議事録

   

第164回国会 内閣委員会-7号
平成18年05月12日(金)

 

 

○大畠委員 民主党の大畠章宏でございます。
 一般質問という時間をいただきましたので、主に警察関連について質問をさせていただきます。
 なお、警察の不正経理問題等々については鉢呂委員の方からも後ほど質問があるということでありますから、その周辺のといいますか、その課題を除いた形のものについて質問をさせていただきます。
 最初に、これは官房長官にもかつて質問をさせていただき、そして御答弁もいただいているところでありますが、一つは、子供を巻き込む事故あるいは事件が随分多発しておりまして、その対策についてという御質問を一つさせていただきますと同時に、二点目には、自殺者が大変ここ数年多くなってきておりますので、自殺者対策について。それから三点目には、警察官も一生懸命頑張っているんですが、事件とか事故が多発しておりまして、非常に疲れているんですね。この警察官の勤務の実態とその対策についてお伺いすると同時に、四点目には、犯罪が多発している現状に対して、警察庁あるいは国家公安委員会としてどのような対策をとっておられるのか。この四つについてお伺いをさせていただきます。
 最初に、子供を巻き込む事件、犯罪が多くなってきているわけでありますけれども、その中でも、前にも御質問させていただきましたが、今市市の小学校一年生が昨年末殺害をされまして、私の茨城県の県内の常陸大宮市の近郊で遺体が発見されるという痛ましい事件がありました。
 現在でもその犯人というものがまだ捕まっていないわけでありますが、この事件に関して、現在どういう状況にあるのか。そして、これを契機として、全国の学校関係者が子供を守るために、登下校時に大変な努力をして子供たちを守るという行動に入っているわけでありますが、この問題に対して文部科学省はどのような対応をされているのか。現状と対策について、二つお伺いします。

○竹花政府参考人 御指摘の栃木県におきます事件でございますけれども、まだ犯人が捕まっておりませんけれども、現在、栃木県警で、今市警察署の約二百二十名の態勢、茨城県の大宮警察署の約八十名の態勢、合計約三百人態勢で合同捜査本部を設置いたしまして、所在不明となった現場及び遺体が発見された現場周辺での聞き込み捜査、監視活動等の所要の捜査のほか、チラシ等の配布、フリーダイヤルの設置などを行いまして、広く関連情報の提供を求めているところでございます。
 合同捜査本部において、一日も早い事件解決に向けて、徹底した捜査を推進しているものと承知をいたしております。

○素川政府参考人 学校等におきます安全対策についてお答え申し上げます。
 私どもでは、十二月に、通学路の安全点検、防犯教室の開催、また学校安全ボランティアの参加の促進につきまして、通知その他いろいろな会議で積極的な取り組みを要請しているところでございます。
 大沢小学校におきましても、学校安全ボランティアを整備され、住民のボランティア団体によるパトロール活動が継続して実施されるなど、また保護者による同伴の下校など、具体的な対策を実施していただいているところでございます。

○大畠委員 今、警察庁それから文部科学省から、それぞれ現状についての御報告をいただきましたけれども、官房長官、非常に私は残念なんですね。
 官房長官も、子供のころどういう形で学校に通学していたかわかりませんけれども、子供というのは学校に行ったり帰ったりするときにいろいろ学ぶんですね、自然との触れ合いとか。でも、学校に急いで行って急いで帰ってこい、道草するな、こういう環境になってきて、今教育基本法案の論議が始まろうとしておりますが、それ以前の問題として、社会が非常に危険になってきている、そして子供たちが伸び伸びと育つような社会環境が損なわれ始めているということにおいては、これは日本の社会の一つの現象だからしようがないということにはならないのであって、やはり政治が一つのそういう社会環境を整えるという責任もあるわけです。
 ここでお伺いしたいのは、官房長官は、その事案の後に、この内閣委員会の中で、スクールバスを活用する、あるいは子供たちの安全のために万全を期したいという御発言もございました。それから、おおよそ半年を経過しているわけでありますけれども、現在、どのような対策を実際行ったのか、このことについて官房長官にお伺いしたいと思います。

