議事録

   

第165回国会 経済産業委員会 - 7号
平成18年12月06日

 

 

○大畠委員 民主党の大畠章宏でございます。
 私の持ち時間は四十分でありますが、質問をさせていただきます。
 午前中のトップバッターの自民党の議員の方からも、大変期待感を持っておられます甘利大臣に、率直なお話を含めていろいろと伺いたいと考えているところであります。
 きょうは、ものづくりを中心とする中小企業の現状について、それから、最近またさまざまな形で課題となってもきておりますが家電品の大型店と小売店との関係、そして最後には原子力エネルギー政策という、地域からもいろいろと御意見をいただきながら、質問をさせていただきますが、その三点についてお伺いをいたします。
 まず最初に、これは地元の中小企業団体中央会というところの中小企業白書でございますが、ここの冒頭に、「中小企業の多くが、依然として一進一退の足踏み状態の中で、景気回復を実感できないまま今日にいたっています。今後も内外の諸情勢の不透明感等、懸念材料もあり楽観できない状況にあります。」という景感が、中小企業団体中央会の会長の発刊に当たってという言葉の中にも出ておりまして、政府の、現在の景気状況は好転してきているという認識と、地域の中小企業の実感とは異なるのではないかという意見も強く寄せられているところであります。
 また、同じように、要請書をいただいておりますが、中小企業の活力強化のための税制改正の実現ですとか、もちろんこの中には以前からあります事業承継税制の創設ですとか、それから、中小・小規模企業対策予算の十分かつ安定的な確保ですとか、これは例年いただいているものでありますが。まちづくりの推進と地域産業の振興、さらに、中小企業の経営実態を無視した労働諸制度の見直しについては反対するですとか、中小企業における企業年金制度の充実強化、あるいは、二〇一一年度までの基礎的財政収支の均衡は、経済成長による税収増と歳出削減で実現をという要請ですとか、実効性ある総合的な少子化対策の早急な実施をという地域の方の課題を含めての御意見もいただいているところであります。
 そこで、大臣に冒頭にお伺いしたいのは、私自身、ものづくりの世界で仕事をしてきた経験もありますし、大臣も同じようにものづくりの世界で仕事をした御経験があると伺っておりますが、最近は、物をつくるということを大事にするよりも、とにかく安ければいいということで、商品とか製品の安全性というものが何となく忘れられているような感じすらするこの社会情勢もありまして、そういうことからいろいろな事件も起きているのじゃないかという感じすらいたします。
 特に、五年半前に小泉総理が提唱されましたいわゆる小泉改革というものによって、何か競争、競争、とにかく競争なんだ、すべては競争なんだという、それが余りにも社会に行き渡り過ぎていまして、いわゆる行き過ぎた市場競争原理主義が全国各地、地域の方にまで及んでおりまして、こういうことによって、正直者とかあるいはきちょうめん、そういう基本的な日本人のモラルを構成してきた感性というのがどこか社会の片隅に追いやられて、とにかくもうかればいいんだという風潮が競争社会の中でつくられて、過日もパロマのガス湯沸かし器の事故もありました、さまざまな事件や事故も多発していますが、私はそこら辺が非常に残念なんです。
 私は、経済産業大臣というのは一つの顔はものづくり大臣であるという認識を持っておりますが、現在の地域経済を支えている中小企業の実態あるいは現状について、どう認識しておられるのか、また中小企業の皆さんからも、毎回私は申し上げているんですが、イタリアと同じように、日本の国はまさに中小企業を大事にする国、言ってみますと中小企業大国を目指す、そういう経済産業省としてのメッセージもいただきたいという声もあるわけでありますけれども、大臣の御認識を含めて、御見解を伺いたいと思います。

