議事録

   

第164回国会 経済産業委員会-10号
平成18年04月05日(水)

 

 

○大畠委員 おはようございます。民主党の大畠章宏でございます。
 本日は、ただいま議題となりましたこの法律案に関して質問をさせていただきます。きょうは、二階経済産業大臣を初めとして関係の皆さんおいででありますが、どうやら二階大臣は環境大臣も兼ねているということでありますから、時折、環境大臣としての御所見を伺うことがあると思いますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 今回のこの法律案に関する種々の問題点あるいは課題等については同僚議員から既に質疑がされておりますので、私は、この法律案が提出される背景、特にエネルギー問題を含めて少し御質問をさせていただきたいと考えているところでございます。
 結論からいえば、私は、日本におけるエネルギー問題についての対応姿勢には非常に不十分な点があると。言ってみますと、二階大臣は経済産業大臣として一生懸命頑張っておられますが、日本におけるエネルギー政策というものについては非常に不透明になってきておりますし、中国との問題、あるいはアメリカ、ヨーロッパ、ロシアとの関係においてもどうも心もとない感じがするわけであります。
 したがって、私はこの際、日本としては、さまざまな改革論がありますけれども、本来はエネルギー省というものを立ち上げて、防衛あるいはエネルギー、そして外交も大事でありますし、教育も大事でありますけれども、その中でもエネルギーをどうするかということに対する明確なメッセージを国内外に発するべきだと思うんですが、そこら辺がどうも経済の陰に隠れて、エネルギー論というのが低調な感じがするわけでございます。そういうことも含めて、きょうは質問をさせていただきたいと考えるところであります。
 最初に、現在のエネルギーの世界情勢について、私も資料を入手させていただきましたけれども、二〇〇五年八月三十日、原油価格が六十九ドル、一バレル七十ドル近くに達しまして、史上最高の価格を更新した、九・一一テロ直後の価格一バレル二十ドルに比べると、四年間で約三倍という水準になったという報道がございました。
 これから、一九九〇年には地球人口五十億、それが二〇三〇年には約八十億人ということが予想されておりますけれども、こういう世界の趨勢を考えますと、日本としてこれからエネルギー政策はどうするのかということが問われるわけでありますが、私は、明確な方針というのがまだ打ち出されていない、経済問題をどうするかということが主流になってしまって、それを裏打ちするエネルギー政策というのがどうも明確じゃないというように思われて仕方ありません。
 特に、最近、私が通勤で使っている、通勤といいますか時々行き来する常磐線も強風によってとまることが多いんですね。私もまだ生後五十八年でありますけれども、あんな強い風を子供のころ経験したことはないし、なぜあんな強い風が起こるんだろうと考えると、今度はヨーロッパの方では洪水ですね。一時間に一センチずつ上昇していて、たしかきょうあたりが最高水位になると聞いておるんですが、いずれにしても、環境問題も非常におかしくなってきています。
 そこで、この問題について、京都議定書が発効されて推移をしているわけでありますけれども、最初に、CO2の排出割合のトップテンというものを私も調べさせていただきました。このCO2の排出トップテンの国をちょっと挙げますと、一番目がやはりアメリカなんですね。二番目が中国、それから三番目がEU、四番目がロシア。日本、インド、カナダ、韓国という話になっておるんですが、一番CO2を排出しているアメリカに対する対応というのが国際的にもよくわかりません。
 アメリカは最大のCO2排出国であるにもかかわらず、なぜ京都議定書を批准しないのか。この件について、まず最初に外務省からこの状況についてお伺いしたいと思うんですね。外務省、来ておられますか。

○神余政府参考人 お答え申し上げます。
 アメリカが京都議定書を批准していない理由としては、三つぐらい考えられると思います。
 まず第一に、途上国がその批准をしていないこと。途上国は京都議定書におきまして削減義務を課されておりませんので、そういう途上国が入っていないということ。もう一つは、アメリカの経済にとってネガティブな影響があるだろうということが第二の点でございます。第三の点は、科学的にCO2が温暖化に与える影響について必ずしも確立された見解がないというふうにアメリカは主張しているところでございます。

○大畠委員 これを見ると、世界のCO2の排出量の大体四分の一はアメリカなんですね。しかし、アメリカの主張は、途上国がまだそういうのを批准していないから、経済的にマイナスだから、科学的根拠がないからという話なんですが、こんなことを言っていたら、では、どうしたらいいんだと。全く解決策がないんですね。こういうアメリカの姿勢に対して、外務省はこれまでどういう行動をとってきたんですか。

○神余政府参考人 お答えいたします。
 アメリカにつきましては、先ほど御答弁申し上げたとおりでございますけれども、我が国は、これまでも、合計二十回以上にわたる、さまざまなレベルにおきまして、アメリカに対して京都議定書に参加すべきであるということを申し入れしております。
 他方、アメリカは、先ほど申しましたような理由で、必ずしもこれを批准するに至っておりません。しかしながら、アメリカも、CO2の排出削減につきましては努力をしなくちゃいけないという立場から、特に、昨年七月でございますけれども、アメリカがイニシアチブをとって、日本も参加する格好になっておりますけれども、クリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップ、APPというものを発足させておりまして、アメリカを初め我が国など六カ国の官民のセクターの協力を進める取り組みが始まっております。今後もこういう枠組みのもとで協力をしていくということでございます。