○安倍国務大臣 ただいま大畠先生が御指摘になられましたように、昨年の十二月に犯罪から子どもを守るための対策を取りまとめたわけでございますが、具体的にどういうことをやっているかという御指摘でございます。少し長くなるわけでありますが、具体的に御紹介をさせていただきたいというふうに思います。
 学校に関係するものといたしましては、通学路の安全点検については、各都道府県教育委員会等に通知を発出いたしまして、各種会議やタウンミーティングにて周知し、そして、緊急安全点検を要請済みでございます。
 防犯教室の開催につきましては、各学校における取り組みを支援するため、防犯教室用のリーフレットを約三百七十万部作成いたしまして、全国の小学校一、二年生及び四月入学の新一年生の全児童に配付をいたしました。防犯教室実践事例集を約六万部作成いたしまして、すべての小中高等学校に配付をいたしました。
 学校ボランティアの充実につきましては、地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業の予算額を二倍に充実いたしました。平成十七年度七・五億円のものを平成十八年度につきましては十四億円といたしました。防犯の専門家や警察官OB等から成るスクールガードリーダーの全国展開を図っているところであります。
 情報共有体制の立ち上げにつきましては、管内に学校があるすべての警察署において、警察と学校等との間でネットワークを整備し、不審者情報の共有を開始いたしております。
 先ほど御指摘のございました路線バスを活用した通学時の安全確保につきましては、関係省庁協議の上、路線バス等をスクールバスとして活用するための基本的な考え方と取り組み方等について各都道府県教育委員会等に通知を発出したほか、地方公共団体におけるスクールバスの運用の弾力化や町営バスの小中学生の無料利用など、地方においても自主的な取り組みがなされております。
 また、昨日、五月の十一日、私ほか五閣僚が構成員の青少年育成推進本部副本部長会議を開催いたしまして、内閣府、警察庁、文部科学省、法務省、厚生労働省から犯罪から子どもを守るための対策などの取り組みが報告をされました。関係省庁で連携して、引き続き、子供の安全確保の取り組みに遺漏なきよう推進することを確認いたした次第でございます。
 今後とも、子供の安全を守るために政府一体、一丸となって努めていきたい、このように考えております。

○大畠委員 今官房長官からいろいろと現状についてお話をいただきましたけれども、私も民間企業におりますときに、事故が起こりますと、そういう対策、方針というものをばっと示すんですが、それが実際にどういう実態であるのかということをちゃんと把握しないと、官房長官から各都道府県関係、対策推進にそういう指令がおりましたから、多分きちっとやっているんだとは思うんですが、この質問に当たっていろいろお話を伺っていますと、現場でどうなっているかというのをどうもまだ十分サーベイしていないような感じを受けるんですね。
 ですから、今お話があったような形の指令に基づいて、実際どうなのかということをぜひ事実関係を把握して、そして、不足があるならば、さらに何らかの手を打つことが必要だと思いますが、官房長官のこの私の意見に対する御所見をお伺いしたいと思います。

○安倍国務大臣 確かに委員のおっしゃるとおりでありまして、対策を打ってそれで満足することなく、実際にその打った対策が効果を発揮しているかどうか、効果を確かめなければならない。まさに、プラン・ドゥー・チェック・アクション、こういうサイクルを回していきたい、このように思いますし、現場で実際に、さらに何か不安があるかどうかという父兄あるいは現場の声もしっかりと受けとめ、また、それをフィードバックできるようにしていきたい、私ども、こう考えております。

