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○大畠委員 民主党の大畠章宏でございます。
特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律案について質問をさせていただきます。
ただいま赤羽委員からもるる御指摘がございましたけれども、この法律案の実質的な質疑に入る前に、甘利大臣に関して、二点私は申し上げさせていただきたいと思います。
一つは、赤羽さんからもお話ございましたが、このたびのカザフスタンのウラン調達調印に関してでございますが、この問題は、私は党派の立場を超えて非常に評価したいと考えております。
それは、日本のエネルギーの一番の問題点というのは何かというと、いわゆるエネルギー源が非常に希薄であるということで、こういう立場からすれば、今回、勇気を持って甘利大臣がカザフスタンを訪れて、ウランの日本の調達の三〇%という話でありましょうか、これを長期的に契約といいますか、調達を調印した。このことについては、冒頭に申し上げましたように、党派の立場を超えて率直に評価をしたいと思うところであります。
もう一つは、これは残念ながら政府の詰めの甘さということで指摘をしなければなりません。
今、赤羽委員からもお話ございましたが、放射性廃棄物の最終処分地を決めるに当たって、東洋町のこの件についてはまことに残念なことになりました。
それも、ただいまからちょっと何点か申し上げさせていただきますが、この件については、政府の方の意見を聞くというよりも、原子力委員長と原子力安全委員長にも来ていただいていますので、私自身がこれは余りにもおかしいんじゃないかと思うことを、選挙のときに配られた、このことについては近藤委員からもお話がありましたが、これをちょっと読み上げさせていただきますので、率直に専門家の立場から、これはどうなんだということを御指摘いただきたい。もしも誤った情報をもとに選挙が行われて結果が出たとすれば、これは民主主義政治が否定されることなんです。ですから指摘をさせていただきたいんです。
一つは、「その物体」、持ち込まれる物体「は五百度近い高温であり八万本もの集中貯蔵では地下での高温高圧状態によっていつ自然爆発事故が起こるか分かりません。」「地層の断裂、地下施設の挫滅によって地球歴史上最大規模の核暴走事故が引き起こる可能性があります。」こういう文書が配られて、「東洋町に死の灰はいらない!」という、非常にわかりやすいPRがされたわけであります。
特に、陳情の部分に行きますと、「現在青森県」「に収容されているこの核廃棄物キャニスターを東洋町に搬送するのは陸上でも海上経由でもきわめて危険です。数十年から五十年間の搬送・荷揚げ・埋設作業が続く間私たちはどこに避難しておればよいのでしょうか。」というような指摘がございますが、ここら辺、事実関係を原子力安全委員長と原子力委員長、お二人に少しお伺いしたいと思います。
○近藤参考人 お答えいたします。
まず、そのチラシの内容の事実関係でございますが、処分される高レベル放射性廃棄物は、使用済み燃料の再処理により発生する廃液を溶融しているガラスに注ぎ込みまして、この溶融ガラスをキャニスターと呼ばれるステンレス製の円筒状容器に注いで冷却して固化したもの、固体としたものを三十年から五十年程度冷却、貯蔵したものを処分するということでございます。
このガラス固化体は、既に、茨城県東海村にある再処理施設でも製造、保管されていることや、それから、青森県六ケ所村の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターには海外から返還されたものが平成七年から安全に貯蔵されていることを申し上げるまでもなく、この性状からして、固化体から放射性物質が飛散するというようなことはありません。
また、貯蔵、冷却されたガラス固化体は、埋設された状態での表面温度が大体摂氏百度ぐらいになる程度の発熱量になったところで、作業員の放射線安全にも配慮したキャスクと呼ばれる輸送容器に収納されて処分施設に搬入されるわけでございます。このガラス固化体の輸送や埋設などの作業は厳格な安全規制のもとで行われるわけでございまして、地元の方の避難が必要な姿はとらないことになっております。
このことに関しては、我が国でも既に、海外から返還されたガラス固化体約千三百本について、海上輸送、そして短い距離ですけれども陸上輸送も既に十二回もなされているわけでございまして、そういう実態をごらんになっていただければ、その表現は極めて不適切ということだと思います。