○大畠委員 外務省は外務省として努力しているかもしれないけれども、我が国でこういう法律を出して今やろうとしているときに、日本の、どのくらいですかね、CO2の排出量は、ほぼ五倍ぐらいを排出している、世界のCO2の排出量の四分の一を占めるアメリカが全くこういう問題について何らやろうとしていない。日本ではNEDOを使ってそういう京都議定書を守ろうという行動をしているにもかかわらず、全く、途上国がまだ批准していないから、経済にとってマイナスだから、そんなことを、アメリカの議会じゃないからここで言ってもしようがない話かもしれませんけれども、私は、経済問題でマイナスというんだったら、日本だってそれはマイナスかもしれませんよ。
 経済大臣、そういう状況をおいておいて、これは経済産業大臣と、そして今度は環境大臣も兼ねて複合的な答弁をいただきたいんですが、アメリカに対してなぜこういう問題について日本は弱腰なのか。
 だって、経済にとってマイナスだと言っているんでしょう、アメリカが批准しない理由を。日本だって同じかもしれません。環境問題関係なしにやった方が安い製品ができるし、小泉さんが大好きな競争という意味では勝つかもしれない。しかし、経済問題は環境問題も考えなきゃいけない。よくスリーEと言われていますね、エネルギーのセキュリティー、経済成長、環境保全。この三つを考えなきゃならないという話だけれども、私は、経済産業大臣として、アメリカの経済担当、通商大臣とも話し合うでしょうけれども、我々もそういう地球全体、環境を考えてこれを批准してやっているんだ、アメリカもこれは率先してやるべきじゃないかということの外交交渉を、通商問題だけじゃなくて、まあ経済にも絡んでいますから、大臣として大いにやるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

○二階国務大臣 ただいま大畠議員の御主張は、私どもも常々、環境問題の重要性ということはもう言うまでもないわけでありますが、今私たち日本の中では、国民的な盛り上がりといいますか、環境という問題をだれでもが政治的な課題として重要視しておるわけでありますが、今御質問にありましたように、一番肝心なアメリカが今のような態度をずっと持ち続けているということに関して日本として積極的な働きかけをすべきだ、私もそう思います。
 今、御意見をちょうだいしましたように、私は、たった今は環境大臣の臨時代理も務めておりますから、よく環境省とも今日までの経過等を十分調査した上、アメリカに対し、これからの説得といいますか話し合い、そしてあらゆるルートを通じてこれはやるべきだと思っております。最も重要なことは首脳会談でありますが、そこまで持っていくための道筋をきちっとやって、世界的、地球規模で環境問題を解決しなくてはならない。
 そして、今もお話にありましたとおり、環境問題に力を入れることは経済的にマイナスであるというのは、それは一時的な見方でありまして、長期に、長いスパンで考えていきますと、環境問題に力を注ぐことが結果的に経済問題、またその国が富める国として成長し続けていくためには重要であるということは、アメリカに対して日本が堂々と友情ある説得を試みるべきであると私は考えております。

○大畠委員 二階大臣の御性格からすると、こういう問題について黙っている性格ではないと思いますので、アメリカに対しても堂々と言ってもらいたいんですね。
 どうも日本とアメリカの関係は主従の関係みたいな形になっちゃって、アメリカが言うことは、日本は言うこと聞かなきゃならないという、そんなムードがすごくあるんですね。牛肉の問題なんかもそうなんです。アメリカから要求されたら、何となく日本では、いかに国内の体制を整えて受け入れるかとか、こういうふうな雰囲気が非常に最近濃厚でありますから。アメリカと日本が日米同盟基軸ということで強めることは大事だと思うんですけれども、言うべきことも言えないような独立国なんかあり得ないんです。アメリカの国益と日本の国益がぶつかることだってあり得るんですね。そのときには、アメリカの国益をとるわけにはいかないんです、日本の国は。
 だから、そういう意味でも、エネルギー問題についても環境問題についても、あるいは食料問題についても、ある程度の備えを持っていないと、私は、言うべきことも言えなくなると思うんですね。
 ですから、この環境問題についても、あるいは、確かに大臣がおっしゃるように自動車産業では環境問題にいち早く着手した企業が非常に世界を席巻し始めていますね。あれは、環境問題にいち早く取り組んだという、その一つだと思うんです。しかし、アメリカ全体としては環境なんというのはとても、広い国であるし、とても我々としては身近な問題ではない、そして経済的にもマイナスだという経済界の声に押されて、現在放置されているわけでありますが、私は、この問題は、二階大臣から今お話がありましたけれども、日米会談等で、あるいは日米首脳会談等でも、日本が独立国ということであれば、やはりアメリカにきちっと忠告をする、あるいはそういう意見を言う、それをぜひ二階大臣におかれましても閣議等での御発言をされて総理に促していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○二階国務大臣 私は、WTO等におきましてアメリカの通商代表と再三お目にかかることもあり、意見を交換することもありますが、牛肉の問題につきましても、私に対しても昨年の末御意見がありましたが、そうした場合に、我々日本の立場というものを明確に述べて、アメリカの考え方が間違っている点は間違っているということを正しておりまして、従属した日米関係にあるということは、国会の場でそういう議論をお互いに交わし合って、私が黙っておるというわけにもまいりませんので、日米関係は従属的な関係ではありません。
 しかし、今大畠議員が言われたように、それでは環境問題については、これはどうだ、アメリカは常に世界のリーダーとしての役割を果たしておられるにかかわらず、最も地球上また人類の将来の幸せのために重要な環境問題についてもう少し先頭を走ってもらいたいということを日本が説得するということは大事だと思います。
 これは、お互いに対立して意見を述べ合うのではなくて、お互いに協調をしながら進めていくということで、アメリカとしっかりした話し合いをしなければならないと思いますが、私も、近々エネルギー関係の閣僚会議がカタールで開かれるわけでありますが、もし国会のお許しを得て出席がかなえば、アメリカのエネルギー担当閣僚とも、きょうこうした御意見のあったことを十分伝えて、これからお互いに協力し合おうということを申し述べるつもりであります。