○大畠委員 今申し上げましたけれども、実は、これもさきに申し上げたとおり、茨城県のPTA連合会の会長さん、女性の方なんですが、子供を守るために一生懸命朝晩頑張っているんだけれども疲れていますという声もございますので、今官房長官から御答弁がございましたけれども、ぜひ官房長官みずから、そこら辺の現実、私が指令したとおりにどうなっているのか、現実を調査していただいて、不足があればきちっと指示をしていただきたいということを要望しておきたいと思います。
 さて次に、自殺者の問題に入りますが、平成十七年の七月十九日、参議院の厚生労働委員会で、自殺に関する総合対策の緊急かつ効果的な推進を求める決議というのが行われているんですね。
 この中の一文を御披露申し上げますと、七年連続で三万人を上回っている。また、人口十万人当たりの自殺死亡率は、我が国では二十五・三人となっており、欧米の先進諸国と比較すると、我が国の自殺死亡率は突出して高い。さらに、自殺未遂は大体この十倍あると言われておりまして、年間自殺者が三万人を上回るということは、未遂者が三十万人以上いると推定されます。また、自殺や自殺未遂により、遺族や友人など周囲の少なくとも数人が深刻な心理的影響を受けるとされており、全国で毎年、百数十万人の人々が自殺問題に苦しんでいるということになる。
 そこで、この決議の中では、自殺予防総合対策センターを設置すること、それから、自殺した人の遺族や自殺リスクの高い自殺未遂者に対する支援については十分に行ってほしいという決議がされているところであります。
 私自身も、最近の自殺者の推移というものを調べさせていただきましたところ、確かに、この決議にありますように、ロシアが第一位でありますけれども、日本が第二位として自殺率というのがあるわけですね。この中でも、特に女性の自殺率では世界のナンバーワンが日本になっているんです。日本が一番で、十万人当たりの自殺者数が日本で十三・八人、ロシアが十一・九人、世界で一番自殺者数が多いのが日本という非常に恥ずべきといいますか、私たち日本の社会を考える上で、政治家としてもこの問題は重大視して取り組まなければと私は考えます。
 それから、自殺者の年代でいいますと、二十五歳から二十九歳という若い方々が自殺する割合が一番高いわけでありますし、また、自殺の動機等々を調べますと、健康問題が一番でありますが、二番目に経済問題が浮上しております。それも小泉総理が就任した平成十三年四月の二十六日以降、平成十四年、平成十五年、平成十六年と高い率になっておりますし、私はいろいろこのデータを見せていただきましたけれども、小泉改革によるいわゆる競争あるいは市場万能主義、そういうものが社会の中に蔓延することによって経済的に追い詰められて、結局、自殺者数がふえている、そのようにも感ずるところであります。
 さらには、破産の総数を調べてみましたところ、平成十三年までは十六万八千件あたりですが、十四年から二十二万、十五年は二十五万、十六年も二十二万ということで、小泉改革の経済的な変化によって自殺者数がふえているというような感じを受けるわけでございます。
 この件について、自殺問題については厚生労働省が中心となって動いているということでありますけれども、この状況をどのように把握しておられるのか、そして自殺防止策としてどういう対策を今されようとしているのか、その二つについてお伺いしたいと思います。

○中谷政府参考人 御答弁申し上げます。
 まず、現状でございますけれども、確かに、平成九年まで二万五千人程度の自殺者の数が、十年から三万人台に上りまして、それ以降も高どまり状況、これは非常に重要な問題でございます。したがいまして、やはり政府全体として取り組みをしなければならないということで、厚生省といたしましても鋭意取り組みを進めているところでございます。
 その対策、今進めておりますことを四つ申し上げますと、まず第一でございますけれども、さまざまな自殺関係の情報、これを全部まとめをしまして、やはり政府だけではなく民間団体のお力もかりて対策をしなきゃなりませんので、発信を積極的にしていく、こういう意味から、自殺予防総合対策センター、これは仮称でございます、これを新たに設置することとしております。
 それから第二に、保健所ですとか精神保健福祉センター、ここで自殺予防の相談をしております、その関係の施策を充実する、また労働者に対するメンタルヘルスの相談事業を整備する。
 それから、自殺予防の普及啓発、これにつきまして、都道府県において地域の実情に応じたPR事業、これを行う場合に補助をする。
 それから、やはり自殺の予防、それから今御指摘されました自殺未遂者の再発の予防、これにつきましては、必ずしも今まで有効な対応というのは開発されておりませんでしたので、その対応の研究をする。
 こういうような対策をとろうということにしておりまして、ただ、これにつきましては、やはり関係省庁、自治体等連携をしなければできませんので、その連携を密にしながら充実を図っていきたい、このように思っております。