最後に、現在のところ、処分場にはガラス固化体四万本以上処分することを想定してございますけれども、このガラス固化体は、一本一本、オーバーパックと呼ばれる金属製の容器に入れまして、周りを緩衝材の働きをする粘土で囲った上で、三百メートル以深の安定した地層に適当な離隔距離を置いて埋設していくということでございます。
したがって、この状態のガラス固化体は、言ってみれば、現在冷却のために地上施設で保管されている状態と、ガラスから見ますと状態は変わらないわけでございまして、そういう意味で、物理的に考えても、ガラス固化体の貯蔵施設においてこの固化体の爆発が想定されていないように、これが爆発するとの記述は不適切と考えます。
○鈴木参考人 大畠先生お尋ねの件についてお答え申し上げます。
ここに書かれていることにつきまして、厳密にこれを評価するのはいろいろな仮定を置かなきゃいけなくて、やや込み入ってまいりますので、概数で申し上げることをお許しいただきたいと思うのですが、まず第一に、ここで「死の灰」と言っているものは、恐らく我々がいう核分裂生成物というものではないかと思います。これがエネルギーのもとになっていることは間違いないわけでございます。しかし、ここで、エネルギーが発生するもとである核分裂生成物が発生した時点で、つまり分裂現象を起こした直後で放射能を比較したのがここに書かれているようなことと思われます。
ただ、重要なことは、ガラスの固化体にするまでには、原子炉でこういうものができてから、しばらく貯蔵し、その後ガラス状に固めて、さらにそれをある一定期間貯蔵した上、処分場が、場所が決まればそこに持ち込む、こういうプロセスを経ますので、その間に、いわゆる自然に放射能は減衰してまいります。そのことをまず最初にこのチラシとの関係でいえば考慮する必要があって、例えば、チェルノブイリの原発の死の灰の一千倍なんという表現がございますが、チェルノブイリの事故においても、原子炉にあったものがそのまま、約数パーセントから、多いものでは、ガス状のものは大部分が出たと言われていますが、そういう冷やす前の状態のものが出ていますので、これと比較する場合にも、ガラスに固められたものと比較する場合には、貯蔵期間を考慮しますと、最低数十年後の放射能で比較することが適当だ、こういうふうに思います。
そういたしますと、私どもが大体おおよそ理解しておりますのは、数十年で少なくとも百分の一くらいには減っているだろう、こう思います。ですから、ここで言われた数字は、大ざっぱに言うと、まず百分の一ぐらいのものだと思っていただく必要があろうかなと。
さらに、実際、処分をする場合には、ガラスに固めまして地下にそれを埋めておくわけですが、私どもは、やはりこれは潜在的な危険性が非常に高いものと思っておりまして、したがって、長期にこれをきちんと保管してもらうということが重要だと考えております。例えば、さらに千年ぐらいの保管期間を考えますと、恐らくさらに千分の一ぐらいには減るんだろう、こう思っています。したがいまして、この数字は、さらにそれの千分の一ぐらいのもの、こう思っていただけたらよろしいかと思います。
次に、輸送の問題でありますが、これは今原子力委員会の近藤委員長からもお話がございましたので特に申し上げることはございませんけれども、この点につきましては、ガラスに固めてありますので、ガラスは高温になりますと溶けますから、溶けて流体化し外部に漏れやすくなるというようなことがないようにするために冷却する。ただ、冷却も、これは長期の冷却になりますので、何か動力源を使って冷却するというよりは、自然の対流効果を使って、冷却材、空気なら空気が自然に流れるような形に設備あるいは埋め方を設計いたしまして、そういうことで、高温になってガラスが溶けるというようなことがないようにするというのが基本だ、こういうふうに考えております。
それから、爆発が起きる、起きないというのは、例えば原爆との関連でいえば大いに一般の方々はそういうことが心配なんだと思いますけれども、これは、エネルギーを発生する源が、原爆であるとかあるいは原子炉の中の状態に比べますと、極端に少ないといいますか、ほとんどないと言ってもいい状態ですから、そういうことは一般には考えなくてよろしいのではないか、そんなふうに思います。
以上でございます。
○大畠委員 今のお話を伺いますと、どうもこれは事実とは異なることが列記されておりまして、発行責任者が沢山保太郎さんという今回当選された方でありますが、私たち、選挙で選ばれたときに、経歴詐称なんというのは無効になっちゃうんですね。したがって、事実と違うことを書いて、それを有権者に配って、それをベースに当選するとすれば、これはまさにゆゆしきことであるし、政府の方が広報してきた広報してきたと言うけれども、こういう文書が有権者に配られて、事実と異なるようなことが配られて、それが選挙結果を左右するとすれば、これは民主主義でも何でもないんですよ。