○甘利国務大臣 大畠先生御指摘のとおり、日本の発展は中小企業があったからだと私は信じて疑いません。
 今、世界じゅうの国が日本の何をねらっているかというと、優秀な中小企業を自国の企業としたいという、その標的とされているんです。シャープがどんなに優秀であろうと、トヨタがどんなに優秀であろうと、関連する中小企業、中堅企業、優秀な中小企業群があります。これがなければ世界を席巻する製品はできないのでありまして、日本の中小企業の優秀性に支えられて大企業の優秀性がある、このことは、この委員会のメンバーで異論を唱えられる人は一人もいらっしゃらないと思います。その中小企業がいわゆる競争原理の中で本来の強みというものを失いかけているのではないかという御懸念だと思います。
 競争は、市場の原理でありますからいいとして、単なる価格競争だけに陥ってしまってはいけない。製品の性能の競争あるいは安全性の競争、トータルとしての製品の競争力をつけるということに企業経営者は思いをはせていただかないといけないということでございまして、ともすれば競争を部分的にとらえてその風潮に流されてしまうことは、警鐘を鳴らすべきことだと思っております。
 中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律というものを本年四月に成立していただきました。この法律等に基づきまして、安全面に関する技術の高度化も含めて、研究開発に対する支援、人材育成など、政府としては取り組んでまいるわけでございます。
 あわせて、「元気なモノ作り中小企業三百社」をことしの四月に刊行させていただいたところであります。こういうあらゆる面で範となるような優秀な中小企業が頑張っている、それが全国の中小企業のモチベーションを引き上げる、勇気を鼓舞することになればというふうに思っておりますし、価格面の競争だけではない、品質や安全性の競争について、我が省としてしっかり取り組んでいきたいと思っております。

○大畠委員 基本的な認識は私も大臣と同じでありますが、今お話があったような形に現実推移しているかというと、どうもそうじゃなくて、私も大手電機メーカーで仕事をした人間でありますが、そのメーカーを支えている中小企業群といいますかがあるんですが、そこら辺から悲鳴が上がってきているんですね。
 大手の方も大変なんですが、そこで、下請といいますか関連企業の方に単価の切り下げがかなり強烈なものがありまして、これはもう全国各地だと思うんですけれども、結局、単価をかなり下げられていくと下請の企業の体力も弱ってきて、長年といいますか、戦後六十一年培った、いわゆるものづくりの中小企業あるいは小規模企業の継承というものさえ難しくなってきている。だから、今大臣がおっしゃったように製品の価格の競争が激しいんですが、その部品を供給する企業体の体力が非常に弱ってきている。
 これは多分、私は、自動車産業も同じことが言えると思うんです。建設業とかさまざまありますが、よく言われる、元請といいますか受注元は何とか乗り切れるんですが、それを実際にこなしている企業のところの収益が非常に悪くなっている。このところで、限界を超えた単価の切り下げについては何らかの手を打ってほしいという強い要求が出ているわけでありますが、これについて、これは中小企業庁でしょうか、現在の対応策についてお伺いしたいと思います。

○山本(幸)副大臣 私どもも先生と同じような問題意識で、そういうことがないようにやらなきゃいかぬということで、この点はかなり中小企業庁において熱心に取り組んでおると認識しております。
 御承知のように、取引単価に関連するものとして、中小企業振興法の基準で、取引数量とか労務費、市価の動向等を勘案した合理的な算定方式でやりなさいというふうになっているわけでありますし、また、独禁法を受けまして、下請代金支払遅延等防止法において、著しく低い代金の額を一方的に押しつけることを禁じているわけであります。
 それを実現するために、中小企業庁におきましては、大企業とそれから中小企業双方に対して講習会、セミナーを開催しておるところでございます。昨年度、八十数回開いておりますし、また、十一月を下請取引適正化推進月間と題しまして、公取と協力いたしまして、十一月では五十数回開いているということであります。
 きちっと本当に周知できるのかということでやっているわけでありますが、例えば、親事業者というのは全国で大体八万件ぐらいあると言われているんですが、これを公取と私どもで半々に分けまして、二年間でワンラウンドするように、確実に親事業者には、二年間たてばちゃんとそういう話が伝わっているというように、そして、その親会社につながる下請事業者、大体平均して五十社ぐらいをそれに加えて講習会をやって、二年間でワンラウンドはちゃんとするというような体制でやっております。
 例えば、平成十七年度、昨年度は約十四万件、親事業者が二万件で下請が十二万件の書面調査を実施いたしております。その結果、発注書面の記載事項の不備等比較的軽微な違反のおそれがあるものが約四千二百ございましたけれども、その親事業者に警告書を発出いたしております。また、下請代金の減額、支払い遅延等の疑義がある約千六百の親事業者に対しましては、立入検査を実際にやりまして、うち約千二百の親事業者に改善指導を行ったところでございます。
 そういう意味で、かなり徹底して、そういう講習会等を開いてこの問題についてはやっていきたいと思いますし、万一、優越的地位を濫用したことがあれば厳正に対処していきたいと思います。申告で上がってくるのは年に二十数件ぐらいしかないんですけれども、もしあれば知らせていただければ、しっかりと対応していきたいと思います。