○大畠委員 特に、国民にとって非常に深刻な問題は、朝の通勤時に鉄道自殺する方が非常に多いんですね。国土交通省がおいでになっていると思うんですが、国土交通省の方から、この鉄道自殺の件数の推移等々、あるいは、国土交通省も言ってみれば被害者の方かもしれませんが、何か国土交通省の方として困っていること、あるいは他の省庁にも要請をして、この自殺をいかにして減らすか、そういうところについてのお考えがありましたらお伺いしたいんです。

○大口政府参考人 お答え申し上げます。
 鉄道事業につきましては、いわゆる旅客列車につきましては三十分以上、それから旅客列車以外の列車につきましては一時間以上の遅延あるいは運休が生じた場合には、必ず鉄道事業者から国土交通省にその都度報告がなされることになっております。
 そうした報告のうち、原因が自殺によるものであるというふうに明確にわかるものについては、過去三年間で毎年五百件から六百件程度発生しているのが実態でございます。このうち駅構内で発生したものにつきましては、約半分、二百四十件から二百八十件程度が発生している状況にございます。
 私ども国土交通省といたしましては、鉄道駅における利用者のホームからの転落防止というような安全対策、安全性向上という観点から、ホームドアあるいは可動式のホームさくというものでございますが、その設置を推進、支援しております。これらの設備がまた自殺防止にも効果があるというふうに考えております。
 こうした施策の結果、現在、路線の新設時に設置するものあるいは既設の路線に後から追加的に設置していくもの、これを合わせまして、これまでに、ホームドアは十二路線の百十五駅、それから可動式のホームさく、これが二十一路線の百八十三駅に設置が進んでいるところでございます。
 ちなみに、国民あるいは都民の皆様がよくお使いになる東京地下鉄丸ノ内線、これも相当昔につくられた路線でございますけれども、可動式のホームさくの設置を現在進めているところでございまして、十九年度中の供用を目指しているところでございます。
 いずれにしましても、私ども国土交通省といたしまして、技術上設置可能な箇所につきましてはホームドアあるいはホームさくの設置の整備を進めるなど、これからの社会に向けて、鉄道の利用者のホーム上の安全性の向上に引き続き努力していきたいと考えております。
 よろしくお願い申し上げます。

○大畠委員 今、国土交通省からも御答弁をいただきましたけれども、官房長官、この自殺問題、いろいろ新聞でも報道を、特集を組んだりなんかしていますが、どういう心境で自殺をされてしまうんだろうか、その気持ちを考えると、あるいは残された遺族なんかを考えると、非常に私はいたたまれない。それがもしも政治的な影響が強いとすれば、これは政治の責任ですよ。
 特に、私は、平成十四年から経済問題が原因で自殺するという方がふえているという傾向を見ますと、まさに小泉内閣の掲げた改革というものが経済的な破綻を呼び、自殺者をふやしているんではないか、増加させているんではないか。
 そうなってくると、ポスト小泉、今最有力というふうに言われておりますが、安倍官房長官が、小泉改革を継承する人ということを小泉さんはおっしゃっていますが、私は、もとの自民党の堀内さんの新聞記事を読ませていただきましたけれども、小泉改革で問題点があればそろそろそれを軌道修正されなければならない、こういう発言もされているんですが、安倍官房長官として、今の自殺の現状について、あるいは小泉改革、要するに経済的に追い詰められて自殺する人が平成十四年から急増したというこの現象について、どういう御感想をお持ちなのか。
 そして、小泉改革というものは、やはり自民党の議員の皆さんのところにみんな張ってありますが、加速すべきものなのか。もしも問題点があれば、私は、自民党でも民主党でも政権はどっちでもいいのでありますけれども、現実の社会の中で問題点があれば、余りそれにこだわらずに軌道修正してしかるべきだと思うんですが、そのことについての官房長官の御所見をお伺いしたいと思います。