したがって、私は、これは甘利大臣の管轄なのかどうかもわかりませんが、このことについては政府内部で大いに反省していただいて、もうちょっとわかりやすい、あるいは、こういう事実と違うときにはきちっと、新たなものをやるとか何らかの対策をしないと、どこで手を挙げたって、同じような文書が配られたら、私だってこれを見たら、こんなことが事実だったら反対しようという話になっちゃいますよ。
だから、私は、ここで申し上げたいことは何かというと、その町民の方とか、ここは人口三千人ぐらいの町だったですかね、そういうところを何とかしようと、その人たちだけを考えて広報しようというような拙速な話をしているからこんな話になっちゃうんで、一億二千万の国民に事実をきちっと知らせる、そしてその中から着実に最終処分地を選定しよう、そういうもうちょっとじっくりと構えた長期戦略でいかないと、どこにやったってこのような戦略では全部つぶされちゃうと私は思うんですね。
ですから、そこについては、再度政府の方にも、改めてこのことについては体制を立て直すことが必要だということを冒頭に申し上げさせていただきたいと思うんです。
そこで、甘利大臣にお伺いしますが、この法案の内容は、イギリスから返還されるものを七年前に制定された法律の一部に加えようという内容ですから、この改正内容については私自身は異議ありません。
しかしながら、最終処分地決定に至る手順等については、余りにも幼稚過ぎるんですね。だから、今回の件については、赤羽委員からも指摘がございましたし、近藤委員を初め他の委員の皆さんからも御指摘がありましたが、お金で何とかつろうみたいなこそくな手段を用いないで、もっとじっくりと一億二千万の国民の皆さんにも理解いただく、知事さんにまず理解してもらわなきゃならないんじゃないかという赤羽さんからお話ありましたが、もっともなことなんです。
私もこの七年前の法制定のときに質疑に立たせていただきましたが、知事さんが反対し、地元の首長さんが反対するところには、国はごり押ししないということは委員会の中でも明らかなんですね。したがって、この東洋町の場合には、もう最初から環境的にはほとんど適してはなかったような感じもするんです。
甘利大臣にお伺いしたいのは、諸外国も同じような形で、最終処分地を決定するに当たって非常に慎重にやって進めているんですが、諸外国の事例と、日本の、どういう形で今回のような手順が決まってしまったのか、そして、これを反省しながら、どういう形で今後進めようとしているのか、このことについて、甘利大臣の御見解を伺いたいと思います。
○甘利国務大臣 諸外国でもいろいろと苦労はしておりまして、いろいろと努力の末に決定したところ、進行中のところがあります。
具体的に申し上げますと、まず、フィンランドでは、実施主体は民間会社であります。民間会社が全国的な調査と段階的な絞り込みを行いまして、地元合意と国会承認を経まして、二〇〇一年にオルキルオトという場所に処分地が決定をいたしました。
米国では、実施主体は連邦政府、国であります。国が、エネルギー省が全国規模の調査から絞り込みを行う。そして、二〇〇二年にユッカマウンテンに処分地を決定したわけであります。これに対しましては、地元でありますネバダ州知事から反対がありました。ありましたが、最終的に連邦議会によりまして立地が承認をされたわけであります。現在、より長期の安全性を確保するために、連邦政府が安全基準の見直しなどを進めているところであると承知をしております。
一方、スウェーデンでは、実施主体は民間会社であります。フィンランドと同じようですね、民間会社が調査地点を選定しまして、調査を開始しました。しかしながら、やはり反対運動を受けました。このために、今度は公募方式と申し入れを両方併用して行いまして、複数地点での調査を経て、現在二つの地点での調査を実施しているところであると承知をしております。
フランスでいいますと、商工業的行政法人というんですから独法みたいな感じですかね、これが実施主体でありますが、複数地点を選定しまして、これは公募ではなく選定したわけですね、調査を進めるということをしたところ、やはり激しい反対運動が生じまして、調査を中断いたしました。そこで、今度は公募方式に切りかえまして、公募方式によりまして、まず先行的に地下研究施設を立地させることとしまして、公募の結果、ビュールというところに研究施設が建設をされて、現在、調査が進められているというところであります。