○大畠委員 今お話をいただきましたが、これは非常に難しい話で、申告すると多分その企業にはもう仕事が行かなくなると思いますよ、何でそういうのを言ったんだといって。だから、ここのところは非常に難しいんです。なかなか正直に言えないので、そこら辺は、今御指摘いただきましたけれども、ぜひ大いにそういうところに入っていただいて、実態があれば改善させる、申告があったから云々じゃなくて。
 というのは、私が心配しているのは、当面、経済がよくなっても、そのうち日本では部品メーカーというのはいなくなっちゃうんじゃないか、下請が。そうしたら、どんなに大きいところが残ったって、今度は海外から部品を供給せざるを得なくなるという話になると、非常に脆弱なものづくり国になるんですね。最近、金融金融という話で、金融も大事なんですが、やはり日本の国は物をつくって初めて経済が成り立っているんです。だから、そこのところをしっかりと押さえていただかないといけないんじゃないかということで私は申し上げているわけであります。
 次の質問ですが、中小企業の非常に困っている課題の一つに、融資のときの保証人の問題があるんですね。
 これは、私も毎回申し上げているんですが、連帯保証人なんという制度はやめた方がいい。連帯保証人になる人なんか、今、正直言っていませんし、いるとしても、兄貴ならばというか、親戚だからといって無理やりやっているんですよ。それで、万が一のときは根こそぎ持っていかれちゃうんですから。何か私はそこら辺からして、金融中心といいますか、強くなり過ぎているんじゃないかと。
 もともと、大手銀行に十二兆円もつぎ込んで金融の危機を救ったわけですよね。平成十八年三月までに半分の六兆円を返したというんですが、今のお話を聞いていると、大手銀行で三兆円黒字になるというんですね。だから、余りにも今度は金融機関が言ってみるともうけ過ぎているんじゃないか。それに比べて、中小企業がかなり危機的状況にあるということでは、この連帯保証人制度というのを私はもうやめるべきだと思いますね、金利の方でリスクはお互いにカバーするとして。
 このことについて、金融庁が来ておられましたら、御見解をいただきたいと思います。

○山崎政府参考人 お答え申し上げます。
 連帯保証について、廃止すべきとの声が強いというような御指摘でございますけれども、金融庁といたしましては、金融機関が顧客と保証契約を締結する場合には、まず保証契約の内容等について適切かつ十分な説明を行うことが必要であるというふうに考えてございまして、金融機関に対し、その説明責任の的確な履行を求めているところでございます。
 今後とも、金融機関が保証の徴求について適切な業務運営を行っているか等につきましては、厳正に検査監督してまいりたいと考えてございます。