○大畠委員 ぜひ今の御姿勢を保っていただきたいと思いますし、私も尊敬する福沢諭吉先生が、独立自尊という精神で明治時代をつくられました。その独立自尊という精神で幕末から新しい日本をつくり始めたんですが、日本の国は、残念ながら、第二次世界大戦で負けてから、何となく独立自尊という精神が薄らいできてしまって、まあ、アメリカと仲よくしていれば何とかうまくいけるという、何かそういう、気持ちが小さくなっているような感じがするんですね。
 もう一度、日本の国、二千年の歴史を持つ日本の国でありますから、文化も伝統も歴史もアメリカとは違います。そういう国がアジアにあり、そして、経済的にも大きな発展を遂げ今日あるんだと。そういう一億二千万人の日本人の代表として、今お話があったような形の御発言をし、外交問題に踏み込んでいただきたいということは要望をしておきたいと思います。
 その次に、今度は、中国とインドについてお伺いしたいんです。
 中国は、アメリカに次ぐCO2の排出国であります。中国もインドも京都議定書には批准しているわけでありますけれども、中国、インドのカテゴリーは途上国ということで、ほとんど責務というものが課せられていないということであります。このところは、確かに途上国であるかもしれませんが、御存じのとおり、経済的には八%の伸びを示し、今では、外貨準備高は日本を抜いて世界一、そういう経済国になっているにもかかわらず、相変わらず途上国扱いで、この環境問題、京都議定書は推移しているということであります。
 私は、これはおかしいのではないか、どこかできちっとしなきゃいかぬと思いますが、環境省の担当官がおいでであると思いますが、その点についての御所見をお伺いしたいと思うんです。

○小林政府参考人 京都議定書、そのものの御質問でございます。
 御案内のとおりで、地球温暖化問題、今るる御議論ありましたように、人類の生存基盤にかかわる重要な問題ということでございますし、将来のことを考えますと、この温暖化が進むのをとめるということになりますと、少なくとも世界の現状の排出量を半分以下にするというぐらいの大幅な削減が必要だ、これを長期にわたって進めていく、こういうことになろうかと思います。
 そうしたことになりますと、今御指摘のとおり、途上国といえども、排出量の多い国々に御参加をいただくということが行く行くは必要になってくるというふうに考えてございます。
 そういう意味で、今後、京都議定書をさらに発展させる過程の中で、そういった二〇一三年以降の取り組みということが今議論をされてございます。その中で、例えば、米国のお話ございましたが、それ以外に、今御指摘の京都議定書上は参加はしておりますが、削減義務のない中国、インド等の途上国を含むすべての国が、その能力に応じて排出削減に取り組むことが可能になっていくということが必要だというふうに思っております。
 いわば、主要排出国による最大限の削減努力を促す実効ある取り組みをつくっていくということが重要だということで、そのラインに従って、我が国としても、これは環境省だけではございません、政府一体となって、そういった訴えをしているところでございます。

○大畠委員 今環境省からお話しいただきましたけれども、環境省として、例えば、環境問題の国際会議、あるいは中国、アメリカ等々と直接外交的に交渉している実績はありますか。

○小林政府参考人 先ほどアメリカのお話もございました。アメリカともいろいろ直接、小池大臣、交渉しておりますけれども、お尋ねの中国、インドでございます。
 例えば、日中韓の三カ国の環境大臣会合というのを定期的に催させていただいております。去年は十月ということで実施をしておりますが、この場におきまして、いつも温暖化問題を取り上げておりまして、ぜひ、対策の強化をすべきであるということについて、率直な意見交換をしてございます。
 具体的に申しますと、直近のこの日中韓の三大臣会合では、次のようなコミュニケが結ばれております。読み上げさせていただきますと、京都議定書が、去年でございますが、二月に発効したことを、三大臣は、歓迎をする。そして、国連気候変動枠組み条約の究極目標の達成に向けた第一歩としての重要性を共通認識で再確認する。これに関連して、三大臣は、世界のコミュニティーが気候変動問題に対処するためさらなる行動をとることが必要であるということも再確認したというような共通認識を得ております。

