2006.11.25更新 

 

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No.340  教育基本法改正案の強行採決とその背景  (2006年11月20日)

 

 

与党、教育基本法改正案を強行採決

  15日の午後、自民党など与党は、教育基本法に関する特別委員会で強行採決を行いました。もともと、採決を前提とした当日の委員会開催は理事会で認められておらず、委員長職権で強引に開催されたものです。従って、委員会に野党は出席しませんでした。その夕方、与党のみ出席し、教育基本法改正案は強行採決されました。同時に翌日の本会議を議長職権で開催を決めましたので、衆議院議長に強く抗議すると共に、民主党など野党4党は、16日以降の一切の委員会に欠席することを決めました。

  「委員会欠席」に対して、民主党はなぜ委員会に欠席したのかと言う疑問のご意見も頂きましたので、今回の強行採決の背景と民主党の対応についてご報告いたします。


闇の中で作られた「教育基本法改正案」の実態

  まず、この教育基本法改正案は、先の通常国会の議論の途中で、小泉総理が、国会の会期延長はしないとして国会を閉じてしまったために、継続審議となっていたものです。今回、小泉総理の後を継いで安倍総理が誕生し、臨時国会が開会されましたので、再び特別委員会で審議されることとなりました。先の通常国会での特別委員会では、私が野党の筆頭理事をさせて頂きましたが、このたび党総務委員長を拝命したため、大先輩である中井ひろし代議士が筆頭理事を担って頂く事になりました。

  さて、この法律案の最大の問題点は、60年ぶりに改正する重要な教育基本法の改正にもかかわらず、平成15年に中央教育審議会から答申を受けた小泉政権は、その後、3年間にわたり 与党内の少人数の国会議員で秘密裏に検討を重ね、一体誰が、どのような論議を行って原案を作成したのかということを一切明らかに せずに、閣議決定を行いました。理事会でこれを強く指摘し、要求いたしましたが、その後、論議した日にちと議題のみ明らかにしましたが、検討会に参加した国会議員の名前も、議論 内容も一切明らかにされませんでした。

  このように、まったく闇で作られた教育基本法改正案というのが実態です。民主党は、超党派の議員による調査会を作り、太陽の下で国民に開かれた論議を行い、法案を作成しなおすべきだと強く主張しましたが、与党はまったく聞き入れませんでした。


やらせ、いじめ、自殺などの事実解明不十分なまま、強行採決!

  今回の臨時国会で、「教育基本法に関する特別委員会」が設置され、改めて法案改正に関する議論を開始しましたが、途中で、児童・生徒のいじめやいじめに起因する自殺が相次ぎ、さらに、小泉内閣のタウンミーティングで「やらせ発言」も明らかになり、現在の教育基本法改正は、これらの現実に起きている課題に対して適切に対応できるか検証することが必要となりました。従って、「やらせ・いじめ・自殺」の実態解明とこれらの事実を直視しようとしない教育委員会の存在そのものも問題となり、委員会での法案審議の前提として、これらの事実を政府の責任で明らかにすべきだとして、特別委員会の中での追求が行われました。しかし、自民党政府は、事実関係調査も不十分なまま、委員会審議は100時間を越えたとして、審議を打ち切り、強行採決を行いました。

  戦後、昭和22年に教育基本法が制定されましたが、その当時でさえ、政権党のみでなく超党派での委員による論議を経て、すべての議論とアメリカ軍のGHQとの法案交渉などの経過も詳細に記録として残しながら作成された現在の教育基本法に比べて、誰が作成したのかも明らかにせず、議論内容も明らかに出来ず、強行採決して60年ぶりの法案改正を行うという事自体が異常な事態であり、「教育基本法改正」にまったくふさわしくない国会審議です。


なぜ、民主党など野党4党は、本会議と委員会を欠席したのか

  このように日本の国にとって重要な「教育基本法改正案」を、安倍総理が17日から国際会議に出席するという都合のみで、その前までに強行してでも採決するという与党の行動自体が異常です。理事会で決定されず、委員長の職権で委員会を勝手に立てて、強行採決しました。さらに、翌日の本会議においては、理事会では決まらず、議長職権で立て、与党のみの出席で改正案の強行採決するという与党の暴挙に対して、野党は強く抗議し、16日以降の委員会の審議には一切応じない方針を確認しました。


「教育基本法」の本来の国会審議のあり方

  民主党も「日本国教育基本法案」を国会に既に提出しています。もともと、現在の教育基本法自体が、戦後のマッカーサー元帥率いるアメリカ軍関係者を中心に原文は英文で作成されたものです。

  民主党としては、これを廃止して、独立国日本として、教育基本法を一から作り直そうと言うのが民主党の基本的考えでした。特に「日本を愛する心を涵養する」とした、民主党提出の「日本国教育基本法」については、小泉総理さえ「なかなか良く出来ている」と評価するほど内容的にすばらしいものでした。

  今回の学校におけるいじめ問題や自殺などの課題に対しても教育委員会は設置した当初の責務を十分に果たしていないこともわかりました。民主党は、憲法調査会と同様に、国会に超党派での調査会を設置して、広く国民の声を聞きながら、独立国日本の将来を展望した教育基本法を新たに作成することを提言しています。法案の審議の舞台は参議院に移りました。国民の立場に立ち、教育問題に取り組みます。

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