○大畠委員 多分皆さんも、何を言っているんだかさっぱりわからなかったと思うんですが、正直言って、今のお話は何かよくわかりませんね。よくわからないように答弁するのが優秀な官僚の一つの秘訣という話も聞きますが、そればかりやっていたのでは、委員会の意味がございません。
 私は、連帯保証人制度については、世界にも類がない。お金を借りるときに、大畠さん、保証人になってくださいと。個人保証的なものは、それは入ります。ところが、もう一人だれかいませんかと。そう言ったって、なってくれますか。(発言する者あり)そうでしょう。今は、連帯保証人になる人は少ない。だから、かみさんになってもらったり、あるいは親戚の兄貴になってもらったり、大変な苦労をしています。そうなって、万が一のときにはそっちまでがばっといきますから。
 だから、私は、余りにも金融中心の日本の構造になっているんじゃないか、ものづくりが日本のベースだったんですから。金融も、ものづくりを支援し、小さな企業を支援して、その小さな企業が成り立っているから、学校に通う子供たちとか近所で買い物をするお父さん、お母さんがいたり、それが全部地域社会の経済を支えているんですよね。金融が支え、金融も大事なんだけれども、やはり原点は、物をつくったり、そこで活動する人を支援するという意味で金融があるわけですから、その原点はぜひ踏まえて、金融庁も今お話しのように、それが象徴なんですよね、よくわからないような答弁が現状なんです。
 ですから、次回質問するときまでにもうちょっとわかりやすい答弁を準備してきてください。これはやっても、多分こんにゃく問答になっちゃいますからあれですが、改めて私の部屋の方にちょっと説明に来ていただいて、少しやりましょう。
 それから、三番目でありますが、まちづくり三法の改正が行われました。今、中心市街地の空洞化の問題、先ほどもお話がありましたけれども、大型店の出店によって中心市街地の小売店経営が成り立たなくなっているという訴えもここに来ています。これは全国各地だと思うんですが。それから、大型店が撤退したときに、地域社会は今度は非常に困ってしまう。大型店が出店して撤退せざるを得ないときには、何らかのまちづくりに対する責任を課すべきじゃないかという御意見もいただいておりまして、中心市街地の地主対策ですとか空き店舗対策、これはずっと言われている話でありますし、撤退するときの大型店に対するまちづくりに対する責任を課すべきじゃないかという指摘もありますが、この件についての御見解を伺います。

○松井政府参考人 お答え申し上げます。
 経済産業省といたしましては、大型店が、まちづくりに対する責任の一環として、撤退に際しまして、地域社会への早期の情報提供などしっかり対応していくことが望ましいというふうに考えており、こうした取り組みを促しているところでございます。
 その結果、例えば、日本チェーンストア協会では、ことしの六月に、まちづくりへの貢献に関するガイドラインを策定したところでございます。このガイドラインにおきましては、退店時の早期情報提供、パート従業員の再就職の相談、それから後継テナントの手当てなどに適切に対応することが盛り込まれており、大型店の自主的な取り組みが進みつつございます。
 経済産業省といたしましては、このようなガイドラインの策定を、他の小売業界団体、例えばショッピングセンター協会ですとか百貨店協会等々に引き続き指導をいたしまして、大型店がまちづくりに対する責任をみずから果たしていくように促してまいりたいと思っております。