○大畠委員 二階環境大臣にちょっと質問をさせていただきますが、交渉事というのは、単なる話し合いなんですが、理屈が通っていればそれが通るという社会ではないですね。町内会だってそうなんですね。声が大きいとかなんかというと、ついその意見にとらわれがちでありますが、やはり、どんなに理屈が正しくても、集まったときに話し合えばその方向性に行くというわけではないんですね。
 この問題は、日本だけがこれを主張してもだめなわけであります。ヨーロッパなんかとも連携をとったり、アメリカは批准していないわけですから、ロシアとも連携をとったりして、あるいはアジア各国とも連携して、中国に対する、あるいはインドもそうなんですが、中国、インドに対する、この途上国待遇でありますけれども、上海見たって、大連見たって、北京見たって、途上国とはもう言えない町並みになっていますし、ものづくりの世界でいえば、生産の半分は中国でつくられているという話もありますから。
 そういう意味では、何らかの形で、単に靖国問題だけで中国ともめているだけじゃなくて、今、非常にこの国際問題がおかしくなってきていますが、こういう真っ当な問題について、中国ともアジアとも、アメリカはこれに批准していないんだけれども、ヨーロッパとかロシアと連携をとって、この環境問題どうするか、まさにアジアのリーダー国の一角として、日本が、まさにこういう問題についてリーダーシップをとりながら、アジア諸国をまとめて、中国、インドに譲歩を迫る、そういうことも私は必要だと思うんです、経済問題も絡めながらね。
 今度は、環境大臣としてちょっと御所見をいただきたい。

○二階国務大臣 環境大臣臨時代理として、御答弁を申し上げます。
 仰せのとおり、私自身も一国会議員として、何で中国とかインドが発展途上国なのか、途上国、途上国と、こう会議で言うわけですけれども、途上国と言うのもはばかるほど彼らは大きな成長をいたしておりますし、今、日本経済は、いつも大体世界の第二番目にいるということですが、やがてこの中国やインドがそれを追い越していくだろうということを定説のようにもう言われておる昨今ですね。その両大国をつかまえて、途上国、途上国と言っているのはいかがと思うんですが、先方もどうも使い分けをしておるようで、ある場面においては、世界のトップリーダーをうかがうような勢いで経済成長に挑んでいく、その姿勢は堅持しながらも、一方では発展途上国だ、こういうことでありますが、その辺は、国際会議の場においてどこかで整理をする必要が私はあると思うんです。それは、日本が、あらゆる国際会議を通じて、そういうこともやはり提案をしておく必要があると思っております。
 今、どれくらい大国かということをこの間うちから調べておりました。日本、中国、インド、アメリカという主要指標を並べてみますと、これは、大畠議員も既に承知のことでありますから、今ここで改めて申し上げませんが、けた外れに大きい、偉大なる国であるわけであります。
 そこで、環境問題でありますが、私は、先般、中国との間で、環境問題そして省エネ問題について話し合おうということを、経済産業大臣のカウンターパートであります商工大臣と、このことを過去三回にわたって話し合って、ようやくそのフォーラムの開催にこぎつけたところであります。
 一方、小池環境大臣にも話をしまして、これは環境問題もありますから、環境省もどうぞ御参加をいただきたいということで、大臣の了解も得て、そういう態勢で今準備をいたしておりますが、一昨日、薄熙来商工大臣のもとの陳健事務次官が私のところへ参りまして、我が国のフォーラムに臨む準備もだんだん整ってまいりました、今回は、開催する会場、そして日程等の詳細な詰めを経済産業省と行わせていただきたいということで来日しましたと。きょうは恐らく関西の方へ行っておられて、きょう、すべての協議が調ったわけでありますから、私どもはこれから、私どもというとなかなか言いにくいんですが、経済産業省と環境省がこれから詳細の打ち合わせをさせていただくということになっております。
 環境大臣の代理の立場から、極めてこれは重要な、しかも絶好のチャンスでありますから、このフォーラムを通じて中国側にも私たちの考え方を伝えると同時に、我々も今、環境先進国とか環境関係では世界一番だとかということをよく聞くわけです。意気込みとしては私は大変すばらしいものがあると思いますが、少し前は我々も環境で随分苦労した、そして、環境でこの国はどうなっていくんだろうかというところまで追い込まれたわけです。そこから、お互いに研さんし、また環境の基本法も制定するなどしながら、先輩たちのいろいろな御努力があったわけであります。
 私も、若いころの経験でありますが、地元の製紙工場の排煙が大変な問題になり、そして、やがてそれが、スラッジはヘドロとなって湾を埋め尽くすというふうな、そういうことを目の当たりに経験したことがございます。しかし、大企業というのは大したものだなというふうに思いましたのは、そのスラッジを今度湾に流さないようにするために、それを未然に防止する方策を編み出したために、パルプの原料を捨ててしまわないでこれを製紙に使える、それから、排煙の煙の中から新たな薬品を抽出して、この金額が脱硫の装置よりもはるかに上回るということで、ああ、大企業というのはどこまでも、転んでも起きてくるときには強いんだなということと同時に、こういうことを徹底的にやっていけば、日本の空もきれいになるし、お互いの健康を保持するという極めて重要な視点も解決できるだろうというふうに思ってまいりました。
 そこで、今、幸いにして小池大臣も大変元気になられて、昨日も電話でもいろいろな打ち合わせをしたところでありますが、我々、ちょうどこういう機会に、経済産業省と環境省、お互いに相協力して日本の環境を守る。そして、今御提言のありました世界の重要な国々、これは面積から考えても大変な国、地球上の存在ですね、このインドと中国とアメリカ。そして、人口においてもこれまた大変なものでありますし、GDPにおきましてもこれは大きな位置を占めるわけでありますから、これらの国に対して、日本が少し環境で進んでいるからといって居丈高に言っていくのではなくて、十分環境問題に投資をし、環境問題に努力をすることがその国の経済発展に必ず結果としてつながってくるんだということを粘り強く説得することが大事でありますし、議員連盟等も各党にもたくさんできておるわけでありますから、議員外交等を通じてもこういうことをやっていくことが大事だと思います。
 なお、インドにつきましては、商工大臣が五月か六月の初めに日本にやってまいります。カマル・ナートという大臣でありますが、私はもう五、六回会っておりますから、この方とも、今のような御意見を十分紹介しながらインドの環境問題を話し合いたいと思いますが、シン首相もその後、夏休みのころまでの間に日本においでになることになっておりますので、これは首脳外交でもってお話し合いをしていただくという努力をしたいと思っています。