こういうふうに世界を見てみますと、処分地選定に向けて大変苦労しているのは日本と同じなんでありますが、各国がそれぞれの事情に応じて方法を採用している。国が決めていって了解を得る、あるいは公募をした中から選ぶ、両方の方法があるようであります。いろいろとやはり紆余曲折を経ながら取り組みが進められているということでございます。
今後、私ども、方針としては、公募方式を選択して、この足らざる部分をしっかりと反省して補強していくという方針でいくということに変わりはありませんが、先ほど来御指摘のように、理解を得て、説明をしたというつもりでも、一方的に情報を提供したのであって、相手が納得をしたわけではないでしょう等々、いろいろ問題点はあろうかと思います。
それはなかなか、説明して、わかりました、では、どうぞというぐあいにはいかないことはよく承知をしておりますが、いろいろな、今回の事実と違う宣伝も踏まえて、こんな宣伝がありますけれども、これはこういう点で科学的な点から全く根拠がありませんとか、そういうことも、具体事例も含めて、それが事実ではないということを示していながら、学者でなくともしっかりすとんと入るという説明の仕方をいろいろと工夫していきたいというふうに思っております。
○大畠委員 学者じゃなくても理解できるように工夫していきたいというお話がございましたが、私もそのとおりだと思うんですね。安全というものは、いわゆる安心というものと背中合わせみたいな感じですが、両方ないと信頼できないんですね。
そこで、私は前にも御指摘をさせていただきましたが、フランスで一九九一年にバタイユ法ができて、十五年間かけて、一兆円投入して、使用済み燃料の処理処分の研究と、それから国民に対する理解を進めるための施設をつくったんですね。目で見たりさわってみたりすると安心するんですよ、ああ、こんなものなのかと。
例えば、直径が一メーターぐらいの、厚さが十一センチある、マンホールみたいなものですね、大きな鋼管、二十メーターぐらいですが、それがずらっと格納容器みたいな、体育館みたいなところで並んでいて、そこでガラス固化体の保管ですとかあるいは使用済み燃料の保管ですとか、そういう研究をしているところを一般の国民が見られるようになっているんです。
そして、こういう形で研究者がやっていて、研究者もちゃんと来た人には説明するんですね。たたいてみると、日本の場合には時々プラスチック板なんかでつくって、モデルですがというのでコンコンとやると軽い音がしたりなんかするんですが、これは本物の鋼管を使っていますから、ああ、こんなものでつくっているのかと。その周りには粘土があって、それから岩盤の中に入りますと。これだったら最低でも数百年は大丈夫だろうなという安心感を持てる施設を持っているんですね。日本の場合どうかというと、そういうところがないんですね。
私は、今回の公募方式は公募方式としながらも、最終処分地というのはこういうところなんです、こんな研究しているんです、そして、こんな装置の中にガラス固化体とか使用済み燃料を入れますからというような実物の、実際のものを、国民の皆さんに理解してもらうように、五億円でとか二十億円でどうのこうのじゃなくて、もっと予算を投入しないと、七年前の法案のときはたしか、二〇二〇年までに最終処分地を決定して、二〇三〇年まで十年かけて建設をして、二〇三〇年からいよいよ放射性廃棄物を埋設しますという計画で法案ができたはずなんです。しかし、その後どうかというと、どうも六十名そこそこのNUMOというところに任せ切りで、どうも安易な形で、お金で候補地を選定するというところにみんな押しつけちゃった感じがするんですね。
私は、もう一回、甘利大臣はよくエネルギー問題は御存じですので、経済産業省、国が主体となって、国民一億二千万人みんながわかる、あるいは、少なくたって四十七都道府県の知事はそこに来てもらって、こういう形でやるんですからということで県民の皆さんにきちっと知事としても説明できるし、自分自身も理解してください、そういう形でもう一度国が再構築をして最終処分地を選定するような体制をつくらなければ、手を挙げるたびにこのチラシがまかれて、町長さんは落っこっちゃいますよ、これでは。
だから、こういうお金で何か解決しようとする安易な手段じゃなくて、私は、国を挙げて最終処分地を決定するような環境をつくっていくことが必要だと考えておりますが、この話が一つ。