○大畠委員 このことについても、これも全国各地で同じような現象が起きておりまして、大型店に対しても、もうけるだけもうけて、もうからなくなったらもう引き揚げればいいんだという、そういうことでは、私は、商業者としてのモラル、要するにこれももうけ主義がベースにあるんですよね。もうからなくなったらやめる。民間企業というのはそれが当たり前だけれども、しかし、余りにも大きな影響を与え過ぎていますからね、この大型小売業というのは。したがって、やはりそれなりの、日本国の一つの、構成する企業の責任として、やはり撤退して近隣に大変な影響を与える場合には、何らかのまちづくりに対する責務を負うということを、今、御指摘ありましたが、そういうことをさらに徹底していただきたいということを要請しておきたいと思います。
 次に、いわゆる小売店と量販店とのさまざまな関係がございますが、公正取引委員長がいろいろ決断をいただいて、家電のガイドラインというものを六月二十九日に公表していただきました。「家庭用電気製品の流通においては、近年、小売市場における家電量販店の成長が目覚しく、メーカーの家電量販店への販売依存度が高まる傾向にある中で、大手の家電量販店間の激しい低価格競争により、地域家電小売店の事業活動に与える影響が深刻化している。」という公正取引委員会の認識がこのベースにあるわけでありますけれども、私もそのように見ております。
 そこで、ガイドラインはできたんだけれども、不当廉売がまだまだ続いている。それから、差別対価についても不十分なのではないかという声が出ております。今、小売店の方からも、調査してほしいという要請が公正取引委員会の方に幾つか出ていると思いますので、どのくらいのお訴えが来ているのか。そして、差別対価の基準があいまいだという指摘もございます。
 派遣販売員とか応援員とか商品説明員、研修員、いろいろな呼び名でメーカーに対して販売員の派遣を強制しているわけでありますが、メーカーの方からも、事実、非常に困っているという声も裏の方から聞こえてきています。こういう実態に対して、公正取引委員会としてどのような対策をしておるのか。
 さらに、平成十六年九月に取引価格の実態について調査をされましたけれども、その報告書によると、平均六%程度、いわゆる量販店と小売店、メーカー系列の家電の小売店の取引価格の差は六%程度だと報告書に書いてあるんですが、実際は二〇%から三〇%にもなっているじゃないかという声を聞いております。改めてこの問題については調査すべきじゃないかという指摘も受けていますが、これら三点についてあわせてお伺いしたいと思います。

○山田政府参考人 御指摘いただきましたように、家電の流通における不当廉売とか差別対価の問題につきましては、先般、ガイドラインを定めまして、その中で、どういう行為が独占禁止法上問題になるか、考え方を明らかにしたところでございますが、このガイドラインの制定後、申告件数は増加している状況にあります。
 私どもとしましては、この問題につきまして、迅速かつ厳正に対処するという方針で臨んでいるところでございまして、今たくさん出ております申告につきましてもこういう方針で対処していきたいと考えているところでございます。

○大畠委員 たくさんじゃなくて、何件ぐらい申告があるのかということを、きのう私は調べておいてくれと言ったはずなんですが、もう一度答弁してください。

○山田政府参考人 大変申しわけございませんけれども、私ども、申告の情報につきましては、この家電の問題を問わず、具体的な内容についてはいつも控えさせていただいていますので、よろしくお願いします。

○大畠委員 私の手元にこういうのがあるんです。これは十月五日付で公正取引委員会が発行した通知書。「平成十八年九月一日に書面で報告を受けた」何々、これは黒塗りにしてありますけれども、「件について下記のとおり処理したので、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」「の規定に基づき通知します。」「調査の結果、これまでの情報では、現段階で独占禁止法上の問題とすることは困難ですので、措置は採りませんでした。 なお、関連する情報が更にありましたら、お寄せください。」
 こういう形で片づけられちゃったんだけれども、私は、公正取引委員会に随分肩入れしていまして、かつて四百人ぐらいしかいませんでしたね、三百人だったかな。十年かかって、今、八百人体制になって、非常によくやっていただいています。さらに、できればこういう申告に対してはもっとまじめな通知書でやってもらわないと、訴えても、こういう話では困るじゃないかということになっちゃう。
 私のところにもこうやっていろいろなチラシが、こういう実態なんですよと。これはよく新聞広告にあるものですが、これを見ると、何かよくわからないんですよね。テレビだと「四〇%ポイント進呈 最大」とか、あるいはDVDレコーダーも「三五%ポイント進呈 最大」と、一体幾らで売っているのかもわからなくなってきて、結局私は、このところにも、なぜこんなことを言うかというと、一番最初の話だけれども、ものづくり、物をつくっている人をもっと大事にしてもらいたい。
 オープンプライスというのは何だかわからないんだよね、オープンプライス。お客さんが求める価格だという。では、つくった人のことはどうしてくれるんだ。原材料費があって、加工賃があって、諸経費があって、それで製品構成があるわけですね。私は、これは公正取引委員会じゃなくて経済産業省の方かなと思うんですが、オープンプライスという発想もいいんですよ。消費者が求めやすい価格を、低価格で供給しようというのはわかるけれども、では、これをつくった人の、ものづくりというのはどうなっちゃったんだ。台湾から持ってきても、中国から持ってきても、オーストラリアから、もう何でもいいですよ、製品を売ればいい。でも、日本のものづくりというもののモラルも、こんなふうにお客さんの言い値で売っちゃうんだという話になってくると、モラルすら私は壊れてくるんじゃないかと。
 もうちょっと公正取引委員会も、そういう大型店と小売店とのいろいろなせめぎ合いもあります。しかし、今のお話のような形では、何か実直さがない。本当は公正取引委員長をお呼びしようと思ったら、ほかの委員会に出ていますので出られませんと言うので、それでかわって全権大使で来ていただいたんだけれども、今の答弁では、さっぱり私は公正取引委員会の誠意が感じられません。さらにこれも、後日、私の部屋に来ていただいて、またこの件もしっかりと話をしたいと思います。
 実態に即して、これは本当に深刻な状況になっておりますので、せっかくですから、ガイドラインというものをつくりましたけれども、これに基づいて実際にやっているのかやっていないのか、調査するのかしないのか、そのことをちょっと今念頭にあることを答えてください。