○大畠委員 経済産業大臣と環境大臣と兼ねて大変だと思うんですが、今御指摘のような形でやってもらいたいと思うんです。要するに、もう中国と日本との政治的な信頼関係がなくなっちゃっているんですよね、経済はあっても。私は、それが国益に反しているんじゃないかと。小泉総理が靖国に行きたい行きたいというのは、それは個人的な心情としてわかりますが、国益をとるのかあるいは私情をとるのかというときは、総理なんだから本来は国益を大事にしなきゃならないんですよ、当然。
 ところが、そんなの関係なしに、いや、おれは行きたいんだから、二度と戦争をしないということを誓いに行っているんだから、外から言われる筋合いはないというので、個人的な話をしていますが、こういう問題についても、中国政府との信頼関係がなくなっちゃったら、あとまだ九月まで半年近くあるわけですよ。その間、ほとんど政治的な空白になってしまうという意味では、私は、四点セットと言われていますが、外交問題もこの環境問題についても非常にマイナスなんじゃないか、それだけは指摘をさせていただきたいと思うんです。
 それで、もう一つ、非批准国、アメリカでございますけれども、あるいは中国、インドもそうで、途上国と言われているんだけれども、この環境問題についてほとんど何にも義務といいますかを負っていないというのは、アメリカも経済的なマイナスだからというんだから、逆に言うと、それを超すぐらいの経済的なペナルティーというものをやはり発動すべきだということでもやらないと、いや、経済に影響するからおれは批准したくない、それが通ってしまうんだったら、みんなの申し合わせなんか何にもなくなっちゃうわけでありまして、ここら辺、経済産業省あるいは外務省、どういう考えでこれから臨むのか。
 私は、何らかのペナルティーというものをそろそろ発動しないといけないんじゃないか。単に大国が経済的にマイナスだからというだけでは、よしとするわけにいかない。だって、五十四億円ですか、今度この予算でも準備するわけなんで、そういうことをやる国もあれば、全く何もやらない国があって、それが地球上で半分、結局、中国、インド、アメリカ、これで大体四八%ぐらいを占めるんだと思うんですが、そういうところが全く手つかずの状態で、日本という国、五%のCO2の排出国がこういうことをやったって、私は無駄なんじゃないかという感じもするんですね。
 ここら辺、外務省か経済産業省、この問題についての見解をお伺いしたいと思います。

○肥塚政府参考人 今先生のお話のように、現在の京都議定書の枠組みでは、排出削減義務が課せられている国というのは、世界全体で見ますと、二〇一〇年で三分の一にすぎないということになる。その中で、アメリカ、中国、インドという主要排出国の削減努力が要るというのはそのとおりだろうというふうに考えております。
 これらの国を排出削減を促すための国際的な取り組みに参加させるというのは、先ほどから話がありましたように非常に大事でありまして、そういう意味では、昨年十二月のCOP11でアメリカなどを含むすべての国が参加する対話の場を設置したということでありますので、この対話の場を通じて働きかけるということと、それから、先ほどから話がございますアジア太平洋パートナーシップのようなところで協力を進めていくというのを通じて、アメリカ、中国、インドなどの国際的な取り組み参加を促していくという努力が大事ではないかというふうに考えております。

