2007.5.25更新 

 

LETTER from OHATA  

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No.365  放射性廃棄物処理処分は国民理解が原点!  (2007年5月14日)

 

 

カザフスタン国との資源調達契約を評価する

    5月11日(金)、午前11時10分から50分間、経済産業委員会におきまして、「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律案」について質問させて頂きました。

    最初に、「日本国とカザフスタンとのこのたびのウラン調達調印については、長期的エネルギー戦略上、大きな成果であり、与野党の立場を超えて、率直に評価する」と発言し、質問を開始しました。エネルギー政策は、党派を超え、国益を深く考慮し、長期的視点に立ち対策 を講じる必要があり、真剣に取り組まなければならない課題です。その観点から、4月末のカザフスタンとのウラン資源調達長期契約は、快挙であり、この事を率直に評価いたしました。


東洋町での拙速な国の進め方は疑問!

    次に、放射性廃棄物処分地の候補として名乗りを上げた東洋町での政府の詰めの甘さを強く指摘しました。この問題は、放射性廃棄物処分地候補として手を上げれば5億円、調査に応じれば20億円などの交付金が支給される制度に、東洋町が手をあげましたが、町民の間で、賛成反対の大きなうねりが起こり、混乱が生じました。そこで、この課題で、町民の審判を仰ぎたいとして、町長が辞職し、町長選挙を行いましたが、結局敗北し、反対した候補が町長に当選し、候補地を返上した事実経緯があります。

    私は、このような最終処分地決定システム自体が稚拙であり、このような形で最終処分地を決定する事自体に無理があると指摘しました。 

    一方で、この問題について、当選した町長候補者が発行責任者であり、全町民に配布したチラシの内容が、事実を逸脱した内容も含まれている事から、この様な文書により、選挙に大きな影響を与えたとすれば、公正な民主主義を破壊することになります。そこで、これらの文書内容について、公正な立場にある近藤原子力委員長および鈴木原子力安全委員長からそれぞれのご意見をお伺いました。

  特に、地下に貯蔵された廃棄物は「500度近い高温であり8万本もの集中貯蔵では地下での高温高圧状態によっていつ自然爆発事故がおこるかわかりません」とか「地球歴史上最大規模の核暴走事故が引き起こる可能性があります」などの文書内容を指摘し、その事実関係を尋ねました。


国民の理解を得るためにもっと国は努力を!

  7年前に「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」が制定され、その後、最終処分地の公募が始められました。しかし、これらの手順は、あまりにも性急で安易な手法であり、今回、最終処分地として手を上げた東洋町も、推進を主張した町長の敗北で、計画自体を返上することになりました。

  さらに、高知県知事も反対を表明していました。もともと、法律審議の中で、知事など自治体首長が反対している状況で、国は強行しないと政府は答弁していました。したがって、あのような状況の下では、候補地として選定するには無理がありました。フランスなど他の国々の最終処分地選定行動を見習い、国が国民に対する説明努力を行なうべきであり、候補地として手を上げた自治体の住民のみに対して理解を求めるような安易な手法は再検討すべきである旨申し上げました。


放射性廃棄物の保管期限は100年から200年程度とすべきではないか

  フランスでは、放射性廃棄物最終処分に関し、国民に対して責任をもてる保管期間はせいぜい100年、200年、300年くらいではないかと話していた。私も、国民に説明して理解される期間は、せいぜい100年から200年ぐらいではないかと考える。また、フランスでは、国民に対して理解を求めるための法律を作り、これまで15年間、約1兆円近い予算を投入し、研究を進めると共に国民の理解を得るための努力をじっくり行ってきた。

  日本でも、これらを見習い、国民に対して放射性廃棄物とはどのようのものか、放射性廃棄物の処理処分とはどのようなことかを国民が判り易いような専門の展示館を建設したり、研究内容を公開して国民の理解を得られるようじっくりと地道に努める姿勢が、今、日本では欠けていると指摘しました。いずれにしても、これまでの性急な方針を改め、国民全体に理解を得られるような対処方法に路線転換をすることが必要であると指摘しました。


放射性廃棄物処理処分に関する予算をしっかりと確保せよ!

  使用済み燃料の処理処分に関する研究は大切な研究です。特に、次代を担う研究者や技術者の確保は大切です。ところが、最近、国の予算が削減され、これらの厳しい財政事情から、十分な新人を採用することも出来ないと現場の責任者から聞 きました。日本のエネルギー政策上重大な影響を与えることから、無駄を排除しながら、人件費などはしっかりと確保する必要があるのではないかという視点から、文部科学省、経済産業省、財務省からそれぞれの見解を伺 いました。


原子力に関する将来ビジョンを明確に示せ

  原子力関係の研究は、国民の理解と、安全第一を基本として、夢と現実の両面から研究者を鼓舞し、進めなければならない。ここ10年間ぐらい、何となく未来に対する夢が見えなくなってきており、原子力関係者に一様に疲れがみえる。エネルギー庁、原子力委員会、原子力安全委員会、保安院、電力、メーカーなどのそれぞれの役割と、お互いの信頼関係回復と再構築が必要であり、そのためにも、原子力政策は、国主導で進めなければならない国家事業であり、国民の理解を得ながら誇りを持って取り組むべき事業と考える。

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