○山田政府参考人 先般公表いたしましたガイドラインにおきましても、申告に対しまして、私ども、迅速に処理するとか、その調査方法について明らかにしているところでございますので、それに基づいて、厳正かつ迅速に処理していきたいと考えております。

○大畠委員 舟橋取引部長もきょうおいでになっていますね。取引部長の方からも、この件についてどういうふうに考えているのか、突然ですが、今念頭にあることを正直にちょっと言っていいんじゃないですか。

○舟橋政府参考人 先生、冒頭に三点御指摘ございまして、それが具体的な問題かなと思います。一つがヘルパーの問題。それからもう一つが仕入れ価格で格差がある問題、私ども差別対価というふうに呼んでおりますけれども、この二点について、私からちょっとお話しさせていただければと思います。
 まず最初に、ヘルパーの方ですけれども、これは、私ども何度か調査をやっておりまして、十六年九月の調査報告書によりますと、この一年で、こういう家電量販店のヘルパー、総数で三十三万四千人、そういう人数の人が出ていっておりまして、やはり大手の家電量販店に出る比率が高い、そういう指摘もしているわけです。これについての問題は二つございまして、一つは、メーカーに対して大手の家電量販店が強要する、それについてどう考えるか、独禁法上の問題。それからもう一つが、次の問題と関係してきますけれども、そういったのが差別対価なり差別的な取り扱いになるんじゃないか、こういうことだと思います。
 最初のヘルパー派遣の強要、これは、本当に大きな会社でもなかなか断れない、そういう状況にあるようでございますけれども、メーカーとして。これについては、昨年五月に、私ども、「大規模小売業者による納入業者との取引における特定の不公正な取引方法」、簡略化して大規模小売業告示と呼んでおりますけれども、こういう規範を定めまして、大規模小売業者が納入業者に対して、これはメーカーも入りますけれども、ヘルパーを派遣させるということは、あらかじめそういった納入業者の同意を得ている場合、そういった場合を除いて原則として禁止をするということでございまして、私どもとしても、家電量販店から一方的なそういう強要、そういうことがないよう、いろいろ実態調査もしておりますし、仮にあれば、審査局長が申し上げたように、独禁法を発動して摘発をしていく、取り締まりをしていく、それはかたい決心でございます。
 それから、二つ目の差別取り扱いにつきましてでございますけれども、これについても、有力な事業者が同じ商品について、合理的な理由なく、片や非常にこんな値段で、片やこうだ、そういうことによって差別を受ける小売の方の競争機能、これが直接かつ大きな影響を与えるという場合には、それは公正な競争という観点から非常に重要な問題だと思っておりますので、そういったことのないよう、これについても、いろいろ判断基準は難しゅうございますけれども、これは、先生御指摘の家電ガイドラインの中に一項目設けてつくっておりますので、そういったことをきちんと踏まえて対応していきたい、そういうふうに考えております。