○大畠委員 努力をしていくことは大事だと思うんですが、経済的にマイナスだからやらないんだという国に対しては、私はそんなものでいいのかなと思うんですね。地球上の半分を占める国が結局何にもやらないんだ、委員長。日本だけがこうやって一生懸命、後生大事に京都議定書、京都でやったからやろうというのでやっているんだけれども、それが世界のCO2の排出の五%ですよ。世界の半分の国が、大国がほとんどこの問題については何にもやっていない。何か私は矛盾を感ずるんですね。
 したがって、この問題については、やはり地球環境を考えてそういうことをやろうということを二階大臣にはぜひアジアのリーダーとしてやっていただきたいと要望しておきたいと思います。
 それから、次に、この地球環境問題についてのエネルギー問題でございますが、私は、今資料を見ますと、日本のエネルギーの自給率は四%と言われているんですね、エネルギー自給率。先進国中でも最低。そういう状態にある中で、ではこれからどうするんだという見通しがどうも打ち出されていないと思うんですね。
 例えば、この間ニュース番組を見ていましたら、オーストラリアのウランの鉱石が、九〇年に比べると五倍近くになっているというんですね。このウラン燃料の高騰というものと日本の原子力発電所のウラン燃料の確保、そういう意味では、どういう認識で、どういう努力をされているのか、お伺いしたいと思います。

○小平政府参考人 お答え申し上げます。
 今先生御指摘のとおり、ウランの需給が大変逼迫をしてきておりまして、これから世界的に原子力発電が拡大をしてまいりますので、さらに需給が逼迫をし、価額が上昇する可能性があるというふうに考えておりまして、日本にとりましても、ウラン資源の安定供給確保というのがますます重要になっております。
 日本といたしましては、これまで以上に、供給源の多角化でございますとか長期購入契約の確保、開発輸入の促進に取り組んでいく必要があるというふうに考えております。中でも、我が国企業自身によります海外のウラン鉱山の開発が効果的な安定供給確保策になるというふうに考えております。
 このため、民間企業によります探鉱権益取得に対しまして、石油天然ガス・金属鉱物資源機構によりますリスクマネーの供給を進めるということを初めといたしまして、日本の企業の海外でのウラン鉱山開発への参画支援策を検討いたしております。
 また、昨年十一月には、世界第二位のウランの埋蔵量を有しておりますカザフスタンとの間でハイレベルの協議を行いまして、ウラン鉱山開発分野におきます戦略的な協力関係構築が必要であるという認識を共有いたしました。また、民間企業におきましては、本年一月に、住友商事株式会社と関西電力株式会社が、カザフスタン国営原子力公社でございますカザトムプロム社の新規ウラン鉱山開発プロジェクトに参画をすることとなりました。
 経済産業省といたしましては、こうしたウラン資源国との関係強化も含めまして、ウランの確保に引き続き、民間企業と協力しながら、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

○大畠委員 努力はしているということでありますが、私は、その努力の真剣さというのが、中国に比べると日本は非常に希薄。中国は、軍を出してまで、日本の境界線にストローを差し込んで地下資源を吸い取ろうという話ですよね。日本の方は何か、ここら辺は何となくよくわからないところだから推移をよく見きわめてからやろうなんという話なので、それは、では、日本のエネルギーの供給体制というのが盤石かというと、大変残念ながら盤石じゃないんです。自給率四%というんですから。先進国中で最低、最下位ですね。
 そういう意味では、私は、中国がなぜあれだけ軍を出してまで境界線上のエネルギー源を確保しようとしているかというと、中国国内のエネルギーの不足が大変深刻なんですね。日本の過去と同じように急激な経済成長があって、エネルギーが非常に不足し始めている。また、エネルギーが農業問題に使われるという話で、大変中国は不足しています。その真剣さ、切実さというのが、日本の場合にはどうも緩慢じゃないかという感じが私はするんです。
 そこで、日本における、例えば石油もそうなんです、石炭もどうもおかしくなってきていますね。世界の石炭もまだまだあるとはいいながら、どうも頭打ちじゃないか。石油の方も大体、どんどんどんどんふえてきたんだけれども、どうやらこれから下降線をたどるみたいだ。では、日本はどうするのか。
 外交問題において、食料の自給率も三割台、アメリカからの穀物輸出がストップさせられた場合には、日本の食料関係はストップしてしまう。ロシアがその影響を受けて、アメリカの政治的な要求に対してはそれを丸のみせざるを得なかったという報道番組を見せていただきましたけれども、日本の独立国としてのエネルギー、食料、非常に私は大事だと思うんですね。では、日本は、エネルギーのどういう路線でいくんだ、それが明確じゃないんです。
 私は、ここで原子力発電所の使用済み燃料のリサイクル計画についてお伺いしたいんですが、これもまだ明確じゃない。何となくだれかがやるだろうということを言っちゃ失礼かもしれませんが、お互いにまあこの程度やっておくかという、いま一つ私は真剣さが見えないんですね。日本における、もちろん、FBRが途中で例のナトリウムの漏えい事故で九年間も運転休止していましたからそういう背景はわかるんだけれども、ではどうするんだという関係者の真剣さ、あるいは国の真剣さというのがいま一つ政策にあらわれていないんです。
 この問題について、日本のエネルギーの、特に原子力の使用済み燃料の再利用も含めて、どういう方針でやるんだという、真剣な方針についての御見解を少しお伺いしたいと思います。