それから、赤羽委員からもお話がありましたが、では、最終処分地で放射性廃棄物を埋設したときに、国は百年間保証するんですか、二百年保証するんですか、三百年保証するんですか、あるいは五百年、一千年、一万年、数万年保証するんですかと。そのことを考えると、せいぜい数百年、百年とか二百年だったら私たちもみんなに説明できるけれども、五百年とか一千年保証しますと言ったって、だれもそれは信頼しないだろうと。
そういうことで、フランスなんかでも、百年とか二百年単位で保管して、そしてその後、状況を見て取り出すこともできるという管理型の埋設方式、そういうものを打ち出し始めているんですが、そこら辺も含めて、どんな形でこれから政府が進めようとしているのか、そのことについてお伺いしたいと思うんです。
○舟木政府参考人 お答え申します。
まず第一点の、高レベル放射性廃棄物の処分についての研究成果をわかりやすい形で広げていくべきだという点につきまして、日本におきましても、昭和五十年代から非常に長きにわたりまして研究開発をやってきておるところでございます。それで、この研究開発の成果は、シンポジウムでありますとかいろいろな形で発信をしてきているところでございます。
原子力政策大綱にも示されておりますが、研究開発成果を国民、市民の理解へとつなげていく取り組みは研究者の役割として極めて重要であるというふうに認識をしておりまして、引き続き、研究開発の信頼性や品質の確保を高めるとともに、研究成果報告会といったような研究成果の発信に取り組んでいきたいと考えているところでございます。先生御指摘のフランスなんかの例も参考にしながら、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
また、最終処分場につきましてのわかりやすい説明、国が前面に出てきちんとやるということも、政府としましても、重く受けとめまして、検討してまいりたいと思っております。
それから、フランスのいわゆる管理型処分と先生おっしゃいましたが、フランスが現在進めておりますいわゆる管理型処分と申しますか、可逆性とか回収可能性というふうな言葉も使っているようでございますが、そういう地層処分につきましては、フランスの事情に応じまして、フランスの国民の方々の一般理解を得やすくするための姿勢のあらわれではないかというふうに考えております。
我が国においてはどうかという点につきまして、埋設から埋設場の閉鎖に至るまでの間は、万が一何らかの不測の事態が生じた場合には、必要に応じていろいろな措置を講じていくことが可能となっております。また、処分場を閉鎖した後におきましても、現在は三百年程度はモニタリングをやっていこうというようなことをNUMOがみずからの事業計画に織り込んでおりまして、国としても、そういう方向で取り組んでいくことが適当であるというふうに考えているところでございます。
坑道自体の閉鎖につきましては、安全な封じ込めという観点から、やはり埋め戻しは必要であるというふうに考えておりますが、いずれにしましても、今申し上げましたような埋設から閉鎖に至るまでの間のいろいろな必要に応じた措置でありますとか閉鎖後の三百年程度にわたるモニタリング等々で、安全確保には万全を期していきたいと考えております。
○大畠委員 今の御答弁は、いわゆる日本における放射性廃棄物の、特に高レベルも含めてですが、管理型に近い形の埋設であって、埋め戻しはしますが、百年、二百年、三百年きちっと管理をして、万が一のときには掘り出せるという意味でのお話だったんでしょうか。もう一度確認させてください。
○舟木政府参考人 いわゆる埋め戻し自体は、安全を確保する、すなわち長期間にわたりまして人間の生活環境から隔離をするという意味で、必要な措置だと考えております。
閉鎖後のモニタリングでございますが、今私どもが想定をしておりますのは、回収することが必要なような事態は起きないであろうということを前提に考えておりますが、ただ、先生御指摘のとおり、万が一モニタリングによって異常な事態が把握をされました場合には、国民の安全が第一でございますので、それを解消するために適切な措置を講じていくということでございます。
○大畠委員 私は、最終処分地を受け入れるという地域の首長になった立場で少し聞いているんですね。私が例えば町長だったら、百年間この町で日本のエネルギー政策のために受け入れようじゃないか。そして百年後、また住民の人が投票して、やはりいろいろな経緯から最終処分は困るという判断のときには、いつでも取り出して、また国の方に、新たなところに移転してもらう、そういうことも少し念頭に置いておかないと、町長としては責任が持てないわけですよ、千年も二千年も一万年も。では、受け入れましょうと言ったら、こういうチラシをまかれて、また落っこっちゃいますよ。
