民主党 衆議院議員 大畠章宏

国会質疑

衆議院:国土交通委員会()

道路法等の一部を改正する法律案についての質疑

大畠委員  民主党の大畠章宏でございます。

 当委員会には三つの法律案が付託されておりまして、質疑をされているところでありますが、私は、道路法等の一部を改正する法律案、これに集中して質問をさせていただきまして、他の水防法及び河川法の一部を改正する法律案並びに港湾法の一部を改正する法律案については同僚議員から質問をさせていただきたいと存じます。

 先ほどから質疑が展開されておりますが、太田昭宏大臣からは今日の道路に関する御見識等も披瀝されたわけであります。特に、前田議員とのやりとりの中で、これまで均衡発展型の時代から、維持あるいは補修型の時代に入ってきた、こういう御認識がございました。

 私も茨城の県会議員時代を振り返りますと、人口がふえて、まさにドーナツ化ということで、ドーナツ型の発展型の時代があったわけですが、現代は、コンパクトシティーあるいはスマートシティー、こういうふうに太田大臣もおっしゃっております。道路を中心として考えるというのもおかしな話かもしれませんが、道路から見れば、時代とともに随分世の中が変わってきた、こういう見方もあるだろうと思うんです。

 もともとは、私の子供時代も太田大臣の子供時代も大体同じでありますが、最初は、自動車が今日のようにたくさん走るなんということは余り考えないで、子供の時代は、馬車とか牛車、それから、各自宅では自転車があればいいぐらいの話でありましたから、そんなに今日のようにモータリゼーションということは考えていなかった。したがって、道路も、生活のための道路ということで発展してきたのではないかと思うんです。

 ヨーロッパを見ますと、日本における馬車という意味ではなくて人を運ぶという、日本の場合にはどちらかというと荷物を運ぶ馬車が多かったんですが、数百年前から歩道と車道が分かれて建設をされた、同時に下水道まで一緒に整備されて都市化が進んだということがありましたが、戦後急速に、欧米に追いつこう、こういうことで、かなり無理をして道路建設も頑張りました。

 この道路建設を行うことによってどんな形に社会に影響が出るのかというのは、私たちにとっては余り想像もつかなかったんですが、当時の建設省の職員の皆さんもそうだと思いますが、欧米を見て、道路あるいは鉄道、港湾、そして空港、こういうところをしっかりと整備することが将来の日本の国の形をつくるためには大事だ、こういうことで、非常に大きなビジョンを持って展開されたと思います。

 経済産業省なんかも同じように、将来の日本の国民が食べるためにコンピューターと自動車については国産化する、アメリカからの強い圧力を受けながらも、それをはね返しながら頑張ってきたわけです。

 そういう時代を経て今日に至っているわけでありまして、私は、太田大臣がおっしゃったように、おおよそ、先人たちが考えたビジョンというものを踏まえて、建設がかなり進んだのかな、これからはさらに、どうやってそれを維持していくのか、そしてまた補修をしていくのかということが非常に大事な視点だろうと思います。

 その典型がこの間の笹子トンネル事故でございましたね。これは非常に、私も大変残念な思いでありまして、大変申しわけなく思いますが、そういう抜け落ちているところが、これまでのずっとやってきた中で多々あるんじゃないか、それについてはしっかりやっていかなきゃならないという思いがございます。

 そこで、まず大臣に、今回の東日本大震災を経て、私たちは、新たに、道路に命を守るという役割が加わった。私は、これは従来なかった発想だと思いますが、改めて、太田大臣として、日本国における道路というものをどのように捉えておられるのか、お伺いしたいと思います。

太田国務大臣  なかなか難しい質問ですが、日本人は、日本は国土が自然な状況だと思っていると思うんですが、実は国土に働きかけて現在私たちは住まいを持ち生活している、この脆弱国土というものに相当手を加えて今日があるということを意外と今の人たちは知らなくなっているのではないかというふうに思います。