○安倍国務大臣 自殺者数でございますが、この自殺者数が、それまで大体二万三、四千人で推移していたものが三万二千人にはね上がったのは平成九年から平成十年でございますので、これはまだ小泉総理が総理に就任する以前の話でございまして、その後、残念ながらこの三万二千人台でずっと高どまりしてしまっているということではないだろうか、このように思うわけでございます。
 その中で、今、大畠委員からその自殺の理由として経済的な理由ということを挙げられたわけでございますが、しかしながら、自殺自体は、これはさまざまな要因が絡み合って起こるのではないか、このように思うわけでございます。しかし、私の地元の後援者の方にも、会社の経営者ですが、大きな借金を背負い、連帯保証人等の関係もあって、みずから生命保険に幾つか入り、そして自殺をしてそれを清算されたという方もいらっしゃるわけでございます。
 そこで、私は、基本的にはこの小泉構造改革は正しい方向であり、これはこの方向に進まない限り、日本が十年後、二十年後に世界の中で堂々と、活力のある、世界から尊敬される国として生き残っていくことはできないのではないか、このように思うわけでありますが、他方、一回失敗したことで、強い挫折感の中で、もうこれはだめだという気持ちを持つ可能性のある人たちに勇気を与えるのも政治の仕事であろう、このように思うわけでありまして、一回失敗しても再びチャレンジができる、再チャレンジ、何度でもチャレンジができる社会を可能としていきたい、こう思っています。
 一回会社をつぶしても、あるいは会社を解雇されても、もう一度頑張って職業訓練を受ければ再び雇用される、あるいは会社を頑張ってもう一回立ち上げることができる、あるいはまた、十八歳で受験を失敗しても、時がたてばもう一度大学院、大学に通うことができる、そしてまたそれが、仕事をしていてもさらにキャリアアップにつながっていく、こういうようなことも可能な社会にしていくことも我々チャレンジをしていきたい。そのために、今、再チャレンジ推進会議を開催し、いろいろな方策また政策を結集していきたい、こう考えている次第でございます。
 つまり、小泉改革につきましては、検証すべき点はしっかりと検証しながら、その中で挫折を感じる人がいるのであれば、その人たちに勇気を与える政策はしっかりと考えていきたい、このように考えているところであります。
 また、自殺の防止につきましても、先ほど厚生省の方から説明がございました。しっかりと自殺防止の施策は進めてまいりたい、こう考えております。

○大畠委員 これは警察庁でしょうか、今官房長官が、トータルの数字は平成十年からという話ですが、経済生活問題での自殺者の内訳の推移というのも資料を私は持っているんですが、平成十二年度から十六年度にかけての人数をちょっと話していただけますか。

○中谷政府参考人
 警察庁の資料によりまして、自殺者の数、それから自殺の原因、動機についての調査があるわけでございます。
 経済問題につきましては、今数字として持っておりますのが平成九年から十年、これはふえたときでございますけれども、全体的には二万五千人から三万二千人にふえまして、そのうちで経済生活問題、こういうカテゴリーがございます、それによって自殺をされたとされておりますのが三千五百五十六名、これは平成九年でございます。これが平成十年には六千五十八という形になってございます。(大畠委員「ずっとずっと話してください」と呼ぶ)済みません。あと、現在手持ちでございますのが、平成十五年、これが八千八百九十七、平成十六年七千九百四十七というのでございます。