だから、まず、私たちは、国民が理解できるような大規模の本格的なPRといいますか、理解できるような施設と研究体制をしっかりとしいて、六十人体制のNUMOに任せるというんじゃなくて、まさに国を挙げて、この問題について国民全体に理解してもらいながら、百年とか二百年は受け入れようじゃないかということで、町民の人とか住民の人に理解してもらって受け入れる。その前提条件が百年か二百年か、そこら辺を一つのめどにして、万が一のときには取り出すこともできる、そういうことを国の方で方針を転換してもらわないと、埋め戻しちゃったら、後は異常があったときだけ取り出しますなんという形では、なかなか理解は難しいんじゃないかと。
百年というのも長いんですよ。三百年というのは、近藤さんもこの間言っていましたけれども、徳川三百年ですから。だから、百年単位ぐらいでリサーチして、そして、そのときそのときの住民の皆さんの意見を踏まえながら、万が一というか、そういうときには取り出せる、そういう管理型の埋設方式をやはり国としても真剣に検討しないと、NUMOに任せておいて、五億円、二十億円で候補地を探しても、私はなかなか難しいと思う。みんなが理解できるような方式に、もう一度私は検討し直すべきだと思うんですが、再度ちょっとお伺いしたいと思います。
○望月政府参考人 現在想定しているモニタリングの考え方というものは、先ほど部長が答弁したとおりでございます。
ただ、三百年間に一体どういう思想というか具体的な手順でモニタリングというものをするのかということについては、そういう意味ではもう少し詳細な検討というのは必要ではないかと私どもは思っておりますので、その中で、埋め戻すことは埋め戻すにしても、モニタリングの結果でどんな事態が生じたらばどうするのかということをもう少し国民の一般の方々にわかるような格好で研究をし、それを御理解いただくというような手順というものを考えていく必要があるというのは私も率直に思いますので、フランス型に直ちにするということをここで軽々に申し上げませんけれども、そういったモニタリングのあり方についてのよりわかりやすい形というのを、想定できるような形というものを明らかにしていくということは必要ではないかと思っております。
○大畠委員 やっと少しわかるような話になってきましたね。
望月長官にちょっとまたもう一つお伺いします。この際、日本も、五億円、二十億円でつるような話じゃなくて、一億二千万の国民、少なくたって四十七都道府県の知事が理解できるような施設を、実際に目で見て触れてみて、こんなものだというものを実感できるような施設を、理解する施設をお金を惜しまないできちっとつくって、もっと国民に、東洋町だって三千人ぐらいの人口だと聞いていますから、実際に見てくれ、こんなものなんだということを見てもらえば、これはまやかしなんだなというのがわかるわけですよ。
だから、私は、やはりそういうことにエネ庁を挙げてもう取り組まなきゃいかぬ時代じゃないかと思うんですが、そのことについて、もう一度長官にお伺いしたいと思います。
○望月政府参考人 現時点では、先生御存じのように、岐阜県の瑞浪あるいは幌延で研究施設を現実に掘ってやっておりますけれども、そういったものも、完成すれば、できるだけいろいろな方々に、広報にも活用できるような形でしていくというのは非常に大事なことだと思います。
ただ、そういうところでそういうものを見せればすべてが終わるということでもこれはないようでございます。実は私どものエネルギー政策における広報予算のあり方ということについて、かつても当委員会でも御議論もあったやに私も承知しておりますけれども、現時点で大変限られた予算を割り振っているわけでございます。
そういった中で、どういうものに集中的に十分な予算を割り当ててきちっとやっていくかということも含めまして考えないと、金に糸目をつけずというのはちょっと国の方はなかなかいきませんので、本当に大事なこういう話について十分な予算を効果的に活用しながら広報していくということも、先ほど来申し上げている小委員会の一つの御意見というのもよく承りながら考えていくということではないかと思います。
○大畠委員 以前の委員会でホームページ作成のために三千万円とか一億円という予算を使うのは無駄遣いだと細野議員から指摘されましたが、そういうものにお金を使うんじゃなくて、こういうところにしっかりとした予算をつけることが、いわゆるめり張りをつけた予算づけが私は必要だと思うんです。