 一六〇〇年前後は、特に治水というのと、戦国時代が終わりまして、我が領地をしっかり整備していかなくてはならないという、物取り合戦の時代ではなくて、自分の領地を守るということがあったものですから、利根川の東遷、荒川の西遷、徳川家康のやった河川改修、あるいは伊達政宗の北上川改修、大坂の大和川改修、そうしたことが戦国武将によって行われて、そして、常に、河川もそうでありますが、道路もそうした営みの中で街道をつくってくるという、ある意味では日本の近代国家の一番先駆的な役割を果たしたのは一六〇〇年前後だったと私は思っています。

 国土に働きかけて今の国土がある、ここに、ツールとして道路があり、そして河川計画というようなものがあり、さまざまなものがあるというふうに思っています。

 そこで、物をつくる、先般、私、コシノジュンコさんの話を紹介しましたが、太田さん、引き算の政治はありませんか、こういうことを言われたんですけれども、いっぱい、わっとつくってしまって、そして、めり張りをつけていかなくてはならない。今度は、補修ということと新規ということのめり張りもつけていかなくてはならない時代だし、限界集落というのは、限界集落がなくなれば限界集落問題はなくなるんだ、人が住まなくなれば限界集落問題は解決すると乱暴なことを言った方がいらっしゃいますが、人はその地域に住み続けられるということをどういうふうにバックアップしていくのかというのが政治の役割だというふうに私は思っています。

 今回、東日本大震災で、最もこの道路の問題で私たちが再認識をしたのは、まさに命を守る道路、そしてリダンダンシー、一つの道路が遮断された場合に代替道路があるというような、複雑系というものを常日ごろから備えているということが、実は命を守り、また安全保障という意味からも極めて重要であるという認識があったと思います。

 昨年の四月に第二東名ができたときに私は論文を書いたんですけれども、その中にも、第二東名の役割は、つくった当時と違って、今、昨年これが通ったということの中からは、やはりリダンダンシーということ、命を守る、そういう役割を果たすということが大事だというふうに思っております。

 命を守る、リダンダンシーの確保、こうしたことが実は大畠大臣のときに、真っ先に東北整備局が走って、くしの歯作戦、これもリダンダンシー、こっちが遮断されたら東西の道路で行くというような安全保障、常に、本当の意味での人間の安全保障という意味で道路のネットワークがある、こういう観点を持っていかなくてはならない、私はこう思っています。

 そういう意味では、道路は人間の安全保障の一つである、私はこのように捉えています。

大畠委員  非常におっしゃるとおりだと思うんです。

 特に後半の部分でお話がありましたが、かつては、一本、道が通じていれば、大体物流とか人も行き来できますから、いいなと思っておりましたけれども、その道が何らかの都合で遮断されたときにどうなるか、これは新たな視点で全国の道路地図というものをもう一度見直すことが必要だろうと思いますし、今、太田大臣がおっしゃったような形で、改めて、その地域その地域で、ふだん通れる道路が通れなくなったときにどうなるかということは十分に対応策を練っておくことが必要だろうと思います。

 例えば、南相馬市でありますが、あそこは国道六号が何とか通れるようになりましたが、福島の原子力発電所の事故の関係で、茨城の方から福島の方に抜ける道がありませんで、南相馬市からは福島市を通って東京とつながるということになって、福島市までたしか二時間ぐらいかかると思いますが、市民生活上も大変苦労しているという話がありました。

 したがって、これからの時代を考えるときに、一本の道が遮断されても、もう一つの道があって、こういう形で物流とか人の流れも確保できる、そういう視点で総見直しをしておくことが必要だと私も思います。