○二階国務大臣 原子力エネルギーの問題につきましては、私どもエネルギーの安全保障ということを考えた場合に、ぜひこのことに対して、国民の皆さんの御理解を得ながら、核燃料サイクルを初めとする原子力政策に御協力をお願いしたい。
 私も、先般、青森県、佐賀県、そして昨年の末には福井県、それぞれお伺いをして、知事とも懇談すると同時に、地元の市町村長さん、県会の議長さん、その他の方々とも会談をし、安全の確立につきまして、私ども経済産業省が取り組んでおる経過について御理解をいただくと同時に、このことに対して、私どもは責任を持って安全の確保に今後とも努力をするということを申し上げてまいりました。四国の伊方のプルサーマル計画につきましても、厳正な審査をした上で許可をしておるところであります。
 これには程度がありますから、私ども、こういう、現在与えられた環境、与えられた条件の中での対応としては、精いっぱいの努力をしておるところでありますが、これでもほとんど努力が足りないような御指摘でありますが、私どもは自信を持って、核燃料サイクルを含む原子力発電を我が国のエネルギー政策の大きな柱として考え、真剣な取り組みを行っておるところであります。
 いずれにしましても、安全の確保ということが大前提であることは申すまでもありません。国民の皆さんの御理解、御協力を得ながら、核燃料サイクルの推進に今後とも万全を期してまいりたいと思っております。私もこの委員会終了後、福島県の知事とも電話で会談をしたいというふうに思っておるわけでありますが、あらゆる面について私ども努力をしてまいりますから、それぞれの政党におきましても一層の御協力を心からお願いしておきたいと思います。

○大畠委員 今のお話はわかりますが、私が、日本の国がいま一つ明確な方針を打ち出していないんじゃないかという指摘をさせていただいたのは、フランスでは、既に二〇二〇年をめどに第四世代の原子炉のプロトタイプ炉の開発に取り組むということをシラク大統領がもう打ち出しているわけですね。それから、一九九二年にいわゆるバタイユ法が制定されて十五年間、廃棄物の処理処分に関して一兆円投入して、研究開発をしながら、国民に対する説明責任を原子力関係者、研究者も含めて全員に課しているんですね、そしてこの十五年間やってきたわけです、それまで。
 ところが、日本の場合には、何かそこら辺が緩慢で、事故が起こると事故対策ということでやるわけですが、じゃ、先はどうするんだということを指し示す人がいないんです。小泉総理が、原子力発電所に関して、エネルギー問題について発言したというのは私は記憶にないんですが、やはり、食料問題、エネルギー問題あるいは防衛問題、これは非常に大事なんです。だから、このエネルギー問題についても今やっているんだよというお話がございましたが、それであるのであれば将来を見通した、例えばフランスのバタイユ法に見合うような、処理処分というのは非常にわかりにくいんですね。ガラス固化体だとか、いわゆる百年だとか三百年だとか、一万年とか三十万年だというふうな話も出るし、一体どれがどうなのか、説明を聞いても紙を見てもよくわからない。
 やはり、現物で、国民の皆さんにわかってもらおうというので、この十五年間、フランスは廃棄物の処理処分に関して集中的にお金を、税金を投入しながら国民の理解を得る努力をしてきたんです。ことしの夏にもまた改めて廃棄物法案というのをフランスでつくるそうでありますが、日本の場合にはそういう動きが見えないんです。
 六ケ所がやっとこの間稼働し始めましたけれども、先はどうするんだというのが、どうも手探り状態をずっと続けてきたんじゃないかという思いが私はあるんですね。したがって、もっと先を見通した方針を国が打ち出すべきじゃないかという考えを持っているんですが、この件についてお伺いしたいと思います。

○二階国務大臣 今、日本の経済界からも、やはりエネルギー問題が極めて重要だという視点で、いろいろな方々からアドバイスをいただいておりますが、私自身も、先ほど申し上げましたような、原子力の立地地点にみずから参りまして、関係者の皆さんの御意見、また市町村長さんやあるいは知事の取り組みの様子をつぶさに拝見して、この方々にだけ任せておいていいのかと。やはりオール日本でこの問題に取り組まなくてはならないのではないかという思いを深くいたしております。そういう面で、今、大畠議員からの御指摘等を踏まえても、今後、必要な法的な整備、あるいは予算の確保、こうした面について思い切った対策をしていく必要があると思います。
 私は、随分若いころにフランスを訪ねましたときに、日本で廃棄物の処理とかいろいろなことでいつもごたごたしているようだが、何か問題があったらフランスへ持っていらっしゃい、こう言うんですね。私は、持っていくような立場でもそのころないわけですから、答えのしようもないんですが、そのときジョークとして、フランスにはカーターはいないからね、こう言われたことを印象深く覚えておるわけでございます。別にカーター大統領に私は特別の考えを持っているわけじゃないんですが、そう申し上げたら時期が大体わかると思って申し上げました。というのは、フランスはフランスで歴史的にやはり取り組みの気概が違うわけですね。
 そういう面で、今、大畠議員から御指摘いただいたこと、きょうは経済産業省だけではなくて外務省も環境省も幹部がこの質疑に参加をいたしておりますから、それらの閣僚とも相談をしながら、ただいま御指摘をいただいたことなどを受けて、今後、日本のエネルギーの確立のために、ここでやはり将来を見据えた対策を講じていかなくてはならない、そういう思いを持っておりましたが、ただいまの御意見を大いに参考にさせていただきたいと思います。