そこで、予算の話が出ましたが、使用済み燃料の処理処分に関する研究は大変重要でありますが、最近、研究の現場の責任者から、予算がどんどん削られちゃって十分な人材が確保できない、こういう話を聞きました。私は、確かに法人関係は、財務省からの指示とか、文部科学省、経済産業省も含めて、一律に独立行政法人の予算を少なくしようという国の背景もわからないわけじゃないんですが、こういう、これから数百年あるいはこれからの日本の国を支えるエネルギーの大変大事な部分についてはもっと配慮すべきだろう。いわゆるメタボリックシンドロームのこういうところを、おなかの余分な脂肪を減らすのと心臓の筋肉をそぐのじゃ大違いなんですよ。
だから、私はまさに予算はめり張りをつけてやるべきだと思うんですが、最近の傾向を伺いますと、どうもそこら辺が、全体的に縮小しようというので、心臓の筋肉もおなかの脂肪も全部を一緒に落とそうというような傾向があって、非常に現場は困っているという話を聞いておるわけです。
このことについて、経済産業省と文部科学省と財務省からそれぞれお話をいただきたいと思うんです。
○渡辺(博)副大臣 今回の最終処分そしてまた再処理の問題については、大変重要な課題であることは間違いございません。そうした状況の中で、現在、予算がどういう状況であるかということで、御報告をさせていただきます。
まず、平成十九年度の日本原子力研究開発機構予算として、一般会計の方は八百一億円、エネルギー特会から一千九十六億円、合計で一千八百九十七億円でありまして、対前年の伸び率としましては〇・六でございます。ほとんど伸びていないという状況でございます。
○村田政府参考人 お答え申し上げます。
使用済み燃料を再処理いたしまして、回収されるプルトニウムやウラン等を有効活用するという高速増殖炉サイクルの推進でございますが、これは原子力委員会の原子力政策大綱の基本であると認識してございます。その推進のために、先生が御指摘になられますとおり、使用済み燃料の再処理技術の涵養でございますとか、それから放射性廃棄物の処理処分に関する研究開発の推進が不可欠だと私ども認識しています。
例えば、個別の事例にはなりますが、日本原子力研究開発機構の東海再処理施設では、軽水炉に関する再処理の技術というものが一応確立したということもございまして、近時は、予算とか従業者、研究者が減少しているという傾向にあるということは否めないわけでございます。しかしながら、今後さらなるこの分野の研究開発をしていくという方針に従うためには、必要な人材を長期的な視点に立って確保していかなきゃならないと肝に銘じているところでございます。
文科省といたしましても、経済産業省と連携協力しながら、厳しい財政事情の中ではあるんですけれども、原研機構におけるこれらの分野の活動が長期的な視点に立って計画的に推進することができるよう、今後とも必要な措置を講じていきたいと思っています。
それから、もう一点申し上げさせていただきたいと思いますのは、高速増殖炉サイクルの推進というものが長期にわたる研究開発の活動であるということでございます。未来の優秀な研究者の確保という観点も必要でございますので、若い世代におけるエネルギーとか原子力に関する知識、それから理解の増進のみならず研究者の育成も重要であると認識しております。そのための措置につきましても、経済産業省と協力しながらしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○江崎大臣政務官 お答え申し上げます。
原子力の利用に伴い発生した放射性廃棄物の安全な処理処分は、核燃料サイクルを確立する上で大変大きなかぎとなるものでございます。
こうした認識のもとで、平成十九年度予算につきましては、財務省といたしましても、関係省庁からの要求内容を精査の上で、放射性廃棄物の処理処分に関する研究開発につきまして必要な予算措置をしたところでございます。具体的には、独法であります日本原子力研究開発機構の運営費交付金におきまして、高レベル放射性廃棄物処分技術研究開発費としまして、対前年度九億円増の八十四億円を計上したところでございます。
今後とも、関係省庁とよく議論いたしまして、選択と集中、めり張りのきいた予算措置ということを徹底してまいりたいと思っております。
○大畠委員 江崎財務大臣政務官には、財務省としてはこの件についてはコメントをしなくていいんじゃないですかという事前の話があったんですが、やはりだめだ、財務省が握っているんだからぜひ出てきて発言してほしいというので出てきていただきました。心臓の筋肉は増強しなければなりません。おなかの脂肪は、これはやはり余分なものは削らなきゃなりませんが、まさにそういうところを、現場を見ていただかないとならないのできょう来ていただいたので、その御発言を踏まえて、平成二十年度予算についてはぜひそういうものに配慮した予算編成をするように要請しておきます。