 そこで、関連する質問をさせていただきます。

 まず、道の駅というものが東日本大震災のときにも非常に注目をされました。もともとは、その地域の農産物等を、地産地消という精神で、そこで販売するために道の駅というのがつくられたんですが、考えてみますと、大災害時は、駐車場があり、トイレがあり、水道があり、食料もあり、大きな建物を持っているというので、非常に重要な役割を果たしました。言ってみますと、緊急の場合の救援のための支援センターとなり、また、自衛隊の駐屯地にもなりましたし、支援物資の中継基地ともなったわけであります。

 これから考えますと、私も当時を振り返ると、ヘリコプターのおりる場所がなかなか十分に地域にないんですね。したがって、そういうところも、非常時にはヘリコプターもおりられる、こういう機能も果たしたり、あるいは、大きな建物の上にはヘリコプターの離着陸ができるようなものを地域地域に一つ置いておくというのは大事だと思います。

 改めて、国土交通省として、これは地域、自治体との関係もありますが、道の駅というものをどういう位置づけにするのか、このことについてお伺いしたいと思います。

太田国務大臣  道の駅というのは、鉄道に駅があるならば道の駅をつくったらどうかという一人の発想の中からこれが生まれて、現実になった。これはそんなに昔の話ではなくて、でき上がりました。

 ここは、地域の農業をやっている方たちが持ち寄ったりというようなことがあって、非常にいい働きをしておりますが、私、大畠先生の言っていることと全く同じことで、国交省は、そこに防災機能を強化するために、二十三年度の第三次補正予算から、地方自治体の防災計画等と連携して、道の駅に災害用トイレや非常用電源などの整備というものを進めてきた。これは民主党政権時代の話でございます。

 私は、今、識者にも議論していただいたりするんですが、ここをもっと、トイレがあるとか災害用にちょっと倉庫があるとかいうんじゃなくて、大々的にきちっとして、あそこに行ったら全てのものがそろう、医療ということも含めてできるというようなことで使ったらどうだという声を聞いておりまして、これは協力していただかなくちゃならないんですが、ヘリというお話もありましたが、ここは災害のときの拠点にするということで本当に物すごい大きな機能を果たすと私は思っています。

 まだ、そういうふうに思っているだけで、動きをしていないのが申しわけないんですけれども、何とか道の駅に今までよりももっと大きな役割を果たしていただく、防災拠点、さまざまな意味でのそういうものを付加していくということが極めて重要だと今私は思っているところでございます。

大畠委員  それから、震災のときに学んだことの一つに、道路が津波を食いとめるという機能を果たすということは、私も全く予想もしなかったんですが、実際上、道路ののり、ちょっと高くなった土盛りした道路は、そこで津波をとめた、こういう事実関係がありますので、こういうことも含めて、防災の一つとして、道路も重要な役割を果たすということがわかりました。

 こういう教訓を今後どのような形で道路計画に生かすのか、このことについてお伺いしたいと思います。

前川政府参考人  お答えを申し上げます。

 委員御指摘のとおり、東日本大震災におきまして、内陸への津波の浸水防止機能を発揮した仙台東部道路の例がございます。また、高い位置の盛り土の道路に住民の皆さんが避難をして助かったというような副次的な防災機能を発揮した例も多々報告をいただいております。

 こういった教訓を踏まえまして、国土交通省並びに高速道路会社におきましては、太平洋側の津波が想定される地域で、自治体と連携をして、高速道路の盛り土部分に避難階段や避難スペースを設けまして、住民の避難場所として活用するような整備を進めさせていただいております。

 また、東日本大震災の復興事業におきましては、例えば仙台市の復興計画によりますと、太平洋岸に沿って県道がございまして、県道塩釜亘理線というのがありますが、この整備に当たりましては、六メーターの高さの盛り土構造で整備をいたしまして、海岸堤防を突破されたときに副次的に津波の拡大防止の機能をあわせ持つように、そういった計画で道路整備が進められているところでございます。国土交通省といたしましても、関係機関また地元の被災の復興計画を踏まえまして、そのような道路整備を支援してまいりたいというふうに考えております。