○大畠委員 おおよそ合っていますが、今、平成十年が六千五十八人、それから平成十五年が八千八百九十七人、これは明らかに二千人ふえているんですよね。
 ですから、官房長官の御認識の中で、平成九年から大体三万五千人程度の自殺者だとおっしゃいましたけれども、経済生活問題で自殺したという内訳を見ますと、明らかに千人から二千人、その要因で自殺している数はふえているんです。グラフを私もいただいたんですが、明らかに、平成十四年、十五年、十六年というのは、これは官房長官も御存じだと思いますが、やはりふえているんですね、経済生活問題というところでは。
 したがって、官房長官も、自殺の推移というのは、平成九、十年から始まっていて、三万五千人ぐらいで大体同じで、小泉改革とは余り関連性はないんだという御認識はぜひ改めていただいて、そして問題点があれば、余り固執することなく、意地を張らずに、国民生活を直視してやっていただく、これが私は、若い安倍総理候補の一つの指針だと思いますよ。
 小泉さんと同じことをやるんだったら、小泉さんにやってもらえばいいんですよ。そうでしょう。安倍さんになるということは、安倍さんの新しい感覚で政治をやるということですから、小泉さんと同じことをやるんだったら、小泉さんに続投してもらった方がいいんじゃないですか。私はそう思うんですが、安倍官房長官、どう思いますか。(発言する者あり)

○安倍国務大臣 私が先ほど申し上げましたのは、基本的には小泉改革が目指している方向は間違いない。しかし、その間、先ほども申し上げましたように、挫折感の中で悩みあるいは苦しんでいる人たちがいれば、そういう人たちに対して勇気を与える政策をしっかりとこれは考えていかなければいけない、その思いで再チャレンジ推進会議を立ち上げて、今まさに、何をやればいいかということを検討しているところでございます。

