問してもあれですが、どうもそこら辺がいろいろ、ずっと答弁聞きましたが、私は何かよくわからない。
そこで、実はイギリスではどういうふうにやっているかというのを最後に御紹介しながら質問を終わりたいと思うんですが、イギリスも同じように警察のいろいろ国民からの信頼がおっこちてしまいました。
そこで何をやったかというと、警察苦情処理監視庁というのをつくっちゃったんだよ、一つの庁を。それで、理由は、一つは警察が警察に対する苦情を調査する仕組みに対する疑念が払拭できないこと、二つ目には、法律は不必要なまでに開示を制限しているため、秘密主義の疑念を晴らすことが困難であること、こういうことから、現在の警察が警察を調べるというものには限界があるということで、警察の外側に警察苦情処理監視庁というのをつくって、独立機関をつくっちゃったんだよね。独立機関をつくって、この中で始まったので、国民からの警察に対する信頼が上がったというんですよ。
自民党の皆さんも、与党の皆さんも、これは、もう三年かかっているんですよ。私も内閣委員長をやりましたけれども、ずっとやって三年も引きずっているというのは、何か決定打というのがないんですね。
大体、問題ありません、みんな、今の機構で問題を解決していきますからと言うんですが、これは委員長、ぜひ理事会の方でも、もう三年越しのこういう問題はやめようと。そして、どうやったらこういう不正がなくなるか、そこら辺を、内閣委員会の理事会としても、委員会で公開の場でやらなくても結構ですから、内部で何かしら手を打たないといけないと思うんですね。
国家公安委員長は何か十一月の一日ぐらいからは別な任務になるかもしれないという話ですが、これは、大臣、この次もぜひやってくださいよ。
そして、これは蓄積なんです。いろいろな委員会でいろいろな論議をすると蓄積で、また新しい国家公安委員長になったらまた一から論議しなきゃならない。
だから、どうぞ、この問題が解決をして、まさに二十四万の警察官が、私たちを信頼してください、一点の曇りもありませんという組織になるように、ぜひ委員長には理事会で御検討いただきたいということをお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○佐藤委員長 かしこまりました。大畠君の気概は十分存じました。しかるべく理事会において検討いたします。
○大畠委員 それでは、これで時間が参りましたので、質問を終わります。
ありがとうございました。 |