大畠委員  私の記憶では、他の地域でも、たしか和歌山県だったと思いますが、防災機能を持つような形で、道路を、いわゆるミッシングリンクの一部でありますが、そういう形にしたい、こういう話もありましたので、大震災で得た教訓を十分に踏まえた道路整備をぜひお願いしたいと思います。

 それから、福島県内の道路の復旧状況については、いろいろお話は伺っておりますが、最近、避難区域や警戒区域が徐々に除染等が進みまして解除される地域もございます。私も、テレビの映像等を見る限り、まだその地域の復旧が進んでいないようにも見受けられますが、解除される地域については、早急に道路の整備というのが必要だと思います。

 そういうことも含めて、避難区域や警戒区域等々の解除されつつある地域の道路の整備の現状についてお伺いします。

前川政府参考人  お答えを申し上げます。

 福島県で従来警戒区域等に入っておりました地域につきましては、立ち入りができないために、災害復旧事業すらまだ行われていない状況でございます。ただ、一時帰宅等の御利用があるということで、本当に応急対応で通れるようにしているというような状況でございまして、本格的な災害復旧事業はこれからという状況でございます。

 委員御指摘のとおり、避難指示区域等の見直し、再編がほぼ終わりましたので、今後、環境省等におきまして優先的な除染が避難指示解除準備区域並びに居住制限区域から順次実施されるというふうに聞いております。そのような除染の進捗とあわせまして、災害復旧事業にも本格的に取りかかってまいりたい、そのような現状でございます。

大畠委員  いずれにしても、一番最初に申し上げたように、道路というのは生活を支える大変重要なものでありますから、避難区域あるいは警戒区域の解除される地域に住居を持つ方々にとっては大変大事な要素になりますから、しっかり現地の状況に合わせて対応を要請いたします。

 次に、少し時間の関係もございまして飛ばす項目もございますが、前回の委員会のときだと思いますが、台帳整備、いわゆる道路、橋等々の老朽化等を把握する場合には台帳を整備することが大事なんだ、太田大臣のこのようなお話があったと思います。

 私も、一体、日本にはどれほどの道路、橋、トンネルがあって、それがどんな状況なのか、これを全部把握するということがまずは大事なんだと思うんですね。しかし、橋等も、六、七十年、あるいは、中には、私の近くの大北川橋なんというのは九十年ぐらい前の橋ですが、多分、そのころの設計図面だとか情報というのはほとんど私は残っていないんじゃないかと思うんです。

 ですから、大臣がおっしゃるように、一体どのくらいのデータを集められるのか、これが補修ですとかいうためには大事でありますし、今日はコンピューターがありますから、随分データはたくさん入りますから、一つ、この台帳整備は現在どういう形で老朽化の現状をデータとして集約されているのか、この件についてお伺いしたいと思います。

前川政府参考人  お答えを申し上げます。

 委員御指摘のとおり、インフラの老朽化対策に当たりましては、点検でありますとか修繕の履歴はもちろんでありますけれども、建設年次とか基本的な構造諸元とか、そういったデータを台帳として記録、保存することが大変重要だと考えております。

 しかしながら、昨年度実施をいたしました実態調査によりますと、全国の道路橋約七十万橋のうち、約三十万橋が正確な建設年次すらわからない、そういう状況でございました。

 また、本年二月に自治体に対して実施したアンケート調査によりますと、トンネルを管理する六百五十の市区町村のうち、約三割がトンネル台帳を整備していないという状況でありまして、大変大きな課題であるというふうに認識をしております。

 現在、笹子トンネルの事故を受けまして、全ての道路管理者に対しまして道路ストックの総点検を指示し、実施をしていただいているところでありまして、そのための総点検要領の提供なども行っております。

 この総点検要領の実施によりまして、自治体の方でもいろいろな点検の記録とかそういったデータがそろってまいりますので、そういったデータをきちっとデータベースで構築をしていただいて今後の維持管理に役立てていくことが大変重要だということで、国としても積極的に支援をしていきたいというふうに考えております。