○大畠委員 ここは内閣委員会だよというやじも飛びましたから、これはまた、要するに、先ほども申し上げたように、本当に世界の中で女性の自殺率ナンバーワンという、世界一が日本なんですよ。ロシアよりも高いんです、女性の自殺率が。男性の自殺率は、ナンバーワンがロシアで日本が二番目というこの事実は、非常に政治の原点なのかな、だって命を絶つというんですよ、希望を失って。
 官房長官は、負けたけれどもまた再チャレンジしてもらえるような環境をつくりたいと言うけれども、再チャレンジすることができなくて、あるいは再チャレンジしても負け続けて、結局どこからもお金を貸してもらえない、どこからも援助をもらえない、あるいは家族の中でも、孤立して家族心中する、そういうケースもあるでしょう。そういう国民がいるということを、大くくりも大事だけれども、ぜひ細かなところにも十分な視点を置いてやっていただくことを官房長官には、将来の日本をしょって立つという話も随分新聞で聞いておりますので、御指摘をさせていただきたいということであります。
 さて、そこで、今度は警察官の勤務実態等々についてでありますが、私の知り合いにも警察官がおりまして、正直言って、警察の勤務はかなりきついんですね。
 そこで、この警察官の勤務実態について、警察庁からも話を聞きましたが、もっと現場の警察官の話を聞いてもらいたいなということと、それから、交番なんかでプレハブの交番があるんですよ、仮設の交番が。土地もない、パトカーの駐車場もない。その仮設の交番で一生懸命頑張っているんだけれども、夏は暑いし、冬は寒いし、それでしっかりやれと言ったって、委員長、これはなかなか大変ですよ。
 だから、せめてそういう警察官の勤務の環境は、警察庁は、いや、私たちの管轄ではなくて都道府県警の管轄ですとよく言うんだけれども、とはいいながら、では、何のために警察庁はあるのか。全国の二十四万の警察官がみんな心身ともに充実して治安対策に入るのには、私はこういうものを解決することが必要だし、あるいは、警察庁と都道府県警は関係ないといえばそうかもしらぬけれども、ぜひ、そういう問題があったら解決しなさいということの指導をしてもらいたい。
 それから、凶悪犯罪が非常にふえているんですね。これも、言ってみますと、外国人の犯罪者も日本に随分入ってきて、最初から云々する、凶悪な犯罪を犯してしまおうというやからも日本国内に徘回し始めていますから、日本の警察官もそれに応じた対応をしなきゃならないんです。
 私の聞くところ、年に一回ぐらいしかピストルの射撃訓練をやっていない。射撃訓練場もなかなかないんです。弾ももったいないしということかもしれませんが、せっかくけん銃を持っていても、撃ったことがない、練習したことがない、なかなか練習もできない。これでは外国の犯罪者からは、日本の警察官は、ピストルを撃たない、警棒でもそんなにめちゃめちゃたたかない、捕まっても冷暖房つきの留置所で三食食べられる、こういうふうな評価というか話も聞いているので、私は、日本の警察官の態勢についても、二人で、ワンペアで必ず警らするとか、これはフランスなんかでも必ず二人ですよ、市中パトロールも何も。
 ところが、日本の場合には、なかなか人がいないというので一人勤務、あるいは一人で巡回するということが多いんですが、これはもうそういう社会状況じゃなくなってしまったんです。先ほどの自殺もそうですし、穏やかな安心できる社会という状況からもう変わり始めているんです。ですから、ここのところは警察の方も、社会が変わったんですから、それに対峙するために警察官の方でもそれに準じた態勢を整えてあげないと、警察官、頑張れ頑張れと言ったって、私はかわいそうだと思いますよ。
 それから、けん銃の使用についても、発射するとすぐ新聞ざたになる。だから、けん銃の使用基準なんかも明確にしておいてあげないと、撃った方がいいのか、それも練習不足の中で撃つんですから、これは大変な状況の中で警察官は今治安対策に入っているということですから、ここら辺を総合して、そろそろ全体的な態勢といいますか、準備態勢を整えることが必要だと思いますが、この件について警察庁の所見を伺います。