○大畠委員 少しわかりやすくなってきました。今お話がありましたように、やはり実態をぜひ調べてほしいという声があります。訴えたから云々だけじゃなくて、ガイドラインをつくった、それをちゃんと守っているのかどうかも、ルールをつくるのも公取の仕事でしょうけれども、それが実際に守られているのかどうかもきちっと調査して、守らせるのも公取の仕事ですから、うなずいておられますね、ぜひそれはやっておいてください。
 最後に、あと四分になりましたが、原子力エネルギー問題について、きょうは近藤原子力委員長に来ていただいておりますのでお伺いします。また、これは甘利大臣にも関係するので、甘利大臣にもお伺いしますが、安倍内閣において、核武装、日本も核武装を検討すべきだという話が現閣僚から相次いで発言されておりまして、安倍総理も、議論ぐらいはいいじゃないかという容認する発言を繰り返しているのが現状です。
 しかし、これは、エネルギー政策からすると、日本のエネルギー政策の根幹を揺るがす事態に入っているんです。持たず、つくらず、持ち込ませずという非核三原則があるから、国際的にも原子力の平和利用として再処理が認められているんですね、使用済み燃料。ところが、これを検討し始めたら、この基盤が崩れちゃうんです。私は、これは、原子力委員長としてやはり公式に発言していただくことが大事だと思いますし、また甘利大臣にも、経済産業大臣として、またエネルギー大臣としての御見解を伺っておくことが必要だと思いますので、このお二人からそれぞれお伺いしたいと思います。

○近藤参考人 我が国は、御指摘のように非核三原則を堅持し、原子力基本法にのっとりまして、原子力の研究、開発及び利用を厳に平和利用に限って、平和の目的に限って推進してきております。
 これを踏まえて、我が国を含む非核兵器国に対して核兵器を製造しない等の義務を課している核兵器不拡散条約、NPT、これに加入いたしまして、そのもとで、国際原子力機関、IAEAと包括的保障措置協定及び追加議定書を締結して、核物質が平和の目的以外に転用されないことを適時に探知する保障措置を受け入れ、これを前提として可能になりますところの濃縮ウランとか天然ウランとか、その他原子力資機材の輸入を行い、これを使って原子力発電や再処理活動を行ってきているわけでございます。
 IAEAは、二〇〇三年に、我が国の多くの施設、中には核物質を用いない、いわゆる非原子力施設への立ち入りも含めて査察活動を行いまして、我が国においては、保障措置下に置かれた核物質の平和目的以外の活動への転用とか、それから未申告の核物質及び原子力活動の存在を示す兆候は認められないという評価をいたしまして、二〇〇四年からは、したがって、この査察の回数を減らすことができるような、そういう統合保障措置という活動を我が国に適用するということを決めて、そのように行われているところでございます。
 原子力委員会といたしましては、我が国の原子力政策に関する基本方針として尊重する旨、先年閣議決定いただきました原子力政策大綱に従いまして、そこに書いてあることでございますが、今後とも非核三原則を堅持しつつ、原子力の研究、開発及び利用を厳に平和の目的に限って推進するとともに、この基本姿勢を国際社会に強く訴え、発信し、さらに、核不拡散体制の維持、強化に向けた国際的取り組みにも積極的に貢献し、あるいは参加していくというふうにして取り組んでいく所存でございます。

○甘利国務大臣 非核三原則は国是でありますし、歴代内閣によって累次この表明がなされている。安倍内閣においてもこれは変わらない、堅持をしていくということでございますし、先ほど原子力委員長から答弁がありましたとおり、日本が非核保有国の中で唯一核燃料サイクル、フルサイクルで認められているというのは、平和利用に徹しますということを宣言して、それをしっかり検証されているからでありまして、これを揺るがすようなことがあってはならないと思っております。

○大畠委員 ぜひ、今原子力委員長と大臣からお話がありましたが、閣議の中でエネルギー大臣として、いかがなものか、それを始めたら日本のエネルギー政策そのものが揺らいでしまうということをきちっと言っていただきたいということをお願いしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

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