大畠委員  ひとつ国交省として、正直に、ごまかさないで、全ての台帳をまずはそろえる。わからないというのも一つの台帳になるんだと思うんです。データを持っていない、そこのところは後で事実関係を調べて埋めていけばいいわけですからね。その台帳さえつくってしまえば、あとは年次を追って計画的に点検をして補修をしていく、こういうことになりますから、太田大臣がおっしゃったように、台帳整備が全ての原点だと私は思いますので、ぜひ、調査をして、しっかりとした台帳を整備していただくよう要請しておきます。

 それで、その台帳をもとに補修計画と、それから財源、お金がかかるわけであります。急にどこからか湧いてくるわけではありませんから、計画的に進めるんですが、いずれにしても、どういう形で補修をやっていくのか、どういう形で新しく取りかえるのかということも、一つの基準を設けて対処していくことが必要だと思いますが、この件について、現状をお伺いします。

前川政府参考人  お答えを申し上げます。

 先ほど、道路ストックの総点検について説明をさせていただきましたが、補修計画ということで、橋梁を例にとりまして、現状について申し上げたいと思います。

 まず、国が管理する橋梁につきましては、五年ごとの定期点検に基づきまして、長寿命化修繕計画と言っておりますが、計画的な修繕を行う計画を立てて、効率的な予算の執行に努めております。平成二十四年度補正予算におきましても、直轄の橋梁につきまして二百億円の予算を計上したところでございます。

 また、地方公共団体におきましては、そういった点検でありますとか長寿命化修繕計画をつくること自体の取り組みがおくれておりまして、国からのいろいろな財政的な支援、それから技術的な支援を行ってきたところでございます。二十四年度の補正予算におきましても、地方公共団体に対しまして防災・安全交付金、約五千五百億円の内数になりますが、重点的に配分いたしまして、財政的な支援を実施しているところでございます。

 平成二十五年度におきましても、予算審議等を踏まえまして、橋梁、トンネル等を初めとする道路施設について引き続き計画的な修繕ができますよう、財政的な支援を図ってまいりたいと考えております。

大畠委員  建設するのに大体百年ぐらいかけて、ずっとやってきたわけですから、それを台帳をつくって一気にといってもなかなか難しいのは事実で、三十年あるいは五十年ぐらいかかってしまうのではないかと思いますが、いずれにしても、ベースとしてそういう全体の分母を把握して、それを一つ一つ計画的に補修、あるいは寿命が来たものについては取りかえるということを長期的に計画をしておいて、それに合わせて予算を積み上げていく、こういうことで、ぜひ、国民の安全を守るためにも、命を守るためにも着実な実行を要請いたします。

 続いて、新たな視点での道路の活用という観点について質問いたします。

 今までは、とにかく通れればいい、あるいは、とにかく道路をつくって何とかしようということでやってきたんですが、最近では、道路をつくったときの想定を超えて自動車がたくさん走っていますので、子供たちの安全を守れない、こういうことから、通学路の確保というものが強く要請をされています。

 同時に、狭い道でも自動車が入ってきますから、自動車と自転車の事故等も多くなってきているわけです。ヨーロッパの方では歩道と車道は最初から、数百年前から分けていたわけですけれども、日本の場合には後追い的に自動車が入ってきているので、道路の計画といいますか、構造上なかなかそういうスペースを確保されていないというのが実態だったろうと思いますが、ここのところは非常に大事な視点になると考えています。

 したがって、市民生活面での、住民に対する安全を考えた新たな道路の対策というのが必要だというのが一つ。

 それからもう一つは、慢性的に地方都市は交通渋滞があるわけでございますけれども、この交通渋滞をどうするのか。

 新たな道路をつくる、こういうのも一つですけれども、イギリス、スウェーデン等では、例えば、スウェーデンで私は見ましたが、一人乗りの自動車は、ある時間帯は町の中心部に入れない、こういう制約を設けて、二人乗りの自動車はオーケーということで、あとは公共の鉄道を使ってくださいという利用者側に対する制限というものを設けて、公共交通機関の利用を促進しながら町の渋滞を緩和するという対策をとっているようでありますが、そろそろ日本でもそういうことを考えるべきなのではないか。