○安藤政府参考人 お答えいたします。
 いろいろ委員の方から、現場の一線の実情を踏まえた御指摘をされたわけでございます。何点かにつきまして簡潔にお答え申し上げたいと思います。
 一つは、警察官の勤務時間といいますか、そういう休暇等の現状といいますか、現場の負担が重くなっているのではないかということでございます。
 これは確かに、御案内のとおり、平成元年当時から比較しますと犯罪情勢が非常に厳しくなっておりまして、平成十七年と比べますと、刑法犯の認知件数自体が約一・四倍とか、あるいは一一〇番受理件数が約二・二倍ということなどによりまして、やはり現場の警察官の業務負担が大きくなっております。
 このことは、例えば平成十六年中の年次有給休暇の平均使用日数のデータを見ますと、一方で、地方公務員の一般というのは一〇・九日の年次休暇の取得でありますが、他方、警察官は四・八日ということで、数字にもあらわれておるということでございまして、我々警察庁としても、そういうことをかねてから重く受けとめております。
 もちろん、第一義的には各都道府県警察におきまして、こういう業務負担の増加に対しまして、まず業務の合理化とかあるいは適正な人員配置、特に管理部門から実働部門へシフトするとか、第一線警察署の人員を強化するとか、さらにはいろいろな、特に年次有給休暇の使用促進、とりわけ夏季においては取得奨励策を強力に推進しております。
 そういうことをやっておるわけでありますが、これはさらなる努力が必要ですし、また先ほど委員も御指摘のように、これは各県が一義的にそれぞれ努力するんですが、警察庁としてはやはり全国的に、どこに負担があるかということをいつも考えながら、もちろん、どういう新しい施策を打つかということを常々考えておりますが、さらに努力してまいりたいというふうに思っております。
 二つ目は、プレハブの仮設交番についての御指摘であります。
 これは実際は、プレハブのこういうものというのは、新しい交番をつくる場合に、暫定的にプレハブとせざるを得ないということでございます。もちろん、御指摘のような環境につきましては、さらに各県の方に指導して環境を改善してまいりたいと思います。
 それからもう一つ、けん銃使用の関係でございます。
 これは、まず、新たに採用した警察官に対しましては、全体で五十時間以上の実射訓練をして、ここで正確な射撃技術等を身につけさせます。その上で、やはり練度を維持するということが必要でありますので、実際にけん銃を常時携帯します約十五万人、警察官二十五万のうち約十五万人の警察官に対しましては、毎年一回以上の実射訓練というのをやっております。
 ただ、これ以外に模擬訓練弾による射撃訓練、これは年一回以上。それから、やはり射撃技術だけじゃなくて、今は非常に現場の環境といいますか職務執行の環境が悪化しておりますので、いかに現場の複雑な中で正確に使用判断をして撃つかということで、これは映像射撃訓練というシミュレーターを導入して、これを年二回以上実施するということで、最低でも年二回やって、そうした練度を維持する努力はしております。もちろん完璧ということはありませんので、さらに努力をしてまいる必要があると思います。
 けん銃使用につきまして、先ほどの外国の犯罪者の指摘、そういう指摘は承知しております。
 そういう中で、従来の日本の警察官として、過度にちょっと抑制的なといいますか、そういう使用の習慣みたいなものがございましたので、これは平成十三年に、取り扱い規範の解釈及び運用につきまして新たに通達を発しまして、撃つべきときはきちっと撃つ、こういうようなことをやって、今、撃つべきときというのは語弊があるかもしれませんが、けん銃使用につきまして、相手を、人を殺傷する武器でありますので、やはりそういう慎重の上の判断というのはあるわけでありますが、従来は、とかく過度に抑制的なところがありまして、現在はその方針で対応しておるわけでございます。
 以上でございます。

○竹花政府参考人 警察官のパトロールのあり方についてお答えを申し上げます。
 現状では、時間あるいは場所、治安状況等も勘案をいたしまして、これは危ないなと思えば二人でパトロールする、そうでなければ、できるだけ空き交番をつくらないように一人でパトロールするということで対処しているところでございます。
 こういうこともございまして、昨年からことしにかけまして、一人でパトロール中に襲われてけがをしたという事案はございません。いずれも二人以上の者でパトロールしている者が受傷した事件は数十件ございますけれども、そういう状況にございます。
 こういう方向で、受傷事故のないように、しかしまた空き交番をつくらないようにということで地域警察官を頑張らせたいというふうに思っております。

○大畠委員 そろそろ時間になってきていまして、国家公安委員長には鉢呂さんの方から質問していただきますのであれですけれども、今の答弁を聞いても、年に一回しかけん銃の射撃訓練をやらない、できない。そして、言ってみますと、日本刀をいつも持っていて、真剣での練習は年一回しかやらない、そして、しかるべきときにピストルを発射しろといったって、いつ発射していいかわからないですね。ところが、相手の方はプロの強盗団なわけですよね、言ってみれば。
 だから、そういう意味ではもっと、せっかく十四万人がけん銃を携えているんですから、年に一回なんという話じゃなくて、月に一回ぐらいは射撃訓練をやらないと、もう日本の社会も非常におかしくなってきた。そういう意味では、いろいろ、弾の予算の関係もあるかもしれませんけれども、もっと現場の警察官のことを考えた対策が私は必要なんじゃないかと考えております。
 そういうことで、国家公安委員長に対する質問は鉢呂委員の方からさせていただきますので、これで終わります。

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