それでは、結構でございますので、どうぞ。
最後の質問に入りますが、最後は甘利大臣にお伺いしたいと思うんです。
原子力研究は、国民の理解と安全第一を基本として、一つは、夢とやはり現実と両方持っていないといけないんですね。最近この十年間、原子力関係については、不幸にしてさまざまな不祥事あるいは事故が起こって、みんな元気がなくなってきています。
しかし、やはり日本にとってあるいはアジアにとっても原子力政策というのは非常に大事なものなので、甘利大臣から、やはり未来に対する夢を原子力関係者は持てと。これは、国も電力もそれからメーカーも、原子力委員会や原子力安全委員会も、あるいは保安院なんかも含めて、お互いの信頼感を高めながらどうやって未来の展望を切り開くか、ここのところをやはり指し示すのが甘利大臣だと思いますので、信頼回復あるいは原子力政策の関係者を鼓舞する意味でも、最後になりますが、そういう甘利大臣のビジョンをお伺いしたいと思うところであります。
○甘利国務大臣 日本のアニメーションの祖と言われる手塚治虫さんの「鉄腕アトム」というのは、まさに原子力が未来を開くという夢を与えてくれたアニメーションでありました。我々は、原子力エネルギーによって夢の未来が描けるという思いを共有したわけであります。
私の中選挙区時代のある町の町議さん、原さんというんでありますけれども、その方は、その当時、生まれた子供に子力君という名前をつけました。ハラコリキ、原子力という名前でありました。それくらい、子供に夢を託すくらい原子力というのは将来を語れるエネルギーでありました。
ところが、その後いろいろな問題が生じまして、原子力関係者は厄介なものを抱えながら何とか維持しているというような内向きの思いに至りました。しかし、大畠先生もそうでありますけれども、我々も必ず原子力は未来を開いていくエネルギーだということを信じて、つらい中でも後押しをしてきたわけであります。
ようやっとここへ来て、実は、エネルギーの安全保障もそうであるけれども、地球環境にとってだって、原子力があらばこそ守れるんではないか。原発二基を設置する、従来型エネルギーのものと原子力発電所を入れかえる。二基入れかえるだけでCO2は日本でいえば一%下がる。つまり、今はプラスまた八%になっていますけれども、一九九〇年比マイナス六%というのは、実は二基で一%分を下げることができるというくらい極めてパワフルな環境貢献型エネルギーなんだということで、自信をしっかり持って安全を大前提に進めていく。そのために原子力立国計画というものを打ち立てて、中長期的にもぶれない政策を行っていく。
そして、民間任せではなくて、国がまず前へ出る。そして、民間と連携をして、安全はもちろんですが、御指摘のように、安心もかち取っていく。この政策を全力で進めていきたいと思っております。
先ほど、実際の処分場が体感できるような施設をというお話もありました。それで思い起こすのは、昔、私が政務次官のときだったと思いますが、九州の川内原発を視察しましたときに、たしかあの近所にかなり大きな何分の一スケールの原発のモデルが置いてありました。あれを見て、ああ、こうやって多重防護体制が物理的にもなされているんだなということを実感しまして、見学者が非常に多かったです。あれは原子力発電所の安心をかなり培ったと思います。
でありますから、いろいろな見学施設の中にできるだけ、実物モデルはとても置けませんけれども、何分の一スケールかで、ガラス固化体とはこうです、それをこういう筒に入れます、この厚さはこのぐらいあります、そして粘土で覆ったものはこれです、これを三百メーターの岩盤のところにこうしますというのが見える化する、これは理屈での安全じゃなくて、やはり体感すると安心だと思いますから、そういう施設ができないものかということをふと先生の御議論で思い起こしまして、民間事業者とも協力してできないものかどうか相談していきたいと思っております。
○大畠委員 時間ですから質問を終わりますが、今大臣からお話があったように、体感しないと安心は生まれないんですね。そのことをぜひしっかりやっていただきたいということと、今回も文部科学省、経済産業省、いろいろありますが、やはり国として、エネルギー省ぐらいをきちっとつくって、エネルギーについては責任体制もはっきりとさせた体制をやるということと、甘利大臣からお話があったように、この使用済み燃料の処理処分については国主導でやるということをもっと明確に出していただくことを要望しまして、質問を終わります。
ありがとうございました。 |