 公共交通機関が、バスなんかは乗る人が非常に少なくて経営が成り立たない、こういうことでもありますから、これとあわせてそのような対策も必要であろうと思いますし、非常に混むときには、誘導するような交通システムというものを導入して、最近、地方都市でも見られるようになりましたが、それをひとつ大いに活用して、こちらの方に回った方が早く目的地に着きますよということを誘導するような仕組みを大いに活用すべきだと思いますが、以上三点についてお伺いしたいと思います。

梶山副大臣  まず、公共交通の利用促進についてお答えをいたします。

 交通渋滞対策としてのみならず、二酸化炭素の排出削減、高齢者の移動手段の確保を図る観点からも大変重要なことであると認識をしております。

 国土交通省におきましては、公共交通の利用促進を図るために、これまでも、公共交通機関のバリアフリー化、ICカード化導入などの利便性向上のほか、公共交通による通勤の奨励などの普及啓蒙活動に対して支援を行ってきたところであります。

 平成二十五年度予算におきましても、地域ぐるみで公共交通の利用促進を図る取り組みについて支援する制度を創設し盛り込んでいるところでありまして、本制度も活用しながら、公共交通の利用促進に一層取り組んでまいりたいと思っております。

 あと、委員御指摘の自家用車の走行規制につきましては、公共交通機関の利用促進の観点から大変有効な手段だと思っておりますけれども、その地域だけじゃなくて、そことつながっている地域、例えば、大畠委員もそうですけれども、私の地域もそうですけれども、公共交通機関があるところとないところがありますので、そういった方の利便性を考えたり、また、周辺地域の渋滞の状況を考えたりということで、住民の皆さんの御意見を伺いながら、自治体、公安委員会等の関係者とともに検討を図っていく必要があると思っておりますけれども、委員御指摘のこの手法については、大変有効な手法だと感じております。

前川政府参考人  交通渋滞に関しまして、交通誘導システムについてお答えを申し上げたいと思います。

 交通渋滞などの道路交通問題を解決するためには、交通の混雑などの情報を適切に提供することで、ドライバーにルート選択を促し、道路を効率的に利用していただくことが大変有効な手段だと考えております。

 このため、交通渋滞とか通行規制の情報について、リアルタイムで利用者に提供することが重要でございます。

 具体的には、ラジオやテレビの放送局での交通情報の提供、また日本道路交通情報センターのホームページ、それから、カーナビゲーションに対しまして、電波を使って、カーナビゲーションシステムの中に渋滞状況でありますとか車線規制などの情報を表示するといったような取り組みを実施しているところでございます。

 今後とも、渋滞などの道路交通問題が解決されるよう、多様な手段でドライバーの皆様に必要な情報を提供するよう取り組んでまいります。

大畠委員  それから、地元の方でも、町場は朝晩混むんだけれども、高速道路だけすいているので、あそこを朝晩だけでも使わせてもらえたらありがたいというような話もありますので、これは要望にとどめておきますが、いろいろ立体的によく考えて、効率的に今ある道路をどう使うかということもぜひ検討していただきたいと思います。

 あと時間が四分ぐらいになってきましたが、二つ質問します。

 一つは、これからの時代を考えるときに、水素自動車、電気自動車が非常に多くなるものと思いますので、これについてどのような対応をしているのか、経済産業省、国土交通省、両省からお伺いしたいと思います。

 あわせて、最近では、高度道路交通システム、ITSの導入というのが非常に注目をされてまいりました。これも日本国としては、科学技術立国としては大いに活用すべきだと思いますが、この二つについて、現状、どういう状況にあるのか、経済産業省、国土交通省からお伺いいたします。