○大畠委員 ぜひそれは二階大臣に取り組んでいただきたい。これは、自民党とか民主党が、政権をとった、とられたの話じゃなくて、まさにエネルギー問題というのは、長期的なものでありますから、これは継続が必要だし、また、外交上もこのエネルギーというのは非常に大事なんですね。だから、日本がエネルギーの使用済み燃料を含めてサイクルシステムというのをきちっと確立したときに、初めて日本はエネルギー問題について強い立場になるんですね。
 今、石油関係でも、中東に九割でしょうか依存しているというお話もございますが、非常に不安定なところもあります。石油もだんだん上がってきてどうなるかということでもございますから、エネルギー問題について、日本の国内で自前で担うことができるというその力を持つことが私は大事なんだと思うのですね。独立自尊という意味からいっても、ぜひその点を御理解いただいて、今御指摘のような形のものを進めていただきたい。
 そこで、放射性廃棄物の処理処分について国民への説明責任というものを、国は、どうも私は果たしていないんじゃないか。関係者の皆さんも、国民に対する説明責任を負っているんだという意識が私はまだ少ないような感じがするんですね。
 フランスの方に行きますと、研究所でも何でもそうですが、実際の作業場にパネルが四、五枚置いてありまして、フランス語と英語ですけれども、その現場で仕事をしている人が全部説明してくれるんですね。そういう意味では、日本の研究機関あるいは研究に携わっている方々の意識も、あるいはエネルギー庁の方でも、委員会ではやりとりしますが、一般国民に対する説明責任という意識が私はまだまだ不足していると思うのです。
 先ほど大臣が、法的な措置というお話もありましたが、その中には、国民に対する、納税者に対する説明責任を負っているんだということも織り込んだ形の法律案が私は必要だと考えておりまして、ぜひ関係者に一層の奮起を求めるところであります。
 あと二、三分でございますけれども、私は、そんなことからしますと、これまで日本も原子力発電所に取り組んできて四十年、いろいろイギリスからコールダーホール型の炉を完成品を輸入して、設置して始まってから四十年たったわけですが、技術を随分蓄積もし、ある程度のレベルまで達して、逆に言えば世界でも有数な原子力技術国になったと私は思います。この技術を今後どうするんだというところがどうも見えないんですね。
 日中間の政治的な対立構造の中で、中国がこれから五十基とか百基とか原子力発電所をつくりたい、それは、PWRでフランス関係から入れたいというような状況もありますが、日本のこの蓄積した技術というものをこのまま私は放置してもいいとは思いませんし、日本の担った技術あるいはプラント建設というものも含めて、技術を大いに生かして、私は、アジアに対する貢献をすべきだと考えておるんですが、ここら辺についての基本的な考え方についてお伺いしたいと思うんです。

○小平政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいま先生御指摘のとおりでございまして、アジア、中国を初めといたしまして、原子力発電所、特に中国は相当多数の原子力発電所をこれから建設する予定になっております。これまで中国に対しましても、研修生の受け入れ等原子力安全の確保のための人材育成にも協力をしてきておりますし、また、四基の原子力発電所の建設には日本企業が応札をいたしておりますけれども、これにつきましても、昨年二月に、日本政府としてもこの参画を支援するという経済産業大臣からの書簡を発出していただき、かつ中国政府ともいろいろな形で接触をしてきております。
 また、ベトナム、インドネシア等におきましても、原子力発電の導入の計画がございますけれども、まず、その前提といたしまして、制度の整備が必要でございます。この制度整備に協力をするということで、十八年度から五千五百万円の予算を確保いたしまして、こうした国に対しまして、ソフトな形での協力をする事業を始めたいというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、先生の御指摘のように、アジアを中心にいたしまして、原子力分野でも、日本の持っている技術を生かして積極的に協力を進めていきたいと考えております。

○大畠委員 おおよそこれで私の質問は終わりますが、今まで質疑を重ねてまいりましたが、私はやはり、日本のエネルギー問題についての政府の御認識というのはまだまだ薄いと。アメリカだってエネルギー省を出しているわけですね。世界の主な国はエネルギー省というのを持っているんです。やはり、エネルギーというのが大変国の中枢であるという意識を持っているんですが、日本の場合にはどうも経済というものが大変重みになって、その大変重要なエネルギー問題についてはどうも私は軽んぜられているような感じがして仕方ありません。
 ぜひ大臣におかれましては、エネルギー省をつくろう、この行政改革の中でありますから難しいかもしれませんが、やはり国の中枢にエネルギー省というものがあるということを実現すべきだと私は考えておりまして、これを申し上げまして質問を終わります。ありがとうございました。

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