宮本政府参考人  お答え申し上げます。

 まず、電気自動車等についてでございますが、電気自動車あるいは燃料電池自動車の普及につきましては、自動車そのものの導入支援はもとよりでございますが、委員御指摘のように、やはりインフラの整備というのが必要不可欠だと考えてございます。

 このため、経済産業省といたしましては、電気自動車あるいはプラグインハイブリッド自動車、こうしたものの普及に向けて、平成二十四年度補正予算約一千億円によりまして充電器の導入補助を進めているところでございます。

 特に、その際、都道府県とかそういう自治体において、どういう充電器を設置したらいいか、そういうビジョンを策定いただいた場合、そしてそれに基づいて実際に充電器を設置する場合、これにつきましては、購入費だけではなく工事費も含めて、しかも高い補助率で支援するというようなことで地域との連携を強化しているところでございます。

 また、燃料電池自動車につきましても、日本でも二〇一五年から四大都市圏で市場に投入されることが計画されておりますので、今年度から三年間かけて、水素を充填するステーションを四大都市圏を中心に百カ所程度整備したいと考えております。

 それから、もう一つの御指摘でございますITSでございますが、こちらにつきましても、経産省といたしましては、トラックの自動運転、隊列走行技術の確立を目指しまして、平成二十年度から二十四年度までその推進事業というのを実施してまいりまして、昨年度末には、この研究開発目標である、時速八十キロ、車間距離四メートル、四台のトラックの自動走行を実現し、実際にデモンストレーションを実施したところでございます。

 今後は、さらに、こうした研究開発だけではなくて、それが実際に社会で受け入れられることが必要だと思っておりますので、本年十月に東京で開催されますITS世界会議、こうした場を使いまして、プロジェクトの成果を社会に広く認知していただきたいということを計画しております。

 いずれにしましても、経産省といたしましては、こうした電気自動車等の導入促進、それからITS等につきまして、引き続き、国土交通省さんを初めとする関係省庁と連携して強く推進していきたいと思っております。

 ありがとうございます。

武藤政府参考人  お答えをいたします。

 国土交通省におきましても、バス、タクシーが中心でございますが、地域とか運送事業者が電気バスなどを導入するに際しまして、車両だけではなくて充電施設についても、その導入の補助を実施しております。加えて、例えば駐車場施設のどこに置いたらいいかとか、充電施設の配置につきましても、地方自治体向けのガイドラインを国交省の中の関係部局と連携をして策定するなど、そういった取り組みを行っております。

 また、燃料電池車についての水素充填施設につきましても、課税標準を軽減する、そういう減税措置を講じているところでございます。

 いずれにしても、今後とも経産省と連携をしながら、充電施設等の適切な普及を図っていきたいというふうに考えております。

前川政府参考人  ITSに関しまして、国土交通省の取り組みについて御説明をいたします。

 これまでも、カーナビでありますとかETCの普及を通じて進めてきたところでございますが、今後は、インフラと自動車が一体となったシステムの実現など従来のITS技術をさらに高度化させていくことが期待をされているというふうに思います。

 国土交通省におきましては、高速道路上の自動運転を実現するシステムということで、オートパイロットに関する検討会を設置いたしまして、自動車メーカー等とも連携しつつ、その実現に向けた課題の整理を行っているところでございます。夏ごろには中間取りまとめを行いたいと思っております。

 また、十月に東京で開催されますITS世界会議におきましては、このオートパイロットの大々的なデモンストレーションを行いまして、世界の皆様に日本の技術を見ていただいて、PRする機会をつくりたいというふうに考えております。

大畠委員  最後に太田大臣に御質問して、せっかく日本でつくったこの科学技術等々を応用した交通システムの世界展開についてお伺いしようとしましたが、時間になりましたので次回に質問させていただきます。

 きょうはありがとうございました。

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